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第4話

強烈な白い光が消え一瞬ブラックアウトし視界が広がる。


するとそこは中心に丸い大きな噴水がある芝生の広場で見渡すと所々にベンチが置いてあり四方にはレンガ畳の広い道が伸びている。


早速噴水広場で日和を探すが妹は見当たらない代わりに物凄い人集りを見つけた。まず間違いなく日和だろう。そしてあれだけの人集りが出来てると言うことはきっと日和だけでなくグループの二人も一緒なのだろう、あそこに行くの?スッゴくいやなんだけど、、、でも一緒に遊ぶって言っちゃったし仕方ない助け出してやるか。

そう思い人集りの外側にいるスキンヘッドに眼帯をして千切った様なギザギザの革で作られたタンクトップを着た大剣を背負った人(ムキムキで2m越えの大きな人)に話しかけて見る。人違いだったら恥ずかしいしね。


「すいません。これってなんの集まりですか?妹とその友達を探してるんですけど?」

「何だ嬢ちゃん知らないのか今日からテレジアにアイドルグループのヒルメルが来るって集まってるんだ。で、さっきメンバーの日和ちゃんが来て三人揃った所だ。だが嬢ちゃんもタイミングが悪いな格好を見たところ初ログインだろ?こんな日に始めちまうなんて人が多くて探すの大変だろ?何なら時間あるから探すの手伝ってやろうか?」


見た目がこんなだから仕方ないのかもしれないけど永遠と嬢ちゃん、嬢ちゃんって言われるのもちょっと凹む。僕は男だ!でも言った所で見た目がこれじゃ信じてくれないだろうし、何より子供の頃からだから慣れた。


「そうなんですね。いえ、もう見つけたので大丈夫です。お気遣い有り難うございます。あ、でもお手伝い代わりと言っては何ですが一回肩車して貰っていいですか?」

「何だ?やっぱり嬢ちゃんもアイドルが気になるか?ガハハハハ良いぜこっちに来な………ヨッコイショ、しっかり捕まってろよ落ちてもダメージはないが痛覚はあるからな。どうだ見えたか?」


話を聞いてわかっていたがスキンヘッドのオジサンに肩車して貰って確認出来た。やっぱり日和達が中心にいるようだ。ここから呼べば気づくでしょ、そうと決まったら


日和(ひより)ー!露理(つゆり)ちゃーん!美雪(みゆき)ちゃーん!こっち、こっちーー」


大きな声で呼んであげた。そうすると声をかけた三人だけでなく集まっていた物凄い数の人たちもバッと擬音が聞こえるくらい一斉にこっちを向く。そのせいで一瞬ビクッとなるが一応は日和達と合流出来そうだ。


「あ、おにぃちゃ………あれおかしいな?お兄ちゃんの声がしたきがするんだけどドコカナー」

「何やってんだ?此処にいるから悪ふざけしてないで早く此方に来い」


コントみたいな事をやって辺りをキョロキョロしてるのでもう一度声を掛けてあげる。そうするとバッチリ日和と目が合った、その後口元をわなわなと震わせ「お兄ちゃんがお姉ちゃんになってるーー!」そう叫んだ。


日和が俺の事をお姉ちゃんと呼んだ為か、はたまたアイドル達と普通に話してたからか人集りの目標がヒルメルの三人から此方に向いた。よしこれなら此方の話を聞いてくれそうだ。


「ヒルメルファンの皆さん、この子達はアイドルだし仕方ないかもしれないけどあんまりこうやって囲まないであげて下さい。ちゃんとライブや握手会とかのイベントを企画してるみたいなのでその時はまた集まって貰っていいですか?」


そう言って日和達に場を渡す為にウィンク(広場の人達は自分にされた様に見える角度で)する。

すると日和が「普通の装備を着てる時は一般プレイヤーです」引き継いで露理ちゃんが「アイドルとしてやるときはちゃんと衣装で入るからよろしく~」最後に美雪ちゃんが「今日は仕方ないけど次またやったら問答無用でGMコールだかんなー!」と言って解散となった。

