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第14話:心の陰り

という訳でボーリング場にやってきたオレと祐貴ちゃんに美咲ちゃん、ついでにおまけの啓太は受付を済ませて靴を履き替える事にした、ここら辺は美咲ちゃんが祐貴ちゃんに教えていた。

そしてボールを選んでいると啓太が話しかけてきた。


啓太

「なあ、普通にやってもつまらないし賭けでもやらないか?」


優一

「別にいいけど、ジュースとかか?」


啓太

「ここは大きくディズニー〇ンド二泊三日とかどうよ?」


優一

「大き過ぎるよ!?一般的な考えで頼むよ!!」


啓太

「じゃあ敗者は勝者の奴隷となるは?」


優一

「……………………………………ダメだ、もっと普通なのでお願いします」


啓太

「一瞬乗りそうだったなお前、しかも分かりやすく祐貴ちゃん達見てからオレを見やがったな」

だってオレだって年頃だしさ、やっぱり色々あるじゃん………


啓太

「じゃあ王様ゲーム風にして、一番になった人が番号を持った敗者三人に命令するってのはどうよ?」

まぁそれなら大丈夫そうだし、負けたとしても確率の三分の一だしなという事でそれをやる事にした。

しかし祐貴ちゃんは初心者なので最初に練習してから2ゲーム目でやる事になった。



優一

「…………………っていう感じでボールを投げてピンを倒せばいいんだよ」

オレは実演も兼ねて祐貴ちゃんにやり方を教えて、彼女がやる番になった。


美咲

「出来るだけ真ん中を転がっていくイメージで投げるといいよ」


祐貴

「う、うん、じゃあやってみるよ………えい!」美咲ちゃんに励まされた祐貴ちゃんは若干不安そうにしつつも頑張ってボールを投げた!

……………………遅い、まあ女の子だし仕方ないとは思っていたが、途中で止まりそうな程に遅い……

それでも一応真ん中をコロコロと転がっていくボールはようやくピンに当たり、すると真ん中の一番手前のピンがゆっくりと倒れて、それが他のピンに当たり…………というのが繰り返された結果……


祐貴

「やったよ美咲、全部倒れたよ!」


美咲

「よ、よかったわね祐貴」

嬉しそうにはしゃぐ祐貴ちゃんとは反対に信じられないといった様子で驚いている美咲ちゃん、教えたオレも驚いているさ………



そんな訳で皆で楽しく勝負をしたさ!結果は一位美咲ちゃん、二位啓太、三位祐貴ちゃん………………………お前等の言いたい事は分かるさ、そうオレは初心者相手に負けたのさ!ストライク四連続とか皆平気な顔してだすんだぞ!勝てる訳無いだろうが!!

啓太が上手いのは知っていたが美咲ちゃんも上手いとは……………………別にオレが下手って訳じゃないよ?本当だよ?



  〜美咲視点〜

これはチャンスだわ!ここで一気に祐貴とお兄さんの仲を進展させるのよ!!


美咲

「そうね……………罰ゲームは…………一番と三番がキスをするに決めたわ!」

これで二人の仲は急接近よ!


優一

「あ、一番はオレだ」

お兄さんは自分の番号を見ると私を見ながら言った、よし!神様は私に力をくれてるわ!!


祐貴

「あ………」

キタわ!今の私は神そのものよ!


啓太

「三番はオレだ……」


祐貴

「私は二番です………」

……………………………………………………………………………アレ?神様?ちょっと話しが違わないですか?


優一

「お前何三番なんか引いてるんだよ!お前とキスなんて絶対嫌だからな!」

お兄さんは涙目になりながら啓太さんを見て言い出した。


啓太

「………………やらないか?」

啓太さんはお兄さんの肩に腕を回して真顔で言い出した。


優一

「気持ち悪いんだよ!肩組みながら言うなよ!こんな状況でよく言えたな!」

お兄さんは涙目になりながら本気で後退りした。


啓太

「お前と違ってオレにそんな趣味は無い」

啓太さんは真顔でお兄さんを見ながら言った。


優一

「オレがそっちの趣味ある人みたいに言うなよ!オレはノーマルだよ!!」

お兄さんは本気で泣きそうになりながらつっこんでいる。


美咲

「や、やっぱり一番の人がジュース奢るとかに変えようかな〜なんて……」

さすがに今のを実行させる程私も鬼では無い、まぁ興味本位で見てみたい気はするが……さすがに知り合いにやらせるのはちょっとね……………


優一

「仕方ないからそれで手をうつとするか……………………………………今度じゃダメ?」

お兄さんはため息をつきながら言うと財布を取出し中身を見てから、とても悲しそうな表情で言いにくそうに言った。

ちょっと神様!これじゃあ祐貴の中のお兄さんの好感度が下がっちゃうじゃない!


祐貴

「だったらまた今度皆の遊んだ時にご馳走してもらうって事にしましょう」

祐貴は苦笑しながらお兄さんを見ながら言った、ナイスフォローよ祐貴!



そんなこんなで色々あったが何とか無事に今日のグループデートは終了し、帰り道が同じ方向なので私と祐貴はお兄さんに送って貰う事になり、啓太さんは帰っていった。


祐貴

「………………じゃあ私達の学校から優一さんの学校までそんなに遠く無いんですね」


優一

「うん、だからたまに一緒に帰るのもいいよね、行く時はメールいれるようにするよ」


祐貴

「はい、だったら私、優一さんを待たせないように終わったら直ぐに校門の所で待ってますね」


優一

「じゃあオレは授業中に行くようにするよ」


祐貴

「ダメですよ、ちゃんと授業終わってからじゃないと私一人で帰っちゃいますからね」

二人で楽しそうに会話をしながら歩いている二人を見ていると恋人というよりは年が近い兄妹に見えるのよね〜お兄さんも何か慣れてるみたいだし……


優一

「どうかしたの美咲ちゃん?」

私がじーっと見ているとお兄さんは私に気付いて私を見ながら言った。


美咲

「お兄さん弟とか妹っているの?何か年下の子の扱いに慣れてるからさ」

私は微笑みながらお兄さんを見て言った。


優一

「え……………うん、いるよ妹がね……一応祐貴ちゃん達と同い年かな」

何だろう凄い言いにくそうにしてるけど聞いちゃいけない事だったのかな?お兄さん困った顔してるし……


祐貴

「そうなんですか?じゃあ今度紹介して欲しいです、優一さんの妹さん」

祐貴はそんなお兄さんに気付いていないのか微笑みながら言っている。


優一

「…………そうだね、いつか紹介するよ」

するとお兄さんは苦笑しながら私達を見ながら言った、それから家に着くまでさっきと変わらず他愛も無い会話をしながら送って貰ったけどお兄さんは何処か寂しそうだった………

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