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第15話:決意

今朝の目覚めは正直最悪だった、祐貴ちゃん達を美花に合わせるなんて約束した事を後悔したからだ………別に美花を他人に見せるのが嫌な訳じゃない、色々刺激して美花の記憶が戻るきっかけを作ってやりたい、アイツにまた兄さんって呼んで欲しい………でもあの状態の美花を見て、もし祐貴ちゃん達が美花を避けたら……美花の友達みたいにもう会いに来てくれなくなったら美花は傷つくだろう…………

オレは美花をあんな風にした張本人だ、だからアイツにこれ以上悲しい思いをさせたくないんだ………

そんな事を考えながらオレは学校に行く事にした。


啓太

「よう童貞の不能野郎………って何かそれどころかじゃないみたいだな……」

失礼な事を言いながらも啓太はオレがいつもと違う事に気付いて心配そうな表情になった。

とりあえず啓太の冗談を流して昨日の事を話した。



啓太

「なるほどね………そんな事で悩んでたのかこのウジ虫野郎」

啓太はオレの悩みを聞くと呆れたような表情でオレを見ながら言った。


優一

「そんな事って………オレにとっては大事な事なんだよ」

呆れたような表情で見ながら言う啓太を見て一瞬イラっとして言った。


啓太

「………まぁ確かに付き合いは短いかも知れないけどさ、お前は祐貴ちゃん達がそんな子達だと思ってるのかよ?オレは大丈夫だと思うぞ、あの子達なら多分美花ちゃんの友達になってくれるよ」

啓太はたまにしか見せない真剣な表情でオレを見ながら言った。


優一

「………………ありがとな」

オレはやっぱり馬鹿だったよ、こんな下らない事で悩むなんて…………啓太の言う通り祐貴ちゃん達はそんな子達じゃない、きっと美花のお見舞いに行って美花と友達になってくれる……少なくともオレの知ってる祐貴ちゃんや美咲ちゃんはそういう子達だ。



   〜祐貴視点〜   

美咲と一緒に登校して授業の準備をしているとマナーモードにしている携帯が鳴ったから開いて見るとメールだった、あ優一さんからだ……

<From優一さん:昨日約束した妹に会って欲しいから、今日学校終わったら迎えに行くよ>


読み終わった私は直ぐに返事を書いて返信した。<To優一さん:はい楽しみにしてますね、ちゃんと授業終わってからじゃないとダメですからね>


美咲

「おはよう祐貴、何か嬉しそうな顔してるけど何かあったの?」

私が携帯を鞄にしまうと美咲がやってきて声をかけてくれた。


祐貴

「おはよう美咲、今優一さんからメールが来てね、昨日言ってた妹さんに会わせてくれるんだって」

美咲は私の隣の席なので鞄を置いて座るのを見ながら言った。


美咲

「へ〜………そういえばお兄さん昨日妹さんの事言った後さ、何だか寂しそうだったけど何かあったのかな?」


祐貴

「私は気付かなかったけど……でも今日会えば分かるよ、楽しみだね」


美咲

「それもそうね………あ忘れる所だった、祐貴〜今日の数学の宿題見せてよ」


祐貴

「もぉ……ちゃんと自分でやるようにしないとダメだよ?」

そんな普段通りの会話をしながら授業が始まるまで美咲が宿題を写すのを見ていた。




   〜優一視点〜

まぁそんな訳で祐貴ちゃん達を迎えに啓太と一緒に白凰学園まで来たはいいけど、やっぱりお嬢様ばっかの女子校だけあって綺麗だな、そんな学園を校門の所から覗いていたんだが……



優一

「オレ等は不審者じゃねーよ!!」

警備員に追い掛けられて校庭を走り回っていた。


啓太

「こうなったらあの作戦で行くしか無い!」

一緒に警備員から逃げ回っている啓太が後ろをチラッと見ながら言った。


優一

「二手に分かれるとかか?!」


啓太

「お前が捕まってオレだけ逃げ切る!」


優一

「当たり前みたいな言い方するなよ!二人共助かる方法を探せよ!?」


啓太

「そもそもお前が変態顔で変態オーラ出してるから追われてるんだろうが」


優一

「変態顔ってどんなんだよ?!そもそもオーラなんか出てねえよ、後そろそろ変態ネタから離れろや!!」


啓太

「ならホモ、あの警備員を押し倒して口では言えないような事をしてこい!」


優一

「オレは普通に女の子が好きだよ!ていうか走り回ってるんだからツッコミで余計な体力使わすなよ!」

何て事を言ってる内に最初は一人だった警備員も三人に人数が増えていた!これは冗談にならないよ?!


そうして逃げ回っていると祐貴ちゃんと美咲ちゃんが昇降口から出てくるのが見えたので急いで二人のもとに向かい、二人の背中に隠れながら友達である事を証明してもらい何とか無罪になった、今のオレには祐貴ちゃん達が女神様に見えるよ………

まぁ問題はあったが何とか祐貴ちゃん達と合流出来たのでオレ等は美花のいる病院に向かう事にした。

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