10 大学生活編~楊先生からの依頼~
よろしくお願いします。
20.揚先生からの依頼
「何度も言うが、戦、争いというものは、なるべくなら起こさないのが上策だ。その方法があるのなら、感情に左右されずに実践に移すべきだと、私は考えるね。」
揚先生の授業を聞きながら、メモをとる。
「それでは、冬季休暇前の講義は以上。解散。」
皆がぞろぞろと教室から退室していく。
そんな中、滅多に残らない揚先生が、
「トリス、レヴィ、クレアは話があるので、後で私の研究室まで来なさい。」
と言い残して出て行った。
突然の名指しでの呼び出しに、レヴィちゃんは、
「揚先生にお呼ばれされるなんて嬉しいですわ♪」
と浮かれ、クレアさんは、
「何かしら?」
と疑問に思い、私は、
「名指しでの呼び出しって、私、何か悪いことしてしまったのかしら?」
と不安に駈られた。
物語の本には、『呼び出し=叱られる』というのが定番だった為、他に思い付かなかったのだ。だから私は、びくびくしながら、揚先生の研究室のドアをノックしたのだった。
コンコンコン。
ノックをして、名乗る。
「トリス、レヴィ、クレアです。入ってもいいでしょうか??」
「どうぞ。」
室内からの許可を得て、私達が扉を開けると、
「よく来たね。3人とも。生憎お茶を切らしているんだが、まぁ、ソファーにでも掛けて、ゆっくりしてくれ。」
と、揚先生が、着席を勧めてくれた。
私は叱られるんじゃないかと、内心びくびくしながらも、ソファーに座る。
「揚先生、どういった用件でしょうか?」
キリッと気合いの入ったレヴィちゃんが、楊先生へと、前のめり気味に尋ねた。
楊先生は、レヴィちゃんの態度を気にする様子もなく、話始めた。
「実はね。今、知り合いのお子さんが来ていてね。その子の相手を、一緒に見て欲しいんだよ。独身の私では、子供慣れしていなくてね、子供が何を好きかさっぱり分からないんだ。その点、君らは小さい子の面倒をきちんと見てくれそうだからね。」
そう言った揚先生の言葉を、レヴィちゃんが都合良く受け取る。
「揚先生との夫婦の予行練習ですね。やります。」
その言葉に、楊先生は、諭す様に告げた。
「レヴィ、いいかい、レヴィ。私は教え子とそういう関係になる気はないよ。」
やんわりと、しかし、断固として。
ところが、レヴィちゃんは、
「気遣かってくださるんですね。素敵です、揚先生。(うっとり)」
と、自分に都合の良い様に受け取っている様だった。
はぁ、と、ため息を漏らすと、
「違うからね、レヴィ。」
そう言って彼女を無視して、揚先生は話を続けた。
「その子の素性は詳しくは言えないけど、なかなか外で遊んだり出来ない身分の子なんだ。さりげなく護衛しながら、楽しい思い出を作る手伝いをしてくれないかな。」
叱られる、と思っていた私は、揚先生の言葉を聞いて、ほぅっ。と思わず溜め息をついた。
「よかった~…。私、何か悪いことをしてしまったのかと思っていましたよ~。子供との楽しい思い出作りですね。喜んで承ります。」
叱られると思い込んでいた私がそう安堵の声を漏らすと、
「あっ、狡いですわよトリスさん。私もやりますわ。」
出遅れた、と言うように勢いよくレヴィちゃんが参加表明をした。
私やレヴィちゃんの反応を確認した後、冷静にクレアさんが告げる。
「費用は先生持ちですよね♪楽しい思い出を作ってあげましょう。暇だしね。」
私達三人の意思を確認すると、
「悪いね。よろしく頼むよ。今回は、私も同行するからね。」
と、楊先生は胸を撫で下ろしたのだった。
というわけで、先生のお知り合いの方との待ち合わせ場所に向かう。てくてくと歩きながら、私はふと疑問に思い、尋いてみた。
