第四話~脳細胞は既に死んでいます~
今回から異世界語と日本語を書きます。
異世界語は「 」で表記します。
日本語は( )です。
まぁ、主人公が言語を解するようになったら全部「 」表記で文章は日本語になるんですけども!
今更ではあるが、前世での俺のスペックについて語っておこうと思う。
これは一種の前置きだ。
宮田和弘 二月六日生まれの29歳。独身。彼女なし。いたこともなし。
血液型はA型で、身長は167cm、中肉中背で中学は帰宅部。
得意科目は国語と家庭科で苦手科目は英語と歴史と地理と物理と体育と…まぁ、得意なの以外。
100mは14秒くらいかかったし、長距離は苦手だし、グループ競技も個人競技も得意なのは何もない。あ、ミサンガ編むのは早かったよ?あとリリアンも。
黒髪黒眼、知力と財力により学歴は高卒(しかも定時の夜間)
料理と裁縫、編み物なんかは生きるために必要だったのでかなりのレベルだったけど、それ以外は簿記しかできません。経理一筋11年です。
定時時代はスーパーとコンビニと飲食店のバイトを掛け持ちしてました。
裏方オンリーです。
スーパーでは総菜を、コンビニでは人気のない深夜を、飲食店では皿洗いと調理をしてました。
…余計な情報、多いかな?
まぁ、つまり、俺が何を言いたいのかと言うと。
俺は、勉強が苦手なんだよーーーー!!
そして、現在困ってます。
どうにかこうにか聞き取りしてるけどいまいちまだよくわからない。
まだ1歳にもなってないんだから言葉が分らなくてもいいけど…。
これから先ちゃんと覚えられるかな。
俺という意識の持つ脳細胞は既に死んでいるんだ。人の顔と名前覚えるの大嫌いだったし。
この国の言語がほんの少しでいいから日本語と似ててくれたらいいな。
日本語だと「これはペンです」が英語だと「これはですペン」になるだろ?
俺文法一番苦手なんだよね。日本語は兎も角。
自分が限りなく劣等生であると自覚しているので、俺はとにかく目一杯二人の会話を聞き続けた。
ヒアリング大事だって英語の先生言ってたもんな。
あと、最近心掛けてることがある。
心の中で二人、ファグさんとリュスカさんを父さんと母さんと呼ぶこと。
間違えて名前で呼んだら「反抗期だ!」とか言い出しそうなんだもん。この人たち。
ま、この世界で父さんと母さんがなんていうのかまだ分かってないから日本語で、だけどね。
お腹も空いてないし、眠くもないし、二人は俺を見ながら話してる。
これぞまさしくチャンス!
聞いてないふりで聞いとこう。
「ファグ、リースドゥアレメントディシュルクリフル」
(ファグ、リースはひいおばあさんに良く似てるわ)
「デリフ、ルリースルダァリーブクルニ」
(そうだね、おじいさんが喜ぶよ)
「ミリュセニルミリュセプトドォラニスルテ」
(黒髪黒眼で可愛いわ)
「アー、ミストテネビィミストリクビィミストセプトビィキルナヘルペビィラニスルテ」
(ああ、小さい鼻も小さい口も小さい目も丸い頬も可愛いな)
俺の顔をじっと見てにこやかに話す二人何言ってんのかなぁ?
でも、なんかいいことみたいだし。まぁいっか。
俺の顔、早く見てみたいな。
二人みたいに鼻が高くて大きい目でしゅっとした顔立ちだといいな。
一話ずつが短いのは仕様です。
PCが古いので良くフリーズするのです(^_^;)
長文書いてフリーズでデータ飛んだら泣くじゃないですか(^◇^)
なので一話短いです。