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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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五十一話

薬の調合を続け一段落ついた頃には日が昇りはじめていた。

伸びをしながら調合室を出ると起き出した教会関係者とミリアーヌが忙しそうに立ち回っている。

「おはようございます。師匠」

「おはよう」

「朝御飯までまだ時間があるので応接室でくつろいでいてください」

応接室に案内した後ミリアーヌは出ていく。

自分でコーヒーを入れて一息ついているとセバスチャンから長距離会話が届いた。

「ウィリアム様今大丈夫でしょうか」

「問題ない。セバスチャンから話しかけてくるとは珍しいな」

「結界内に侵入を図ろうとする反応があり、調査した結果魔物でした」

「魔物が結界をさけるはずだが。私が眠っている間にもあったのだろうか」

「私が記憶している限りはじめてのことでございます」

「調査の必要があるかもしれないな。引き続き屋敷の方を頼む」

「かしこまりました」

長距離会話の魔法を切りコーヒーを飲む。

ノックの音がしてミリアーヌが入ってくる。

「師匠。朝御飯の準備ができましたよ」

「わかりました。わざわざありがとうございます」

ミリアーヌと連れだって応接室を出る。

「そういえば師匠って剣なんて持っていなかったですよね」

「普段は収納魔法に入れっぱなしなのですが御告げのようなものを貰いましてね。念の為に出しておくことにしたのですよ」

「そうなんですね」

「ミリアーヌにも護身用の武器を準備したほうがいいかもしれませんね。何か希望はありますか」

「魔法使いって感じがするので杖がいいです」

「杖ですか。丁度いいのがありますので差し上げますよ」

収納魔法から鈍器としても使える杖を取り出し手渡す。

「綺麗な杖ですね。師匠ありがとうございます。大切にしますね」

杖を手に取ったミリアーヌは目をキラキラさせながら喜んでいる。

食堂につき席について郷に入っては郷に従えということで簡単に祈りを奉げてから朝食を取る。

「師匠。質素ですみません。教会だとこれが普通なんですよ」

メニューは黒パンに野菜スープだ。

「いえ、美味しいですよ」

「今日の予定は治療室で診察でいいんですよね」

「大流行にならないようにここが頑張りどころでしょうね」

「気合を入れて頑張ります」

力こぶを作る動作をしているミリアーヌを微笑ましい気持ちで見守りながら負けないように頑張らなければと気持ちを引き締める。

朝食を終え治療を待つ人たちを迎え入れる為に治療室に向かい診察の準備するのであった。

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