超巨大記念建造物
手野グループがある場所に開発する予定だという発表をした時、全世界から驚嘆の声が溢れた。
手野産業が新たに各グループ企業と協同して新しく作る、超巨大記念建造物。
いわゆるアルコロジーやアーコロジーと呼ばれるものだ。
造る場所はサハラ砂漠のど真ん中。
周りに何もなく、実験として建物を作るのに十分な許可をすぐに得ることができた。
また、このあたりに砂漠で遭難した人用の捜索拠点という点でも、現地の政府らとの協定が結ばれている。
砂漠という孤立した環境であるため、居住空間も就職環境もすべてが同じ建物の中で完結できるようにする。
周囲とは隔絶し、孤立した空間の中で、建物から一歩も外に出ることなく、生まれてから死ぬまでが生活できるようにすることが目的だ。
あくまで実験という名目であり、本格的なものを作るのは、20年ほどの研究期間が過ぎてからということになっている。
しかしながら、これにより、平面的に広がっている大都市は、より高層へと手を伸ばすことになるだろう。