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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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五十四話

教会へ入ると心配そうなシスターとミリアーヌが話し合っている。

「こんな時間まで帰ってこないなんて何かあったのよ」

「そんなこといって闇雲に探しても見つかるわけないじゃない」

「何かありましたか」

驚いたように二人がこちらを見てくる。

「師匠。無事だったんですね。中々戻ってこないから何かあったんじゃないかと」

「少しトラブルに巻き込まれましてね。解決したのでもう大丈夫ですよ」

「ご無事に戻られてよかったです。ミリアーヌが今にも飛び出していきそうで止めるの大変だったんですよ」

「飛び出していたらすれ違いで探さないといけないところでしたね。ご迷惑をおかけしました」

「そうだ。これ司祭様からお渡しするようにと。治療を手伝っていただいたのと薬の調合代だそうです」

少なくない金額が入った袋を受け取る。

「こちらが勝手に手伝ったのにすみません」

「いえ助かったのは本当ですから。お二人がいなければ治療崩壊していたかもしれません」

「今から門を出るのは難しいですね。すみませんが人の来ない部屋を一つお借りしても」

「それは構いませんがどうするのですか」

「師匠は転移の魔法を使えますからね。それでお屋敷に帰るんですね」

「それでしたら応接室をお使いください」

応接室に案内されて入室する。

「それではお世話になりました」

「神のご加護がありますように」

見送ってくれるシスターさんの前でミリアーヌと二人屋敷に向かい転移した。


屋敷の玄関を開けて入るとセバスチャンが待ち構えていた。

「おかえりなさいませ。ウィリアム様ミリアーヌ様」

「出迎えご苦労。すまないけど夕ご飯の準備を頼んでいいかな」

「すぐに準備いたします。お茶を入れますのでお茶でも飲みながらお待ちください」

食材の保存場所に買ってきた食料を出してから居間に移動してセバスチャンの給仕してくれた紅茶を楽しむ。

「師匠。教会では深く追求しませんでしたが問題って何が起きたんですか」

「衛兵に偽貴族じゃないのかと疑われましてね。優秀な紋章官のおかがで疑いは直ぐ解けたのですけど」

「師匠は貴族っぽい雰囲気いっぱいなのにそんなことがあったんですね」

「貴族っぽい雰囲気ですか。自分では自覚がないんですけど」

「どこがどうって言われると私にも難しいですけどとにかくそんな感じがにじみ出ています」

「そうですか」

「師匠。明日からの修行はどうなるのですか」

「明日からは森の魔物の調査を兼ねて実地訓練ですね。危ないと思ったら助けますが基本的には一人で魔物の相手をして貰おうと思っています」

「実地訓練かぁ。大丈夫かな」

「普段の修行通りにしていれば大丈夫ですよ」

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