「揚先生、その子って、どんな子なんですか?」
やや考える風に、楊先生が情報をくれる。
「ん~…。簡単に言うと、身分は明かせないけど、6歳になる元気な男の子だよ。名前はケイン君。」
(6歳で、元気な男の子。でも、自由に外に出られない…。自由が無い、自由を知らないのは、淋しいですよね…。ならば、せめて。)
意識がはっきりして以降、息苦しい人間の生活の苦しさに喘いで来た私。そんな私は、彼の現状を想像するだけで、ケイン君の魂が嘆いているように感じられてしまった。
「…。それで、滅多に外で遊べないんですね。…。分かりました。最大限、その子の楽しめるガイドをしましょう♪」
彼を、彼のその魂を救いたいと、私は瞬時に願っていた。
自分の決意に、にっこりと笑みを浮かべて、私は私に気合いを入れる。
運命とか、境遇に負けてなんかいられないから。
折れない自分を、少しでも、彼の中に根付かせたくて。
私は、まだ会った事のない、その少年が、心から安心して楽しめるプランにしようと思いつつ、足を運ぶのだった。
待ち合わせ場所に着くと、程なくして、貴族のお忍びと分かる、けれど個人の特定は出来ない馬車がやって来た。
そこから降りてきたのは、執事の影に隠れる様にこちらを窺う小さな男の子だった。金髪で碧眼の整った顔立ちと、隠せない天性の気品。
私は、
(ああ、護らないとな)
と自然に思った。
それくらい、カリスマに溢れていた。
そして、初対面だから、まずは自己紹介を、と思い、にっこり笑って、挨拶をすることにした。
「こんにちは。はじめまして。私は、トリスティーファ・ラスティン。今日一日、一緒に過ごすことになりました。よろしくね。」
屈んで目線を合わせ、手を差し出して、握手をする。
続いてクレアさんが、
「私はクレアよ。よろしくね。」
と手を差し出し、更にレヴィちゃんも、
「レヴィですわ。」
と挨拶をした。
最後に揚先生が、
「挨拶が遅くなって申し訳ないね。私は揚。君の事は、母上から話を聞いているからね。安心して任せておくれよ。」
と、挨拶した。
すると、少年は、執事の影から出て来て、きちんとした礼をとり、
「ケインと言う。すまぬが、今日一日、よろしく頼む。」
と、子供らしからぬ口上を述べた。
少年の態度に、私は痛ましいモノを感じた。それは、事前に予想していた以上に酷い有り様で。
同じ年頃の少年とは、比べものにならないくらいの、瞳の暗さに。封じられた様に抑えられた心に。躾られすぎた、その態度に。
痛ましい過ぎる、その押さえ込まれた魂の輝きが、今にも消えそうなその自由か心が、私の心が軋みそうに痛ませた。
それは、私だけでは無かった様で。交わした目線だけで、クレアさんもレヴィちゃんも、このケイン少年を甘やかす事に決めたのが判った。
意識を切り替えて、
「ケイン君、やりたい事はありますか?」
私はとりあえず、ケイン君の希望を聞いている事にした。
執事さんをちらりと見たケイン君は、遠慮がちに、オペラや博物館を見てみたいと宣った。
執事さん(大人)の意見を慮っている時点で、楽しい思い出は作ってあげれないのは明白である。私は、こそっと揚先生に耳打ちした。
「揚先生、ケイン君をおんぶしてくださいな。細道に入って、執事さんを振り切ります。」
様子を伺っていた二人も、私の意図を察してくれて、執事さんの足止めと逃走に協力してくれた。
…タッタッタッタッ。
複雑に入り組んだ裏路地を抜け、私達は何とか執事さんを撒く事に成功した。
ケイン君を降ろした先生は、ちょっと休憩が必要そうに見えた。
