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トリスの日記帳。  作者: 春生まれの秋。
2回目の卒業試験
150/151

2、修行の始まり

お久しぶりです。

長く間が空いてしまいました。

何とかやっと1話書けました。

よろしくお願いします。

2、修行の始まり







ハイルランドと違って、セリカという国には、魔神や殺戮者マローダーそれに使役者といった存在は、あまり居ない。というより、多神教故に、そういう概念が薄いのだ。他国との交流により、そういうモノは認知されては居るが、それよりも大きな上位存在がある。


まずは、何と言っても、『セリカ』という国を2000年に渡り、唯一人で治め続けている、不死者の皇帝ウラディミカ。彼女は、信仰の対象と言っても過言ではないぐらい民衆の意識に多大な影響を与えている。


次に、セリカ独自の『英霊システム』…国内に居る人物で、英雄の名に相応しい能力を持つ者に二つ名を与える仕組み。皇帝ウラディミカが創ったとされる。…に、選ばれた英雄達。彼等が皇帝の命を受け、人界を統治したりしている。そんなわけで、セリカの一般人からは、英雄のあざな持ちは一目置かれている。

だが、英雄よりも、更に畏敬を持って認知されている存在がいる。

『仙界』が擁する『仙人』である。

耶都やとに『良い神』と『悪い神』が居る様に、『仙界』も一枚岩ではない。仙骨という特殊な骨を持つ人間が、修行を積んで成る『仙人』と、人間以外の存在が、千年の永きに渡り、霊穴から竜脈のエネルギーを浴び続けて成ると言われている『妖怪仙人』が居るのだ。一般的に、人間の常識の無い『妖怪仙人』は、人に悪さを働く事が多いらしい。

仙人は、滅多に人とは関わらない。

何故なら、仙人の目的とは、欲望からの解脱げだつであり、強大な力を振るう事では無いからである、と言われている。





****************


そんな、ハイルランドとは全く違う価値観のセリカで、以前にお世話になった『猫手飯店ミャオシャンハンテン』。其処に今、私ことトリスティーファ・ラスティンは居る。





「コロン老師。ご注文の唐辛子を運んで参りました。」


跪令しながら、私は店主に声をかける。


「ふぉっふぉっふぉっ。ようやったの、トリス。あとは、本日中に裏山の清水運びを三往復じゃ。両手と頭の甕一杯に水を満たすんじゃぞ。もし、甕から水を溢したら、追加で三往復ずつ汲んで来てもらうから、気を付けてな。」



「はい!老師!行って参ります。」



「そうそう。開店前に終わらせるのじゃぞ。仕事もあるからの。」



「分かりました!」



私が、グリーンヒル先生から言い渡された修行の始まりは、『セリカの寒村から猫手飯店までの唐辛子の配達』だった。


当初の予定通り、私は、コロン老師宛てに、グリーンヒル先生から預かっていた手紙を渡した。そして、私は、次の目的地、『神拳寺』に向かう筈だった。


けれども、コロン老師は、書面を読むと


「ふむ。トリスよ。お前さん、強くなりたいか?」


とお訊ねになった。


「はい。私は、自信が欲しいです。その為に、心身共に、強くなりたいのです。」



「よかろう。暫く此処で滞在せい。地力の底上げを手伝ってやろうかの。」


こうして、私は、コロン老師のお世話になることになったのである。





お読み頂き、ありがとうございました。

説明回です。

少しでも想像が膨らめば嬉しいです。

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