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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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八十一話

討伐予定の場所は平原と森だ。

「屋敷で落ち合うことにして二手に別れましょうか」

「はい」

「私は森の方をまわりますので二人は平原の方をお願いします」

二人と別れて探索魔法を使いながらしらみつぶしに魔物を倒していく。

種類としてはゴブリンが一番多くついでウルフに猪の魔物が多い。

犬も歩けば棒に当たるというが森を歩けば魔物に当たる状態だ。

こんな状況では安心して薬草採取などできないだろう。

放置してゾンビ化してもまずいのでゴブリンは焼却した後魔石を回収し他のものは収納魔法に収めていく。

討伐しては回収を繰り返し森の深層に入った途端魔力の濃度が変わった。

探索魔法で細かくサーチするとひと際魔力を放っているものを探知した。

近づいていくと魔法陣が描かれているのに気が付く。

どうやら魔力濃度を引き上げる効果があるようだ。

魔法陣の中心に近づくとロープを着た怪しげな人物が魔法陣に魔力を流している。

「お前は何者だ。ここで何をしている」

誰何の声に応えるようにロープを着た人物がこちらを見てくる。

「我は盟約に基づき魔王様再来に備えるのみ」

答えたと同時に周囲に魔法の矢が出現しこちらに向かってくる。

魔法障壁を展開し魔法の矢を防ぎこちらも魔法の矢で攻撃を繰り出す。

ロープを着た人物は抵抗することなく魔法の矢に貫かれ倒れる。

ロープをはぎ取ると枯れ木のように細い老人だ。

胸元には特徴的なペンダントをしている。

記憶が正しければ魔王信仰者の証だ。

昔なら毒にもならない邪教だと気にもしなかったが魔王というものが実在することを知っている今では簡単に片づけるわけにはいかない。

魔法陣はいまだに機能しており魔力濃度を引き上げることで魔物の成長を促しているのではないかと推測をたてる。

慎重に魔法陣を無力化してから王宮の応接室に飛ぶ。


応接室には相変わらず執事が待機しており取次ぎをしてくれる。

走ってきたのか息が上がっているが宰相がやってきた。

「すみません。陛下は執務中で後から来られます」

「連絡もなしで急に来てすみません」

「いえ。構いませんよ。それで何かおありになられてのですか」

「まずはこちらをご確認ください」

魔王信者から回収したペンダントを机の上に出す。

「これは魔王信者共が身に着けているペンダントですか」

宰相は疑問符を浮かべながらペンダントを凝視していた。

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