私は、再びケイン君と目線を合わせて、
「ここまで来れば、執事さんはついてこれないでしょう。さて、君が今日一日で、やってみたい事はなぁに?」
ニコッと笑って尋ねた。
すると、ケイン君は、怖ず怖ずとではあるが、答えてくれた。
「僕、普通の人が過ごす休日を体験してみたい…です…。」
と。最後の方は、消え入りそうに、自信無さげな言い方だったけれど。
本人から、確かに言質は取ったと確認した私達は、頷き合う。
ぐぅ。
タイミング良く、誰かのお腹が鳴ったので、私達は、まずはグルメを楽しむ事にした。
「ケイン君は、食べ物の好き嫌いはありますの?」
レヴィちゃんが、目線を合わせてケイン君に問えば、
「特に無いよ。」
彼はまたしても、きょどきょどと此方を気にしながら、正解を探るように返事を返してきた。
そんな態度は許さない、と、私はレヴィちゃんに続いて、角度を変えた質問を投げ掛ける。
「食べたいモノはあるかしら?」
聡い彼は、私達の言わんとする意図を今度こそ汲み取り、信じられない、自分に許されるのかと、探る様に、慎重に言葉を発した。
「…よく、分からないよ…。僕はいつも、出て来るものを食べてるもん。」
思った以上に、重症な彼を追い詰めるのは違うと、私は、彼を導くべき言葉を、取るべき行動を探す。
「…。分かりました。じゃあ、私達がオススメする美味しいものを一緒に食べましょう。楽しみにしていてくださいね♪」
ニコニコと笑い、おちゃらける事で、私達が、彼に安心して欲しい事を、無害であるという事を、味方だという事を、ただ君の心に寄り添いたいのだという気持ちを伝えたいのだと、私は努力する。
幸い、道端には美味しそうな匂いを漂わせた屋台が軒を連ねている。
一度皆にケイン君を任せると、私は、串焼きのケバブ各種と、それをパンに挟んで食べやすくしたもの各種、搾りたてのフレッシュオレンジジュース、チーズとホクホクのジャガ芋のバター焼きを買いに走る。
串焼きは、ケイン君には抵抗があるかも知れないから、ケバブのパン包みも買ってみた。
勿論、選ぶのは、彼なので、バリエーションは豊富にしておこう。
そう考えての選択だった。
両手一杯に食べ物を抱え、何ならクレアさん達にも持って貰って、私は楊先生の元へ戻った。
「この先に、景色の良い公園があるんですよ!!そこで、皆でご飯にしましょう♪」
そう言って、私は食欲をそそる匂いを我慢しながら、公園へ向かう。何組かの人々も、芝生で寛いでいたので、紛れるには丁度良い。
早速、私は、レジャーシートの代わりに、マントを敷いた。
「さあ、休憩にしましょう♪ケイン君、座ってくださいな。君から好きなヤツを選んでいいよ♪」
そう言ってケイン君をマントに座らせ、彼を囲む様に皆で陣取った。
「え?でも、ナイフもフォークもないよ?」
見慣れない食べ物に、戸惑うケイン君。
実践するのが早いと判断して、
「こうやって食べるんですよ♪」
私は、あ~んと大口を開けて、がぶりとケバブにかぶりついた。
「串焼きが食べにくいなら、こちらをこうやって食べるといいわよ。」
クレアさんが、上品な食べ方を披露した。レヴィちゃん共々、綺麗な食べ様である。
楊先生は、無難に、串焼きを囓っていた。
そんな私達を確認すると、ケイン君は、恐る恐るといった体でケバブに食いついた。そして、
「美味しい…。」
一口食べた途端、彼は目を見張り、猛然と食べはじめた。
私達は、ようやく、子供らしいケイン君の姿を見れて、少しだけ、安心した。
ランチも終わり、ジュースを飲んで一息いれた一行は、次に何をするか、話し合った。
