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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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六十四話

「事情はわかりましたのですぐに対応しますね。三人はどうするんですか」

「ウィリアムに研究資料をくれというわけにもいかんしな」

「依頼は失敗ですね」

「経費を考えると大赤字だね」

「そうですね。経緯を考えると悪用されそうですし資料を渡すわけにもいかないですね。その代わりに三人にはアイテムバックでも渡しましょうかね」

「ウィリアムさん私も欲しいです」

「ミーシャの分も用意しますよ」

「ありがとうございます」

ミーシャの尻尾がブンブン揺れている。

「ありがたいがいいのか」

「冒険者ギルドの指名依頼とはいえ私達はウィリアムさんの家を家探しにきたんですよ」

「三人の意思ではありませんし悪意があったわけではないでしょ」

「貰えるものは貰っておこうよ」

「後はそうですね。私から三人に個人依頼をしましょうかね」

「ウィリアムからの依頼なら構わんが何を頼むんだ」

「アーネストさんに古代遺跡の調査資料を渡す約束をしていたのですがそれを届けて欲しいんですよ」

「それは構いませんが帰り道を考えると確実に渡せるとは断言しかねますね」

「そこは安心してください。ロッテムハルト近辺まで転移魔法で送っていきますので」

「転移魔法って実在してたんだね」

「それでは私は色々準備してきますのでゆっくりしていてください」

「お言葉に甘えさせてもらうぜ」


自室に戻り四人分のマジックバックを作る為に下級竜の皮を加工して空間拡張と時間停止の魔法をかける。

作業が終わった所でドアをノックする音が聞こえる。

「ウィリアム様。ご夕飯の準備ができております」

「ありがとう。今いくよ」

自室から出て居間に向かうと美味しそうな匂いがしてくる。

「本日のメニューはスパイスシチューに黒パンとなっております」

「先に食べていて貰ってよかったのですが。お待たせしました」

「家主を差し置いて食べるのはな」

席につくとダッカス達は勢いよく食べ始めた。

「スパイスが食欲を刺激して染みわたりますね」

「野営だと下手に匂いとか出せなかったから久しぶりのまともな食事だよ」

「お代わりもありますのでご気軽にいってくださいね」

スリーピングの三人は何回もお代わりをしていた。

「満足して貰えたようでよかったです」

「お部屋の用意もできておりますよ」

「何から何まですまないな」

「これが仕事ですので」

セバスチャンに案内され三人は部屋に入って行くのを見届けアーネストに渡す資料を準備する為に部屋に戻った。

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