第17部
バイトをし始めたのはヤク中の麻雀友達がオンラインカジノ面白いぜと言うのでやってみたら一日で30万勝ってそれではまったのだが、その後は負け続きで貯金が無くなりサラ金から金を借りるという無様な状態だったので仕方がないのだが。
その一方女は真奈美にまだべた惚れで、誕生日指輪プレゼントするから早くやらせろよ、と少し脅迫気味なメールを何通か送ったのだが、返事は無く、十二月初旬だったか出会い系サイトの誘いのメールが来て真奈美の野郎俺のメルアドで勝手に登録しやがったなと思い込み、女に飢え乾いていた僕は写真を見てかわいい子を入念に探し出し、コンタクトを取った後もうすぐクリスマスだよねーというのを売り文句みたいにして
口説いていた。
一人の女性が北海道のR市に住んでます。会いませんか?と喰い付いてきたのでその少し年上の女をターゲットにした。その当時無料の出会い系サイトなんてなかった。写真見るだけで300円、メール送るのに100円かかった。ほんと馬鹿だったと思う。それに気づいたのは真奈美の誕生日である12月24日だった。
12月24日 俺は人生で一番ビックリしたかもしれない。運送の仕事はお休みをもらった。ピザ屋がMAX忙しくチキンは在庫が無くなった。みんな汗だくだ。僕はまだ免停中だったのでストア業務中心だったのだがオーブンの扉を開けてトッピングとチーズを均す時は暑さでぶっ倒れそうだった。22:30ラストオーダーだった。みんなよく頑張ったな!と店長がバイトを集めて言った時僕のケータイにメールが入った。「ちょっとすいません。」と言ってトイレでもしかしたら真奈美からかもという淡い期待を持って確認したメールにはこう記してあった。
「当社のサービス料金二十万円の支払い期限が明日までとなっております。なおこのメールには返信できません。本日をもって退会処理を完了します」と言うものだった。僕は焦ってその出会い系サイトにアクセスし「ふざけるなよ!この野郎!」と送ろうとしたが、送るとこのメールアドレスは都合により送信が不可能です……」僕は大変な事になった。と十分程トイレに籠っていたが努めて冷静を装いみんなのもとに戻った。
家に帰りどうしたものかと思案したがどうせ詐欺に決まっている。
僕の怒りは天にまで達する程だった。短縮による45日の免停が12/25に切れる。23:58分俺は車であても無く暴走した。反逆 反逆 反逆 まぁそれもどうでもいい事だった。人殺しでも強姦魔でもないただの飲酒運転。俺は二分の無免許運転を楽しんだのだ。そして明日腐れ詐欺グループを滅亡させるべくプランを練っていた。