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通路の奥には






 オストは弾むあしどりで走っていく。ふたりはオストをおった。くらく、せまい通路だ。

「シュタイン、どうして逃げるの?」

 オストの声が響く。

 足音が反響していた。レヴィはヘーリエンテスと走り続ける。

 オストが壁にぶつかった、と思ったら、その壁が回転し、オストが消えた。ふたりは手をつないで、やはり壁へぶつかる。

 出たのは寝室らしい部屋で、オストが倒れ込んだシュタインの上に座っていた。「シュタイン、何故逃げるの」

 シュタインは口をぱくつかせる。

 レヴィとヘーリエンテスは、ベッドを見て、驚愕に叫んだ。「トート!」

「バラ!」

 そこにはトートが寝ており、ベッドの傍の椅子には泣き腫らした目の王女が座っていた。






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