第8話:初めてのデート(後編)
映画館に到着したはいいが微妙過ぎる、何がってラインナップがさ………
まぁデートなんだし恋愛物の映画を観る事にした。
二時間後
オレは号泣しながら映画館から出てきた、微妙だと思ったけどまさかこんなに泣く事になるとは…………
祐貴
「大丈夫ですか優一さん?」
号泣しているオレを心配そうに見ながらハンカチを差し出してくれたので頷きながらハンカチで涙を拭くと二人でベンチに座って休憩する事にした。
祐貴
「優一さんって結構涙脆いんですね」
クスクスと笑いながら隣に座ってオレを見て言う祐貴ちゃん。
優一
「昔は結構泣き虫だったからな、何かあると直ぐ泣くような子供だったしさ…………」
祐貴
「そうなんですか、優一さんが泣き虫な感じって想像しにくいですね、私の中の優一さんは優しくてカッコいいお兄さんってイメージですから」
優一
「………………」
カッコいいお兄さん…………か、今日はアイツのお見舞いにでも行ってやろうかな、3日も行ってないとさすがに寂しがるだろうからな……毎日行くと邪魔とか言うくせに行かなくなると直ぐに拗ねるからな………
祐貴
「どうかしたんですか優一さん?何か複雑な顔してますけど?」
オレがちょっと考え事をしていると祐貴ちゃんが心配そうな表情でこちらを見てきたので
優一
「大丈夫大丈夫、ちょっと考え事してただけだからさ………」
オレは苦笑しながら言うも祐貴ちゃんは心配そうな表情でこちらを見ている……
優一
「よし!次は何処に行こうか?」
オレは笑顔を浮かべると立ち上がって祐貴ちゃんに手を差し出した。
あの時決めたんだ、アイツの………美花の為にも笑っていようって、アイツが笑えなくなった分オレが笑っていようって………
その後マ〇ドナルドで昼食を取るとゲームセンターに行った事が無いという祐貴ちゃんとゲームセンターに行って遊んで過ごした。
祐貴
「今日はありがとうございました、お礼するつもりだったのに私の方が色々な所に連れていって貰ってぬいぐるみまで貰っちゃって」
祐貴ちゃんは嬉しそうにゲームセンターで取った特大ステ〇ッチのぬいぐるみを抱き抱えながら言うと迎えに来たリムジンに乗り込んみながら言った。
優一
「今度はもっと大きいの取ってあげるよ、じゃあまたメールするね」
祐貴
「はい今日は本当にありがとうございました」
ドアが締められると車が発進するまで微笑みながら手を振ってくれていたから、オレも見えなくなるまで彼女に向けて手を振っていた…………
家に帰ろうと思って歩いていると啓太と偶然会った。
優一
「師匠!何とか上手く行きました!」
オレは手を振りつつ笑いながら啓太に近付いて今日の結果を報告した…………
啓太
「相変わらず作り笑い下手くそだな………………………………全部見てたよ、お前まだあの事件の事引きずってるのかよ!?あの事件はお前は悪く無いって言ったろ?」
啓太はたまにしか見せない真剣な表情でオレをじっと見ながら言ってきた。
オレは悪く無い?あの事件はオレが起こしたようなもんさ………オレのせいで美花は………妹は感情がほとんど出なくなって言葉も喋らなくなったんだ………………
オレのせいで…………