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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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七十七話

解体所を出ると既に日が昇っていた。

「ウィリアム様お疲れ様でございます。今コーヒーをお持ちしますので」

「ありがとう。今日王城の方に伺うと連絡を頼む」

コーヒーを入れて下がるセバスチャンに伝言を頼む。

「かしこまりました。すぐに連絡を取ります」

「師匠。おはようございます。今日は王城にいくんですか」

「ミーシャの剣を新調するのに王室御用達の鍛冶屋を紹介して貰おうかと思いまして」

「ウィリアムさんおはよう。そんないい所の剣なんていいのかな」

「命を預ける武器ですからね。予備も何本か用意できるといいんですが」

ミーシャの耳はピコピコ動き尻尾は揺れている。

新しい武器と聞いてうれしいのだろう。

「お食事の準備ができました」

先程出て行ったばかりのセバスチャンが朝食を給仕してくれる。

本日の朝食はパンにサラダと目玉焼きだ。

「王宮の方には連絡がつきました。いつでも構わないとのことです」

セバスチャンが事務的に連絡してくれる。

「朝食を食べ終わったらすぐに向かうことにしましょう」


朝食を食べ終わり二人を連れて王宮の応接室に転移する。

応接室には執事が待機していた。

「ようこそおいでくださいました。ただいま陛下を呼んでまいります」

紅茶とお茶請けを給仕した後部屋を出ていく。

すぐそこで待機していたのではと思わせるほど早く国王陛下と宰相が部屋に入ってくる。

「ウィリアム卿よく来てくれたな」

「こんな朝早くからすみません」

「気にしないでくれ。それで何用で今日は参ったのだ」

「本日は頼み事があって参りました。まずはこちらをお納めください」

収納魔法から作っておいたマジックバックを取り出す。

「これは蛇の皮を使った鞄ですか」

宰相が手に取り国王陛下に手渡す。

「私が加工したマジックバックになります」

「ウィリアム卿が加工したマジックバックか。過去に献上されたものも大変役立っておるがこれだけあると助かるな」

「そうですね。最近魔物の被害が増えていて軍を派遣するときの食料の運搬に素材の回収に引っ張りだこですからね」

「王国全体でも魔物被害が増えているのですね。マクロードの森も繁殖が激しいのですよ」

「今のところは軍の派遣でなんとかなっているがウィリアム卿に対処を頼むかもしれんのでよろしく頼む」

「蛇皮があるということは蛇由来の薬の材料なんかもあるのでしょうか」

「ありますよ。こちらもご譲りいたしましょう」

収納魔法から瓶に入れた薬の材料を取り出す。

「ありがとうございます。ここ最近何かと忙しい陛下の健康の為に少しでも滋養強壮効果のある者が欲しかったのです」

「ウィリアム卿の頼みとやらを聞いてもいいかの」

「王室御用達の鍛冶屋を紹介して欲しいのですが」

「そんなことでいいのか。代金はこちら持ちにして構わんのですぐに通達を出そう」

その後もいくつか情報交換をして王城を後にした。

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