だが、ケイン君が、余りにも、…世間慣れしていないトリスから見ていてさえも、庶民の生活、人の営み、生き方を知らないのにびっくりしてしまい、『特定の何処か』という括りで行動する事を諦めた。
彼には、『人が生活しているという現実』を学ぶ機会を与える必要性がある、そう感じた、私達が決めた行動。それは、何の事はない。色々な場所を、見て回る事。則ち、ウインドウショッピングをすることである。
だからといって、私達の趣味に走るのは良くないと考えた結果。通りを歩いてみて、ケイン君の気にしたお店に入る、という、何とも場当たり的な行動をとることになった。
彼は、街中を自分の足で歩くという事ですら物珍しいみたいで、キョロキョロと楽しそうにしていた。その様子が弟の小さい頃の様で、何とも可愛くて、私はなんだかくすぐったい気持ちになった。
けれど、私は、揚先生からの依頼を忘れていた訳ではない。何者かに狙われる可能性があるらしい彼に、危険が及ばない様に、周囲を警戒しながらも、自然体を心掛けて行動していたのだ。
そんな中、一軒の玩具屋さんの前で、彼は急にもじもじし始めた。ケイン君の様子に気付いた私は、彼と目線を合わせると、
「どうしたんです?気になるのですか?」
と、聞いてみた。
「そっそんなんじゃないよっ。」
そういう彼の様子から、『気になるけど言い出せない』、そんな空気を感じ取って、
「私が気になりますから、このお店に入ってもいいですか?」
と、皆に同意を求めた。
「トリスちゃんってば、仕方ないなぁ。」
「そうですよ。トリスさん。」
そう言って、クレアさんとレヴィちゃんが扉へ向かった。
「わぁい♪わったしがいっちば~ん!なのです♪」
先に店に入ろうとした二人を押し退けて、私は真っ先に入店した。
傍目には大人気なく写ったであろう、私の、この行動は、異様な空気を感じた野性の勘に因るものだ。裏庭の森で、時々感じた事のある、産毛が逆立つ様な嫌な感じが、微かに店内から漂ってきたのである。
思い返して見よう。揚先生からの依頼は、
《さりげなく護衛しながら楽しい思い出を作ること》
である。
今の私にとって、知らない場所に真っ先に飛び込んで異変を探知するのは、剣士として当然の役割だと判断した。
カランカラン。
不穏な空気を打ち消す様な、涼しげな鐘の音が響く。
けれど私は、沢山の玩具に囲まれて、異常なモノを見つけたしまった。
幸いにもソレは、可愛らしい人形の山に居た。
モコモコの頭部、黄色い体。ライオンを模した着ぐるみである。
私は、
「きゃ~かわいいニャンコの人形だ~♪」
と抱き着く振りをして、素早く短刀をソレの首の付け根に当てる。そして、
『お前は何者だっ。彼の敵なら容赦はしないっ。』
と、こっそり呟く。
ソレは慌てふためいて、必要に反論した。
『やめるっす。自分、彼に用があるだけっす。連れて行きたいだけっすよ~。』
それを聞いて、トリスの怒気は増した。
『こうして急所を押さえている時点で、貴方は私の…そうね。戦場に於いての捕虜よ。わかった?そちらに危害は加えない代わりに、彼を連れては行かせないわ。』
着ぐるみは、コクコクと同意した。
そのやり取りが終わるや否や、後ろからカランカランと音がした。続いて、元気な少年の、
「あ~っトリスお姉ちゃん狡いよ~。カッコイイライオン独り占めなんて。僕もライオンギュッとしてみたいよぉ。」
という声が店内に響いたのだった。
「そうですよ。私もぎゅうっとしたいですわ。」
ケイン君とレヴィちゃんは、二人で着ぐるみにダイブした。私はひらりと彼らに場所を譲る。
そして、揚先生に、こっそりと、今のやり取りを伝えた。すると、
