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黒の暗殺者  作者: 平平平平
第一章 生ヲ穿ツ者
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第3話『システムチュートリアル』

《VRMMORPG、 [ real world ] ( Ver0.96 )へようこそ。》


《これよりシステムチュートリアルを開始します。》



 ログインした俺を待っていたのは、ゲームのシステム説明だった。



《このインフォメーションは、real world (当ゲーム) においてのプレイヤーに対する最低限のアシストを行う為のものです。》



 確かに説明は必要不可欠かもしれないが、もうちょっとこう、なんというか、今表示するんじゃなくて、リストにしてプレイ中にいつでも見れる様にする。とか出来ないのかな?



《最低限のアシストとは、経験値、ドロップ、スキルの取得或いは喪失、スキルLvアップ、フレンド通知、パーティー編成等の、プレイヤーが体験する凡そ全ての基本的事象を説明、及び補足する事です。》



 そんな運営に対しての愚痴や不満を抱きながらも、現在進行形で流れるシステムチュートリアルを聞いていると、どうやら説明は終わりかけのようだ。



《最後に、このインフォメーションは各プレイヤーの判断により、手動で聞く([ on ])聞かない([ off ])を選択することが出来ます。》



《インフォメーションを on 、off どちらにしますか? 》


  ▶[ on ] [ off ]


《なおon・offの設定はメニュー画面の設定という項目から行えます。 》



 目の前に表れた薄青い半透明なウィンドウを目視し、迷わずonのボタンを選択する。



《ではこれよりアバター制作へと移行します。》


《 1%………2%………3%……… 》




(やっとか……)



 俺は笑いを抑えきれずにいた。


 とうとう待望のゲームを始めれるのだ。

 期待に胸を膨らまし、ゲームの開始を今か今かと待ち構える俺の心情は、待ちに待った物がやっと始まるという高揚感と、開始(load)が待ち遠しいという切望が入り交じり、なんとも言えぬもどかしさで溢れかえっていた。



 視界の右端で点滅する『nowloading……』の文字と共に、76%…、77%…、78%…、と秒刻みで増えていく数字が、酷く緩慢に感じられた。


 俺は速く、速く!と呟きながら、増昇していくカウントを凝縮する。


 やがて99%…を経て、数字は100%…となる。



《お待たせ致しました。》


《これよりアバター制作を開始します。》


 そのインフォメーションを契機に俺の視界は真っ白となりーー。



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