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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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八十七話

部屋に入ると開口一番謝罪が飛んできた。

「呼び出してしまってすみません」

「頭をあげてください」

頭をあげたシフォンは手自ら紅茶を入れてくれる。

「まずはロッテムハルト伯爵家からの依頼撤回に協力していただきありがとうございます」

「こちらこそ迷惑をおかけしたようで申し訳ない」

「未確認の情報ですがロッテムハルト伯爵家の手の者が闇ギルドに接触したという噂があります」

「領主が非合法組織と接触とは穏やかではないですね」

「ロードベルト卿はウィリアム様によい感情を抱いていないようなのでお気を付けください」

「ダッカス達に少し聞きましたがやはりロッテムハルト周辺でも魔物の活動が活発なっているのですか」

「全体的に活発となっていますね。新人の狩場である近隣の森だけでも機能させるべくベテランの冒険者に討伐依頼を出したりはしているのですが」

「お手伝いしたいところですがマクロードの森の方も異常繁殖していてですね」

「お気持ちだけで大丈夫です。ギリアム卿が兵の調練をかねて協力してくれていますので」

「ロッテムハルト軍は順調に再建されているのですね」

「ギリアム卿が率いている軍に関してはそうですね」

「その言い方だと他にも存在していると」

「先の戦で陣地としてウィリアム様が建築なされたイニツァー砦にギリアム卿が率いる国境警備軍とロードベルト卿が率いる本軍に別れていまして」

「両者の中はどうなのですか」

「ギリアム卿のほうは気にしていないのですがロードベルト卿の率いる軍は敵視していますね」

その後も色々と話をした後ギルドマスター室から直接屋敷に転移した。


◆◆◆

「ウィリアムって奴が冒険者ギルドにいるのは間違いないんだな」

「スリーピングの奴らがウィリアムって呼んでるのを確かに聞いたって」

「そいつは今何してやがる」

「ギルド職員に呼ばれて奥の部屋に入っていったって」

「まだ冒険者ギルドの中にいるんだな。出てくるのを待って人気のない所にでたらいっきに叩くぞ」

「それにしても魔術師一人消すだけで大金が入ってくるなんてうまい仕事ですね」

上機嫌で笑い合う男達だったが待っても待っても一向に出てくる気配がなく苛立ちはじめていた。


夜になり中で見張っていた一人が出てきて合流してくる。

「入っていったきり出てこねぇ」

一つどころにずっと立っている彼らは不審者そのものであり不気味に思った街の住民に衛兵が呼ばれ事情聞かれるのであった。

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