表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/89

くじを引いたら神属性の木だった

……あれ、俺は何をしていたんだ?

まるで眠りから覚めたような倦怠感が俺を襲うが眠ったつもりはないんだが?

確か最後に記憶が残っているのは、コンビニでバイトしていたことだ。

えーっと、レジを打ってたら突然胸が苦しくなって、で倒れた記憶が……

あれか?突然死でもしたか俺?


「おーよく分かったなぁ!正解だ正解!」

何かおっさんの声が聞こえた気がするんですけど気のせいですかね。

「はっはぁ!言うに事を欠いて俺をおっさんと呼ぶか!いやはや中々面白い奴だ!」

俺の目の前に現れたのはなにやらキラキラ輝く装飾を纏ったおっさん。何、成金趣味なの?

「成金じゃないわい!これは俺の信者共が俺をこのような姿だと妄信してだな!」

おっさんは装飾が鬱陶しいのか、ブチブチと引きちぎった。ああ勿体ないなぁ

でおっさん、俺が死んだのはいいけどここは何よ。


「妙に動じないなお前。……まぁいい、ここは死後の世界と生の世界の中間ってところだな。」

ふむ、死んでいるが死にきってないとでも言うのか?まぁ曖昧なところってのは理解できた。

「まぁ大体あってる。でだ!ここに何故お前がいるかというとな!ちょっと生まれ変わらせてやろうと思ってな!別世界に!」

ほう?別世界とは少し興味がわくなぁ。

というとあれか、魔法が存在するようなファンタジーな世界か!?

「おぉっ!?乗ってきたなぁ!そうだそうだ!魔法あるぞぉ!ファンタジーあるぞぉ!」


おっさんもどこか楽しそうだ、もしかして俺がテンション低かったせいでもあるのか?

……ん?そう言えばこのおっさん何者だ。いきなり目の前に現れて

「おう俺か。俺ぁグンダルと言ってなぁ、輪廻を司る神なんだよ!」

な、ナンダッテー!

ってそれ俺たちのところでいうオシリス?とかそういうのじゃなかったっけ。

「そうだな、それに近い存在だ!」

で、そのグンダルさんが俺を別世界に生まれ変わらせてくれると。

「応!」

恐らく今もどこかでバッタバッタ人が死んでいる中で俺を

「そうだ!」

いや、何で俺なんだよ。

「神の気まぐれだ!」

神様というのは本当に気まぐれなんだな、神頼みはあんまり期待しない方がいいみたいだな。

「その神の気まぐれでお前の生まれ変わりを今から決めるぞ!」

いやぁ怖いなぁ神の気まぐれ。注意しとこ……ってえ?

今から何に生まれ変わるか決まるの!?


「あぁそうだ!これで決める!」

おうおっさん、そのくじ引き箱2つどこから出した。

「この2つの箱はな!片方が、属性。もう片方が種族を現しておるのだ!それをお前が今から1枚ずつ引く!」

それは中々面白そうだな、前世に左右されず、運で生まれ変わるというのか。

ハズレとしてモンスターに転生するかもしれないけどそれでもまぁ前世の記憶を持っていればそれなりに生きていけるだろう。

「ほうれ!さっさとひけぇ!」

いや、そんなにぐいぐい来なくてもちゃんと引くから!せっかちかグンダルさんよぉ!

「ひーけ!ひーけ!」

分かった分かったから!まずは属性のくじね!ほら1枚とったよ!ほれ!

「さぁーってお前の属性はなんだー……っ!?」

俺のくじを開いたおっさんがいきなり目を見開いた。

え、何?外れ引いちゃった?おーいおっさーん、中身教えてよーおーいグンダルさーん。

「……神だ。」

え。

「神属性らしいぞ……!」

えええええええええええええええええええええええええええええええ!?

何それ神!?そんなんあったのかよ!

「確かに1枚だけ入れていたが……あの枚数の中これを取るかぁ。」

おっさん目に見えて動揺しているな、あれかもしかして俺おっさんと同じ位置に立っちゃうの?

「阿呆。生まれたての神がいきなり俺に届くわけないだろ……成長したら分からんが。」

マジかよ修行しょ。

「だがお前、種族のくじ忘れてないか?これでスライムとか引いて見ろ。」

神属性のスライムとかそれだけで強く聞こえないすか?

「確かに。」

おっさんも気づいたのか深くうなずいた。


しかし神属性を引いた以上どの種族を引いても比較的大丈夫だろう。

何せ神だからね!いやぁチート人生始まっちゃうなぁ!

前世がフリーターだったから一気に成り上がっちゃうなぁ!

「いや流石にそこまで簡単に行くとは限らんぞ……?」

おっさんが何か言ってるが気にしないでおこう。


俺は意気揚々と種族のくじに手を突っ込み1枚取り出しておっさんに渡す。

「はいはい……というかお前俺の名前ちゃんと呼ばんか。自己紹介したんだから。」

あ、すんません。

ぶつぶつ言いながらおっさん……グンダル様は俺の種族のくじを開封する。

なーっにかな、なーにっかなー。

瞬間、グンダル様が一気に噴き出した。えぇ!?

「ぶぁーっはっはっは!!!マジか!おいお前マジか!ガハハハハハハハハ!」

いやおっさん何大爆笑しているんだよ!何!?何なの!?

「お前ネタ!ネタで入れた1枚引いたァーッハッハッハ!!腹痛い!」

おっさん笑い転げるなよ!何か腹立つぞ!

あ、おっさんくじ落とした。

どれどれ……俺の生まれ変わる種族はっと……?


[木]



はああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!???

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