愛しの伝言
アレイシアから魔法を教わり始めて5日くらい経ちましたが、我ながら結構上達したんじゃないんでしょうか?
……いえ、調子に乗っちゃだめですよね。ウルトルに呆れられてしまうかもしれません。
そのウルトルですが今日もお仕事だそうで私が庭に行く前にさっさと出て行ってしまったようです。
最近禄にウルトルと話してませんし会ってすらいません。んー少しつまらないですね。
仕事が終わったのならアレイシアの授業を打ち切って一緒に遊びたかったのに。
何てぼやいてもウルトルが仕事から早く戻って来るなんてことはないんですから、私は大人しく私のすべきことをしなくちゃですね。
……あれ?これちょっと夫婦みたいですね?ふふっ
「ユッテ様おはようございます!って何だかごきげんですね?」
庭の水やりをしていたためか、じょうろを片手にフィーレがやってきました。
ふふん、フィーレにも分かりますか。そう、私は今とてもご機嫌なんです!
「えぇ、私は今すっごい楽しい気分なんです!今ならフィーレをカチンコチンにするなんて訳ないかもしれませんよ!」
「え゛。」
あれ?フィーレが氷魔法使っていないのに固まっちゃいましたね。というより微妙に震えてませんか?
額にも汗がにじんでいませんか?おかしいですね、今結構涼しい筈ですけど。
「最近のユッテ様の魔法って避けなきゃいけない感が凄いんですよね……6歳でありながらこの御力、将来が楽しみと言えばそうなのですが。」
「ん?フィーレ、何か言いました?」
「いえ、何も。」
絶対何か言っていましたよ。声こそよく聞こえはしませんでしたが、口動いていましたもん。割と長くしゃべってましたもん。って追及してもフィーレは口を開かないんですよね。
チッ。
「あ、そうですそうです。ユッテ様、お伝えしたいことが2つありましてですね。」
あら、話を逸らされました。……まぁいいでしょう。
フィーレの顔が別段暗いものではないですし、悪い知らせではないでしょう。
「1つはユッテ様にとって良くも悪くもない知らせ。そしてもう1つはすっごい嬉しいであろう知らせですけど……どっちから聞きたいですか?」
「良くも悪くもない方でお願いします。」
良い話と悪い話ならともかく良くも悪くもない話でしたら、もちろん良い話を後にした方が気分はいいでしょうね。
「えーっとですね。良くも悪くもない話と言うのは、今日はアレイシアさんお出かけしますから、勉強はお休みで自習していてくださいとのことです。」
「自習?何ですかそれ?」
「要するに自分で勉強する内容を考えてそれをするってことです。まぁ書庫の本でも読んでいてもいいですし外で魔法の練習をーっと、魔法の練習をする時は私に一声かけてくださいね?」
あら、アレイシアいないんですね。
となると、どうしましょうか。フィーレの言う通りに書庫で魔法の本でも探して読んでみましょうかね。
特別本が多いとかそんなことはないですけどお母様に何冊か見繕ってもらいましょう。
「で?良い知らせっていうのは何ですか?」
「今朝御話を聞いたんですけどね?ウルトル様、そろそろお仕事が終わるみたいですよ。」
何ですって?
今フィーレなんて言いました?
ウルトルがそろそろ仕事が終わる?
私の足は考えるよりも先に動き出しフィーレにつかみかかります。
「それは本当ですか!?嘘じゃありませんよね!?」
「うわぁ!嘘じゃありませんよ!更に言うと、ウルトル様からユッテ様に伝言です!」
ウルトルから伝言?何でしょうか?
「『魔法の勉強してるってフィーレさんから聞いたよ。姉さん頑張ってな。』とのことです。」
頑張ってな?ウルトルが、私に……頑張ってな?
ふふ、ふふふ、ふふふふふふ
おっと思わず笑みがこぼれてしまいました。
全く、ウルトルは姉さんとか言っておきながら私の方が姉だという事を忘れているんじゃないですかね?
いいでしょう、頑張ってやろうじゃないですか!
「あ、あの?ユッテ様?どうなされたのですか?」
フィーレ?何ですかその心配げな顔は。私はいたって正常ですよ。
ふふ、しかしこれでやる気が出たというものです。
その自習とやらでさらに魔法を磨いて見せようじゃありませんか!!
遅くなって申し訳ありません。
只今私は就活のため、今後少し書き込みが遅くなってしまいますが、今後とも神樹を読んでいただけると幸いです。
一応、ユッテはヤンデレのつもりはありません!ウルトルが好きすぎるだけなんです!




