王都に行くぞ
変な気配魔物騒動から数日後、ラディさんからお呼びがかかった。
その内容はというと
「王都へ同行しろって?」
「あぁ、例の魔物の件。あれで、当事者の話を聞きたいと通告が来てな。」
「あー俺当事者だわ……」
「あとユッテも連れていくつもりだ。」
ユッテもあの魔物を見たし、俺はその魔物狩っちゃったしね。証言させたいというのはまぁごもっともだろう。
でももう一人いるはずなんだが、あいつが。
「クイルはいいのか?」
「クイルは記憶にないらしいからな、それなら連れて行かなくてもいいだろう。」
確かにクイルは気絶してたな。それでまともな報告が出来るわけもないか。
「ユッテは了承したんだな。」
「あぁ……というよりウルトルが行くなら行く。だそうだぞ?」
それはちょっと予想していたが、まさか本当にそう言ってくるとは……ユッテはちょっと弟離れするべきなんじゃないだろうか?
かといって俺もユッテに対して冷たく出来ないからどうしようもできないな。
「俺とユッテと父さんで行くの?どうやってさ。」
「もちろん馬車だ。それと護衛にメイド隊のフィーレとアイヴィーを連れていく。だからウルトル……」
「あーはい。大っぴらに力使いません使いません。」
分かってますってそんなこと言われなくても。王都となるとここに比べて人が沢山いるもんな。ということはどこで誰が見ているか分からない。そんなところで神の力を使うと流石に目を付けられるだろう。
「まぁ3日くらい家を空けることになる。着替えの準備は……必要ないか。」
「うん、必要ない。」
俺の服、本当にいつもこの服だからな。その気になれば色々変えられるのだがこの服が一番落ち着くのだからしょうがない。
俺が気を付けなければいけないと言えば……どのぐらいの長さまで人の姿を保ってられるかだな。
一晩以上実験したことないんだよなぁ、そこが不安だ。
最悪ここの庭の俺の本体に戻っても俺の力が及んだ何かをユッテ達に持たせれば瞬間移動すればいいか。
「というか母さんは連れて行かないんだな。」
てっきり連れていくかと思っていたから少し意外だった。
「レナまで行ったらこの地を見守る者がいないだろう?会えなくて一番つらいのは俺なんだよ。」
でしょうねぇ。あんだけ仲のいいところを見せつけられたら嫌でもわかりますわ。だからそんなにガチに落ち込んだ顔しないでほしい。
予想だがレナさんはそんなに落ち込んでは無いと思う。確信はないがどうせラディさんはこの件以外でも王都に赴いたことは普通にあるだろうしレナさんは慣れてるだろう。
「出発は明日だ。あんまり必要ないだろうが、今のうちに一応準備しておけよ?」
「りょうかーい。」
軽く返事をしておきながら部屋を出たが、本当に俺準備することないよな……
うーむ、そうだ。キイに王都に行くこと伝えておこう。本体はここにあるけど精神は離れるわけだからな。
王都に行って俺がどうにかなるとも思えないけど俺の正体知ってる奴には伝えといた方がいい。こんな俺でも一応神だからな。




