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第15話

女の子達を檻から出しているとグランデさんからコールがかかってきた。


「ノーヴァ今何処にいる?聞きたいことがまだあるからテムジンの店に来てくれねぇか」

「今は依頼中なんで無理です。むしろこっちが応援呼びたい位のですよ。暇ならサクリフィルムって店まで来て下さい。今人手が足りないので」

「サクリフィルム~?なんでまたそんな所にいるんだ。あそこ娼館だろ」

「ここがどう言うお店かは知ってるんですね。町の女の子NPCが大変なので急いで来て下さい。じゃあ」


会話を終わらし俺は檻の鍵開けに戻った。




全員檻から出し一階へ戻ったがリザちゃんと王女様の聞いていた特徴と合う女の子はいなかったので、助けた娘達に聞いてみた。


「ねぇ、まだ何処かに捕らわれてる娘がいる所知らないかな?」


聞くと一人の女の子が恐る恐る話してくれた。


「他に捕まってる人は知らないけど連れて行かれる場所は分かります。1日交換で誰かが連れてかれるので。今日も二人連れてかれました」


たぶんその二人がリザちゃんと王女様だろう。そして連れて行かれたのはソドムの家かな?


「連れて行かれるのって大きなお屋敷じゃない?」

「そうです。そこでムチで打たれたり・・っ蹴ら、れたり・・・色々され・・・ました」


女の子達をよく視ると服で上手く隠しているが所々痣や傷があった。俺は話してくれた女の子を優しく抱きしめ頭を撫でながらお礼を言った。


「ありがとね、怖かったのに。もう大丈夫だよ直ぐにお母さん・お父さんの所に帰れるからね」


そうすると女の子は堰を切った様に泣き出してしまった。そして他の娘も我慢していたのだろう、次々に泣き出してしまった。俺は一人一人抱いたり、撫でたりしてあやしていった。

恐らく屋敷はソドムとか言う奴の物だろう



一頻り泣いて落ちついたのか泣き止んだ所で上の階から男を縛り上げた義流さん達が、外からヒヨリ達とテムジンさん達を連れたグランデさんが来た。

こっちも全員揃ったのでこれまでの事とこれからの事を説明した。


「ヒヨリ達はこの娘達をお城に連れてって私の名前を言えば保護してくれるから。義流さん達はここの制圧をお願いします。グランデさんとテムジンさんは私と一緒にゴミクソヤローのを潰しに行きましょう」


女の子達が怖がらない様にニッコリ笑顔で皆に指示を出すと全員化け物でも見た様に顔を青くして頷いた。


「行くのは良いが場所は分かるのか?闇雲に探しても時間がかかるしよ」

「大丈夫です。王様に大まかな位置は聞いてるし私には占いがあるので」


言いながらロッドを出してみせた。それだけで二人は何となく察したらしい。

その後役割分担をして外に出てから波動を使いソドムの屋敷を目指した。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


屋敷に着いて門扉(もんぴ)の前に来ると門番だろう男性二人に止められたのでグランデさんに目配せして鎮圧してもらった。


「無理矢理入ってるがこれ大丈夫か?もし人違いだったら・・・」

「人違いだったら王様が代わりに謝ってくれるますよ。ちょっとのムリならなんとかしてくれるって言質を貰いましたから。後ここに着いてからダウジングの対象を屋敷の場所からリザちゃんにしてるんですけど屋敷の方指してますしほぼ間違いなくここですよ?」


中に入ってリザちゃんと王女様を探していると屋敷の警備だろう人達が襲って来るので蹂躙しながら(二人が)進んで行き、ペンデュラムの指す部屋へ辿り着いた。


「鍵がかかってますね。扉もそこそこ固い、グランデ貴方の大剣で壊して下さい」

「しゃーねぇな、二人とも少し離れてろ」


グランデさんは俺とテムジンさんが離れると背中の大剣を抜き力いっぱい扉を叩き切った。


壊れた扉の先には魔方陣の様な幾何学模様の円の上に台座があり、その上に恐らく王女様だろうドレスを着た女の子が眠っていた。部屋の端には檻がありその中には台座の娘と瓜二つな女の子が入っていた。双子の様にそっくりで驚いたが先に台座の娘に走って近付いて視ると特に外傷もなく寝ているだけだと分かった。女の子を背負い檻に近付いて話しかけてみた。


「貴女がリザちゃんで間違いない?」


聞くと女の子は首を振り俺が背負っている娘を指差した。


「リザはそっちよ、私はサンタナ。この国の第三王女よ」


理由は解らないがリザちゃんがドレスを着て、サンタナ王女が町娘の格好をしているが今は取り敢えず檻から出してあげなきゃ。また、グランデさんに目線を送ると頷いて檻の鍵を壊してくれた。


「何で二人の格好が入れ替わってるかは取り敢えず後で聞くからここから出よう」

「ノーヴァさん、どうやらおとなしく出してくれる気はないようですよ」


テムジンさんに言われて部屋の扉の方を視ると高そうな服を着たオッサンが後ろにゾロゾロ引き連れて部屋の前に立っていた。オッサンは服の上に革鎧を着け腰に緑の装飾がされた剣と黄色の装飾がされた剣を二本帯びていた。


「侵入者よ良くもこの部屋を壊してくれたな。父から家督を継いで五年、漸く準備が終わり儀式を始める事が出来たと言うのに」

「お前がソドムで間違いないか?お前が何を怒っているか知らないが女の子泣かして喜んでいる奴は気に喰わないから色々潰させてもらう。捕まった後の事情聴取とか知った事か!グランデさんとテムジンさんは二人と後ろの取り巻きをお願いします」


俺はリザちゃんを卸し一旦檻に入れてからソドムを目で捉え続けた。話してる間も見続けた為か、元から運が高くなかったのかソドム膝を付き取り巻き1人はその場で動けなくなった様だ。


「き、貴様何をした。突然体に力が」

「何が起きたかなんてどうでもいいから、動けないならおとなしくしてれば?後でたっぷり遊んであげるから」


動けない奴等は放置して先にはまだ動ける奴から片付けないとね。こうしてソドム邸での戦闘が始まった。

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