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トリスの日記帳。  作者: 春生まれの秋。
『アルゴス』さんへ
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8、『アルゴス』さんへ~幽世(かくりよ)・第6階層 4

ネタ回です。ご了承ください。

8、『アルゴス』さんへ~幽世かくりよ・第6階層 4






《ダンテの場合》********





気が付くと、ダンテは、自分の事務所に居た。


リンリンと鳴り止まない電話が耳障りである。


…何だ?


どんどんと、扉を叩く音も又、激しさを増している。


「ダンテさぁん!!事務所の維持費、早く払ってくださいね!!!今日中に払わないと、事務所を出て行って貰いますよ!!!」


「ダンテさん、ご注文のピザのツケ、そろそろ払ってください!!どれだけ待たせるんですか!?」




取り敢えず、それらを無視して、ダンテは電話に出る事にした。何故なら、依頼をこなせば、現金収入になると踏んだからである。


しかし、ダンテの思惑を裏切って、




「ダンテ君。私は、君への支払いを求める方々に雇われた弁護士だがね。君に、各所から支払いの請求が来ているんだが…。君には、支払う義務がある。君に支払う意思はあるかね?」



と、弁護士からの、支払い催促の電話だった。



「おぅ。勿論、期限までには耳を揃えて払う積もりダゼ?」


こんな時は、慌てず騒がず、従うのがいい、と、彼は経験で知っていた。



「では、本日中の期限だが、支払い方法は確立しておるのかね?」



弁護士からの要求は、容赦がなかった。


「あ~…済まないが、合計でどれ位になるんだ?」



ダンテは、一応、重要な事を聞いてみた。



「今年の事務所の維持費に今まで頼んだピザとストロベリーサンデーのツケ、依頼遂行時の物品破損の弁償代金諸々併せて、しめて360クラウンと98フローリン66ペニーになるかのぅ。…支払って貰えるかな?尚、一時間につき1フローリンの利子が加算されていくぞ。」



妙にリアリティーのある、絶望的な金額が、電話口から聞こえてきた。


扉を叩く音も、鳴りやまずに続いている。



「払って、貰えるかのぅ。」


「まだですか?ダンテさん!早くしてください!」


「もう待てんぞ!払ってください!」



払え、払え、払え…




ダンテは、借金の取り立てのしつこさに、追い詰められていた。



そして、遂に、キレた。


「うわアアアアア!やってられるかぁ!!」



ザシュッ…。



追い詰められたダンテは、憂さ晴らしに、剣で辺りを凪ぎ払った。



すると、パリンと空間が砕けて、モロモロと景色が崩れて消えた。




そして、ダンテもまた、ルミラと同じように、トリスの隣に降り立ったのである。




キリが良いので、短いですが、今回は、ここ迄。

次回予告。戦闘回になる予定です。

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