三十九話
飲み会の翌日、東門でミリアーヌと待ち合わせをしていているとフラフラのミリアーヌがやってきた。
「うぅ・・・。頭痛い気持ち悪い」
どうやら二日酔いのようだ。
「師匠はあれだけ飲んだのに何でピンピンしてるんですか」
昨日はダッカス達に付き合って大量に飲んだのだが酔いが全然回ってこなかったのだ。
これも状態固定の副産物なのかもしれない。
何も言わずリフレッシュの魔法で状態を回復させる。
「ありがとうございます。私にもその魔法使えるようになるでしょうか」
「今回は馬車での移動になるからその時に教えてあげますよ」
ここから王都であるマーモンドまで馬車で五日の距離がある。
出発待ちをしている馬車にミリアーヌと二人乗り込み程なくして時間となり馬車はゆっくりと出発した。
途中、問題が起きることもなく王都に到着した。
「ここが王都ですか。大きな街ですね」
「まずは宿屋を取ろう。潰れていないといいんだが」
「師匠は以前にも来たことがあるのですね」
王都に滞在しているときによく使っていた宿屋を目指し街を歩いていく。
宿屋は記憶と変わらぬ位置に建っていた。
扉を潜ると受付の女性が対応してくれる。
「いらっしゃいませ」
「一泊で二部屋頼む」
「かしこまりました。二部屋で一泊大銀貨一枚となります。こちらにご記帳をお願いします」
手早く記帳を済ませ料金を支払う。
「師匠、こんな高級な宿よかったんですか」
「弟子の面倒をみるのも師匠の役目ですよ。私はこれから王宮に到着の手続きに行きますがどうしますか」
「師匠についていきます」
「用事が終わったら少し街を探索しましょうか」
宿屋を出て貴族街を抜けて王宮の衛兵詰所を訪れる。
王太子から受け取っていた手紙を呈示し到着した旨を報告する。
これで都合がつきしだい王宮から呼び出しがかかるはずだ。
「これで用事は片付きました。ミリアーヌはどこか行ってみたい場所はありますか」
「商業区に行ってみたいです」
「わかりました」
貴族街を再び抜け商業区に到着した。
ミリアーヌは興味深そうにあちらこちらの店をテンション高めでまわっている。
「師匠、ロッテムハルトでは見ない珍しい物がいっぱいありますよ」
「それはよかったですね。そろそろ夕食を取りましょうか」
庶民でも背伸びすれば入れるレストランに入る。
ステーキとシチューに白パンを頼み飲み物としてワインを注文する。
「師匠ごちそうですね」
「旅の間はまともな食事を食べられませんでしたからね」
一人前銀貨一枚するがたまの贅沢はいいだろう。
食事を終えミリアーヌと共に宿屋に戻った。




