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平凡転生記  作者: 浅倉 睦月
転生、そして
7/26

第六話~可愛い妹が生まれました~

今回から主人公が喋ります。

普通に日本語で書きます。


ぷにぷにのて。ふわふわしててきらきらしてるきんいろのかみ。

かわいくてかわいくてしかたないわたしのいもうと。



なーんて、ひらがなとかで子供っぽさを演出してみました。

脳内年齢32歳です、こんにちは。


そうです、俺はもう3歳なのです。喋るし歩くし妹を可愛がることもできるのです!

ああ、麗しの妹よ!

テンションが高めなのは仕様です。

だってあんなに可愛い生き物が俺の妹なんだよ?

母さんに似た美人になると思うんだよね。俺と違って。


…そうなんだよ。

動けるようになって初めて鏡を見たときに一瞬愕然としたね。

俺本当に転生したの!?ってくらい平凡顔。

今はまだ赤ん坊だからまだ「可愛い」って言ってもらえるだろうけど、大きくなったら親や祖父母くらいだよ、可愛いって言ってくれるの。

美人にもなりそうもないし。ハンサムにもなりそうもない…。

父方の祖母に似たのは一目瞭然でした。

一番好きなばあちゃんに似たのでそれはそれで嬉しかったんだけどさ。


低い鼻に小さい目。細くはないけど小さいのな。そんでもって一重。眉毛はしっかりきっちりな感じでそこだけ男前。口は小さい。黒髪黒眼のごく一般的な日本人顔。

異世界人らしさ皆無!

自分でもびっくりするよ、本当に。

その上、所謂チート的なのはからっきしだし。


この世界では3歳の誕生日に魔法力の審査、ということをする。

その魔法力の含有量次第では小さい時から全寮制の魔法学校に入れられたりすることもあるらしい。

で、俺の魔法力はというと…平均。すっごく普通の量。

物凄く一生懸命にやれば魔法師(魔法のみで生計を立ててる人の事)になれるかもしれないけど、なったとしても落ち零れ。その程度の力しかない。


勉強しなきゃ言葉も覚えられないし、魔法力はないし、走れば転ぶし(まぁ、子供だということを差し置いても…俺はとろい)平凡顔だし…。

前の人生と違うのって性別と家族構成だけか?

家族構成が違うだけでも大分違うけど、やっぱりなにかしら特徴というか欲しかったなぁ…。


まぁ諦めて妹を愛し守るお姉ちゃんになろう。

妹のほうが優秀になりそうな予感をひしひしと感じるけど。







「リース、今日は本読まないの?」

妹の寝顔をじっと見ていた俺に、幼馴染のケイマが話しかけてきた。

いつの間に来たんだろう。

「ん、ルーナ見てる」

「…ルーナ寝てるよ。…本読まないとルーナのいいお姉ちゃんになれないよ」

「…む、それもそーだ。じゃここで読もう。今日は何?」

ケイマは俺より二歳年上で、銀色の髪に緑の瞳の持ち主だ。

顔は何というか勿論(?)美少年で大人になったら美形になると思う。

頭が良くてしっかり者で魔法力も段違いの最強チート。

いつもにこにこ微笑んでるとか5歳児じゃないみたいだ。

ルーナのベビーベッドの横に座るとケイマが俺の横に座る。

そ、そんなにくっつかなくてもいいんじゃないだろうか。

これ中学生くらいだったら確実に誤解する距離だよね。

美少年って凄いなぁ。こんなに近くでも見ても見劣りしないんだもんな。

俺のほうはなるべく見ないでほしいけど。

ケイマが俺とのちょうど真ん中に本を置く。

今日は魔法の本だ。



「魔法の力は、光、闇、水、火、風、緑、地、鋼、夢の九つからなる。全ての力は世界より借りるものであるが、それ以外にも精霊の力を借りるものもある。人には得手・不得手の力があり、全ての力を平等に使えるものは極稀である。人が持つ属性は訓練次第で増やすこともできるが、精霊の力を使うには精霊の助けが必要である」


すらすらと本を読んでいくケイマ。本当に凄いな。

俺5歳の時にこんなもん読めた覚えないけど。天才っているもんなんだなぁ。



「魔法力を増やす訓練に一番有効なのは魔法を使うことである。魔法は使えば使うほど上手く扱えるようになる。全ての人が基本的に扱えると言われる水の魔法から使ってみるのがいいだろう」


「水の魔法?どんなの?」

「ん~…確か壺を水で満たす魔法があるよ。一番最初に習うって父さんが言ってた」

「ふぅん。それ、俺もできる?」

「出来ると思うよ。リースは普通の魔法は使えるはずだし」


うん、そうだな。ケイマみたいに地面割ったり池を枯らしたりとかは俺には出来ないだろうな。

普通が一番だ。


きょろきょろと周りを見渡したらすぐ近くに小さな壺があった。

何に使うものだろう。空だから丁度いいけど。


その壺に向かってケイマから教わった呪文を唱えてみる。


『水よ 我の呼び声に応え、この壺を満たせ』


RPG気分だ。


ぐっと身体から何かが引きずり出される感覚。魔力を奪われてるんだ。

その感覚が終われば、魔法は終わりってことらしいけど…。

覗き込んだ壺には3分の1くらいの水が。

…俺、魔法力今空っぽなのに…。

自分の力のなさが情けない。


「大丈夫だよリース。練習すればいいんだし、初めてで失敗しないで水を出せたんだ。頑張ればいいだけだよ」

「!そうだね、初めてなんだ。きっとこれからだよな」

「うん。リースは一生懸命だからすぐ上達するよ」


…本当にケイマはいい奴だな。

こんないい奴が親友で俺は嬉しい!




妹誕生。そして幼馴染美少年登場。

無駄にハイスペックでチートなケイマはこれからどう成長していくのでしょうか。

ちなみに魔法の属性が某乙女ゲームなのは仕様です(^◇^)

私は初期の鋼様が一番好きです(^v^)

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