「…。戦闘もあるかもと思っていたんだが、トリス、御手柄だ。よく捕まえたね。戦わずして場を収める。素晴らしいよ。」
期せずして、揚先生に褒められた。
「ありがとうございます。ところで、あの着ぐるみ、一緒に行動しながら今日一日見張りませんか?」
あの着ぐるみが、単独行動じゃなかったら、大変かも知れない。不安に感じた私は、楊先生に提案してみた。
「いいんじゃないかな。」
楊先生は、ニコニコしながら、同意してくださった。
そんな話をしている後ろで、クレアさんが、店主に話をしていた。
「このライオンの縫いぐるみをラッピングしてくださる?プレゼントにしたいの。」
着ぐるみに良く似たライオンのぬいぐるみを指差していた。
「ええ、お任せくださいお嬢さん。」
可愛い弟さんへのプレゼントですね、と言うように、何やら悟った様な柔らかい笑みを浮かべた店主さんは、快くラッピングしてくれる。そうやり取りをしながらも、クレアさんは、店主への情報収集を然り気無く行う。
「ありがとう。助かるわ。ところで、あの着ぐるみの人は、店員さんなのかしら?」
こちらの思惑に気付いているのか、いないのか、店主は機嫌良く答えてくれた。
「エステルさんですか?違いますよ。ボランティアで手伝ってくれるっていう、教会から派遣されたシスターさんだよ。」
そこまで聞いた、クレアさんは、こちらを見ると、私に目で合図を寄越した。
『連行よ。あのライオン。』
と。
トリスは、承知したとばかりに、
「えっ!?じゃあ、店長さん、あのライオンさんは、一緒に来てもらってもお店に支障は無いんですか?久しぶりに会った弟が、ライオンさんを気に入っちゃったみたいなんです。ついて来て頂けたら、この上なく楽しい思い出になると思うんですよ。」
と興奮で一杯なブラコンなお姉ちゃん的お願いした。すると店長は、
「シスターさんだしね。いいんじゃないかね。儂は大歓迎じゃよ。弟さん、喜んでくれるといいね。お嬢ちゃんは、弟想いの優しいお姉ちゃんだねぇ。何だか儂、協力してあげたくなっちまったよ。」
と、あっさり許可をくれた。
「ありがとうございます♪ケイン君、そのライオンさん、今日一日、一緒に来てくれるって♪」
そう声をかければ、
「いいの!?やったぁ♪」
ケイン君は、今日一番の笑顔で喜んでくれたのだった。
その様子に、店内は、ほのぼのとした暖かい空気に包まれた。
その後、ライオンさん、ことエステルさんは、私達と行動を共にすることになった。
玩具屋の次に雑貨屋、市場、金物屋等を巡る。
その道中、余程ライオンさんが気に入ったらしいケイン君は、エステルさんの肩車に夢中だった。
エステルさんもエステルさんで、逃亡もせずに、一日付き合ってくれた。
あっという間に楽しい時間は過ぎ、遂に、自由時間の終わりが来て仕舞った。
執事さんとの待ち合わせ場所に着くと、既にお迎えの馬車が待っていた。
名残惜しいが、お別れの時間は、容赦なくやって来る。
「はい。ケイン君。これは、私達からのプレゼントです。」
クレアさんが、皆を代表して、例の縫いぐるみを渡す。
「一つくらいは、思い出に、ね。」
彼のこれからを想い、私達がお金を出し合い、決めていた事。
今日一日で、一度だけでもいいから、「彼の心からの笑顔」を引き出す事。
うまくいったか、正直不安ではあったが、彼は、私達の気遣いを無駄にしないようにはにかんで笑った。
「ありがとう。お姉ちゃん達。本当に楽しかった。僕、ずっと忘れないよ。」
お迎えの馬車に乗り込む彼の後ろ姿は、朝見た時よりも、とても大人びて見えた。
この日の思い出が、どうか、彼の宝となればと祈る、私達だった。
ありがとうございました。