#06 怪しい噂
山吹隼人(18)兵庫AL高校。地元は札幌。
広島カメレオンズのドラ1で投手。
3年の春甲子園準優勝。
夏は大阪予選決勝で敗退。
後半戦のキーマンです。
ではプレイボール!!
2月16日
キャンプ最終クールに突入した。
だが南弥生は突然上司の柏木から帰宅を言い渡され本社に戻っていた。
「キャンプ、どうだった?」
「楽しかったですよ。昔の知り合いにも会えましたし」
「知り合い?」
「ドラ1の子、昔家近かったってだけなんですけどね」
「ほう。札幌出身だったのか?」
「はい」
「そういえば広島のドラ1も元札幌じゃなかったか?」
「そうですよ。山吹隼人も中学までは札幌にいましたけど高校は推薦で兵庫の強豪校・AL高校に行きましたけど…」
「中々の取材力だ」
「いえいえ…(まさかここも知り合いだとは言えない)」
「その取材力があれば、ここを出てもやっていけるな」
「え?な、何を言ってるんですか、班長!」
「いや、ちょっとな、怪しい噂を耳にしてな」
「なんです?」
「ここじゃさすがに話せない事なんだが…」
柏木は時計を見る。
時刻は11:30
「飯でも行くか、久しぶりに」
「本当ですか!」
「こんなことで嘘言っても仕方ないだろ?心配すんな、俺の奢りだ」
「ゴチです!」
柏木と弥生は普段柏木が通っているという居酒屋に行った。
柏木は個室を頼む。
まだ肌寒かったので暖かい二人でつつけるような鍋焼きうどんを頼んだ。
「で、怪しい噂ってなんです?班長」
「実は『文京ジャイアント』という球団を解体するかもしれん…という噂が上の方で出ている」
「なっ…!ど、どうしてそんな事に……!?」
「何でも引退した大物選手が裏で何かヤバい事に手を染めてるとか、染めてないとかが関係しているらしい」
「そんなの文京に何の影響がありますか?」
「現役選手をも巻き込まれているかもしれない」
「……」
「まあまだ噂の段階で判断は出来ない訳だが」
そんな事を話している内に鍋焼きうどんがきた。
その美味しさは絶品だったが、弥生の受けたショックというような何とも言えない気持ちが心の奥底に残ったのだった。
色々な名前がこれからも続々出てきますよ。
覚えていくの大変ですが関連性が高い人達しか基本出してないので大丈夫かと思います、多分…。
では次回までゲームセット!!