表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の暗殺者  作者: 平平平平
第二章 死二抗ウ者
64/67

第14話『スキル習得』

(8/14)ps:体調管理を怠っていた結果、急性扁桃炎という病気にかかってしまいました。少し更新速度が遅くなります。

(8/21)ps:無事完治しました。26日までに更新する予定です。


「───今俺が知ってる中でクロにお薦めできるスキルといったら、まぁざっとこれ位かな」

「へー、……結構多いんだな」


 眼下に並ぶ文字列を見下ろしながら言葉を紡ぐ。

 滴水の洞窟の入り口を目指して歩みを進める道中、俺はアネハと共に今自分が取得できるスキルの中から有用なものを吟味し合っていた。

 

 そして選ばれたスキルの数はざっと50以上。

 アネハが挙げたスキルはそれこそ多岐に渡っており、俺はそれらを種類分けしてプレイヤーマップの機能の一つであるメモに書き込んでいたのだった。

 そのメモの内容は以下の通りである。



【①ノーマルスキル(AS)】

『致命』『跳躍』『投擲』『筋力強化』『脚力強化』『立体機動』


【②ノーマルスキル(PS)】

『運』『耐寒』『耐暑』『耐冷』『耐熱』『耐毒』『耐麻痺』『耐石化』『耐即死』『壁蹴』『軽業』『鑑定』『識別』『怒髪』『回避術』『解体術』『致命術』『跳躍術』『歩行術』『舞踏術』『武闘術』『走歩術』『逃走術』『投擲術』『影潜術』『致命術』『足並術』『破斬術』『隠匿術』『着地術』『下剋上』『節制根性』『道化師の空振り』


【③自分の職業スキル (斬撃強化のみPS)】

『罠設置』『罠探知』『罠解除』『斬撃強化』『盾抜き』


【④他職業の初期スキル (全てAS)】

『円牙』『掌底』『撃号』『魔弾』『防膜』『烏目』『甲决』『圧倒』『超短期的生命倍化ノ法』



 Ver1.00へのアップデート時にスキルが大量に追加された為にまだまだ有用そうなスキルも有るにはあったのだが、いまいちスキルの意味が解り辛かったので取り敢えず現状で取得する候補は以上のスキルとなっている。

 これら各スキルの説明を端的に表していくと──



【①ノーマルスキル(AS)】

『致命』:スキル発動時に敵の弱点に攻撃を加えると与ダメージアップ。

『跳躍』:スキル発動時に通常時よりも高い跳躍を行う。

『投擲』:スキル発動時に投擲した武器(アイテム)の威力を上昇させる。

『筋力強化』『脚力強化』:第一章5話参照。

『立体機動』:スキル発動時に一度だけ空中で地上にいる時と同様の行動を行える(空中で回避・ジャンプが可能になる)