これで一件落着かと思いきやすっかり忘れていた。自分が女性アバターでしかも肩車されている事を、、、


「それで嬢ちゃんオレはどうすればいいんだ?」

「あ、えっと有り難うごいました。お陰で妹達と合流することができました。もう降ろしてくれていいですよ」

「お兄ちゃん、なんでお姉ちゃんになってるの?わざわざ一から作ったの?そしてその可愛いお兄ちゃんをずっと肩車してるそのオジサンはどちら様(ニッコリ)

「おぅ、オレはグランデってもんだ。こっちの嬢ちゃんがお前さんらと合流するのを手伝うか聞いたら肩車を頼まれたんだ。もう降ろすからそう怒るなって」


そう言ってグランデさんは俺を肩から降ろした。そして訝しげな顔で俺をずっと見てくる


「あの何か付いてますか?そんなにジロジロ視られると流石に恥ずかしいんですが、、、」

そう言うと露理ちゃんが俺もちょっと思っていたが失礼だと思い言わなかった事を言った。


「オジサンって~もしかしてロリコンさん~?」

「おいおい、変な事言うのは辞めてくれ、そうじゃねぇよ。さっきも言ってたがこの嬢ちゃんの事をお兄ちゃんって言ってるだろ?だがどう見てもオレには坊主には見えねぇし、だが声と見た目で分かったって事はパーソナルベースのキャラだろうし不思議に思ってな」

「あ、そうだよ!お兄ちゃん何時も女の子に間違われるの嫌がってたのに何で女の子になってるの?しかも私より可愛い気がするし」


そりゃそうですよね。グランデさんは話した感じ良い人みたいだし、妹達は俺のリアルを知ってるから話してもいいかな。


「うん、実は~~~」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「はぁ、そんなことがあったのか災難だったな。クククッ」

「グランデさんそんな笑い事じゃないんですが?そもそも大丈夫なんですかねこれ?」

「問題ないと思うぞ、何しろクリエイトキャラなら最初から性別や身長も好きなだけ弄れるしな。それに幸いお前さんは随分可愛い見た目と声をしてるじゃねぇか、何ならそこのヒルメルにいれて貰ったらどうだ?大人気間違いなしだろ。ガッハッハッハッハ」


グランデさんがそう言うとアイドル三人の目が怪しく光った気がした。


「うんうん。そんな見た目じゃ私たちの虫除け何て出来ないだろうしこの中限定でアイドルしようよ!お・ね・え・ちゃ・ん♥️」

「そうですよ~、お兄さんこんなに可愛いんですから~一緒にステージに立ちましょ~」

「えっとここではノーヴァだったな。ノーヴァもアイドルやりたいから可愛いくなったんだろ」

「嫌だ!それだけは絶っっぅ対に嫌だオレにアイドルやらせるならもうこのゲームやらないからね!」

「アイドルは冗談にしても確かにそのナリじゃヒルメルの虫除けってよりヒルメルが嬢ちゃんの護衛だな。しゃあねぇ乗り掛かった船だ時間がある時はオレがお前さんらの虫除けとついでにこの街の案内をしてやる丁度今は暇だしな何処か行きたい所かやりたい事はねぇか、嬢ちゃん達?」


きっとその『嬢ちゃん達』には俺も含まれてるんだろうなぁ、まぁ落ち込んでても始まらないし何か考えるか


「なぁ、おっちゃんアタシ達チュートリアル終わってすぐにさっきの状態だったから何があるか分からないし戦闘の確認もしたいからアタシらでも戦える場所に向かって案内してくんね?」


考えていたら美雪ちゃんがグランデさんにそう言った。確かに俺のスキルや戦い方なんてよく特に分からないし初めてだから連携も取れない一度外で戦ってみないとな


「おう、西門だな。まず方角だが彼処に見える城がテレジアの王城だ。王城がある方が南になる覚えとけよ。そんで西門はこっちだ付いて来い」


そう言ってグランデさんは右側の大通りを進んで行った。

妹‘sのPNは本名そのまま日和・露理・美雪です。アイドル活動の一環で遊んでいる面もあるので見た目も名前もリアルの物になります

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