#03 文京ジャイアント
この物語ではプロ野球球団は全8球団しかありません。
しかも1リーグ制です。
それを踏まえてお楽しみ下さい。
それではプレイボール!!
文京ジャイアントとは、今年で創立69年を迎えるプロ野球の盟主である。
この球団がなかったら野球というスポーツはきっとこんなにもメジャーになっていなかったに違いない。
来年70周年を迎える。
スター選手がズラリと並び、常に他球団を引っ張り、球界のトップに君臨するプロ野球界史上最も古い歴史を持つ球団。
それが文京ジャイアントだ。
文京の専属記者である南弥生は例の手紙を受け取った後、すぐに青森へ飛んだ。文京ジャイアントの一軍、二軍、そしてドラフトルーキー達が一斉に集まるキャンプが始まるからだ。
全8球団が同日にキャンプに入る。
このキャンプで一軍か二軍かに別れる。
もちろんルーキー達の実力も試される事になる。
そして東京から3時間かけて青森の山奥にある野球場に弥生は到着した。
AM9:00
正直、始まる直前だった。
何とか間に合った弥生は記者席に案内してもらった。
流石は人気球団、記者の数が桁違いに多かった。
文京記者は弥生一人という息詰まる状況の中でキャンプ初日恒例の地元青森によるおもてなしから始まった。
約30分くらいで終わり、いよいよキャンプ開始だ。
全選手が円になり一人一人今年の目標を大声で叫んでいく。
キャプテン篠原が最初に「優勝するぞ!!」と言った後、続々選手達が叫んでいく。主力選手達が言い終えると二軍の選手達が続いていく。
そして最後はドラフトルーキー達に出番が回ってきた。
ドラ6から順位が上がるように言っていき、トリを飾るのはドラ1になった。
だが弥生はそこで思わぬ再会をする事になる。
最後に出てきたドラ1に見覚えがあったのだ。
彼は自分の名を叫ぶ。
「ドラ1で選ばれた三重商業のサード、相模要人・18歳です!必ず今年中に一軍に上がれるようにします!!」
高校生による挑発的とも、挑戦的ともとれるメッセージを彼らはバカにせず紳士に受け取ったのだった。
次回はいよいよ弥生と要人が絡みます。
そしてキーマン達も続々登場予定です。
ではまた、ゲームセット!!