【②ノーマルスキル(PS)】

『運』~『軽業』:文字通りの効果が発動する。何れも効果は微弱である。

『鑑定』『識別』:ステータス閲覧の制限を緩める。対象はモンスター/アイテムにのみ限られる。

『怒髪』:HPが最大値の3%を下回ると発動。ランダムで何れかのステータスが3上昇する。

『◯◯術』:各行動に補正がかかる。

『下剋上』:自分とのレベル差が10以上離れた敵を短期間に倒しまくると習得。格上への挑戦時にステータスに若干補正が入る。

『節制根性』:各種アイテムの効果が希に上昇する。

『道化師の空振り』:攻撃が外れれば外れるほど、次点の攻撃力が僅かに上昇する。


【③自分の職業スキル (斬撃強化のみPS)】

『罠◯◯』:発動効果は文字通り。盗賊の職業スキル。

『斬撃強化』:鋭い獲物による攻撃の威力を高める。短剣使いの職業スキル。

『盾抜き』:鋭い踏み込みと体裁きにより対象の懐へもぐり込み、盾を掻い潜って攻撃する。短剣使いの職業スキル。


【④他職業の初期スキル (全てAS)】

『円刺』:対象を惑わすように虚空に円を描きながら素早く攻撃する。威力はATKに依存。刺剣使いの職業スキル。

『掌底』:掌を使い対象の体内に直接ダメージを与える。尚この技は防具を貫通する。威力はDEXに依存。拳使いの職業スキル。

『撃号』:獣の如く魔力を伴った物々しい雄叫びを上げる。獣を畏怖させる目的で主に使われる。獣使いの職業スキル。

『魔弾』:純粋な魔力の弾を作り対象に向けて射出する。威力はINTに依存。魔法使いの職業スキル。

『防膜』:純粋な魔法の壁を作り自身の周りに展開する。効力はRESに依存。付与術使いの職業スキル。

『烏目』:烏の如く鋭き目を持って対象を射ぬく。威力はDEXに依存。弓使いの職業スキル。

『甲决』:一時的に自身のDEFを高める代わりにRESとSPDが低下する。大盾使いの職業スキル。

『圧倒』:一時的に自身の筋力を増幅させ強靭な腕力を以って敵の防御を圧倒する。効果はATKに依存。戦士の職業スキル。

『超短期的生命倍化ノ法』:HPが極僅かな間だけ通常の2倍となる。HPが満タンでないと使えない。盾使いの職業スキル。



 ──といった感じになっている。

 流石、種族と職業の組み合わせだけで四桁を越える数があると云われているゲームなだけはあって、RWにはノーマルスキルや職業スキルを含め大量のスキルが存在していた。

 そしてその中で今回俺達が候補として選んだスキルについてなのだが、これらはみな俺の低体力&高攻撃力というビルドの特徴(或いは弱点)を生かした(補った)モノであった。

 


「それにしても一緒になって考えた俺が言うのも何だけど、クロはレジャーやネタ係のスキルは取らないのか?」

「……流石に今の俺にはそういったスキルを取れる程の余裕はないなぁ」

「今のステータスですら割りとネタなのにこれ以上ネタに走る気はない、と」

「ネタとか言うなっ、ネタとか!」



 さて、候補となったスキルを選定するにあたって大切な指針となるのは、やはり習得時に消費するスキルポイントの大小の差だろう。

 例えば大概のノーマルスキルを習得する際に要求されるスキルポイントは“4”であるのに対し、職業スキルの習得は“6”であり、更に他職業の初期スキルを習得するには“8”も必要となるのである。


 目先の事だけを見て何となくの感覚で要求値が高く強そうなスキルを選んでいくのはそれこそ下策といえるだろう。ここは将来的にも役立ちそうなスキルを慎重になって選んでいくべきなのだ。

 ところで現在俺が所持しているスキルポイントはおよそ40ちょいになるが、俺はこのポイントを全て候補に挙がったスキルを習得するために使う気は──毛頭ない。


 昨日やっと種族・職業レベルがどちらも13となり、ようやく後二回レベルアップを遂げればランクアップとクラスアップと相成りそうなのである。

 上位の種族や職業になれば、またスキルポイントで習得する新しい種族スキルや職業スキルが解放される可能性がある。だから今日中に全て使い切るのでは無く、万が一を考えて多少は残しておいた方が賢明だと判断したの。

 


「まっ取り敢えず『立体機動』と『斬撃強化』は確定として……これで一先ず10だな」


立体機動(4ポイント)』『斬撃強化(6ポイント)』:計10ポイント


「こるから2回レベルアップする分もあるんだから25ポイント位は使っても良いんじゃないか? という訳で俺は『下剋上』を推しておくよ」

「うん?うーん……」

「折角特殊な条件を満たして習得出来るようになったんだしさ、取ってみて損は無いと思うぞ」

「……確かにそうだな。じゃあ『下剋上』も取るか」


立体機動(4ポイント)』|『下剋上(4ポイント)』『斬撃強化(6ポイント)』:計14ポイント


「盗賊の職業スキルは一つだけ取っても意味は薄いだろうし、かといって短剣使いの『盾抜きも』──まあ要らないな」

「だな。あと耐性系も有るに越したことはないから候補に入れたけれど、まだ序盤で状態異常を使ってくる敵なんてそうそう居ないしパスしとくか」

「じゃああれは───」

「いや、でもそれは───」






ーー・◇・ーー・◆・ーー・◇・ーー・◆・ーー・◇・ーー  

 




「──もうこれで決まりにするかな」

「……賛否はあるかもしれんが……まあ妥当なラインじゃないか」


致命(4ポイント)』『投擲(4ポイント)』『立体機動(4ポイント)』『解体術(4ポイント)』『下剋上(4ポイント)』『斬撃強化(6ポイント)』:計26ポイント

 


 候補の中から更に絞り込んで選定したスキルをメモに並べ、改めてざっと見直してみる。

 ……うん。改めて見てみたけれど、全部攻撃を念頭に置いたスキルばっかだな、これ。


 体力を上げるスキルの一つは取った方が良いとアネハには説得されたが、自分的にはこれらのスキルで十分に満足していた。

 後の問題は、このスキルが実戦で役にたつかどうかである。

 


「あぁ~、速く戦って試したいなあ!」

「はははは!それだけ聞いたら戦闘狂みたいな発言に聞こえるなっ」



 そうして、特に意味もない朗らかな会話を続けながらも、俺達は静かに吊魔の森へと足を踏み入れた。




ご精読ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