表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

#ファイル1-芹沢ユノの場合

名前:芹沢ユノ

性別:女

交友関係:知り合いは多いが親しい者は多くない

部活:帰宅部


「入学式後のホームルームのときに彼を初めて見て、世に言うイケメンとは少し違った、でも整った顔立ちに一瞬だけ目を惹かれました。そのときは特別な感情は抱いていなかった、と思います」

芹沢ユノはそう話してくれた。

その『彼』というのは、高校1年生のときに同じクラスだった伊川渉(いかわしょう)のことである。

芹沢ユノの主観に時折彼女の周りの者の話を織り交ぜながら彼女の物語を記す。



「入学から1ヶ月経つ頃にはクラスの雰囲気は和やかになっていて、出身中学の違う人たちとも仲良く話すようになりました。彼、涉君ともそれなりに交流はありました。このときもまだ特別な感情は抱いていなかった、と思います。

まもなく、校内実力テストが行われました。涉君はこのテストで総合トップをとりました。そのせいか、彼に質問に行くクラスメイトが多くなりました。勉強方法だとか、授業の内容についてだとかに関するもののほかに、趣味や彼女の有無についての質問が多かったみたいです。顔が整っていて頭がいい、ということで彼に想いを寄せる女の子もいたようでした。彼女の有無に関する質問はこの女の子や他の男子が特に気にしていたみたいです。男子は半分妬み嫉みが入っていたようでしたけど…。しかし彼は、よく言えばクラスメイトと一線引いて、悪く言えば誰にも興味なさげに愛想笑いで受け流していました。あまり深く人と関わるのが苦手な人なんだろうか。そのときはそう思っていました。多分このあたりから、彼の不思議な人間像に興味を持ち始めたんだと思います。」

「7月頭に2日間に渡って開催される文化祭の準備のために、その前の2週間は授業が短縮され、できた時間で準備を行うという日程に切り替わりました。私の学校の文化祭では、クラスや部活で出し物をするのではなく、学級学年織り交ぜて部門という形で出し物をする方式をとっていました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