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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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百七十六話

食事が終わった後自身の内側深層心理に潜っていく。

碧色の龍はもちろんのこと赤、土、青の龍が出迎えてくれる。

「破壊の竜王との訓練で随分潜在能力があがったな」

「我らは東洋の地で龍脈を守りながら時に人に力を貸し時に警告として災害を起こしてきた」

「ある時そなたの祖先である偉大なる陰陽師と契約を交わし龍脈を眷属に任せ旅にでた」

「偉大なる陰陽師は志半ばで倒れたが我らは血脈に脈々と引き継がれ今に至る」

「我らの力が欲しければ我らを屈服させるしかない。覚悟はいいか」

龍達の気配が変わり内包された魔力が跳ね上がっていく。

「有無を言わさずですね」

戦闘を避けられる状況ではないようだ。

牽制として魔法を放つが効いている様子がない。

龍達は属性の乗ったブレスを吐き出してくる。

どれも致死の破壊力を持っており必死に回避する。

影渡りで首を狙うが鱗に阻まれ剣が通らない。

「ここは精神世界だ。武器の性能でなく意思の力が試される」

四匹の攻撃は苛烈を極め牙や爪に体を切り裂かれ傷を負う。

隙を見て回復魔法をかけるが傷の治りが悪い。

「受けているだけでは我らは倒せぬぞ」

悲鳴をあげる体に鞭を打ち攻撃に転じるが突破口が見えない。

だんだんと意識が遠のいていく気がするが気力だけで持ちこたえる。

「意思を示せ。我らを打倒したいと強く願うのだ」

龍達を倒すのだと強く願う。

カチリと何かが嵌まる感触がして意識はしっかりとして体の傷が治り剣の一振りで碧の龍の頭が体から離れる。

体に不思議な力が湧いてくるのに気が付く。

「見事。さぁ我らも打倒して資格を得よ」

龍達の首を次々と狩っていき己の力とする。

倒し終えた安堵感から意識が遠のいていく。

『忘れるな。我らはお主と共にある』

龍達の声が聞こえた気がした。


起き上がると竜王がこちらを心配そうに見ている。

「起きたか。体はどこも異常ないな」

「えぇ。大丈夫のようです」

「成果はどうであったか」

「恐らく御しきれたと思います」

体内には無限に力が湧いてくるような感覚がある。

軽く風を起こしてみれば暴風が起こる。

「これは制御するのに苦労しそうですね」

火に水と土属性の魔法も試してみるが威力が跳ね上がっている。

「ふぉふぉ。生まれたばかりの赤子じゃの。威力が調節できるように訓練に付き合おう」

竜は膨大な力を備え生まれてくる。

制御できずに自身を傷つけないように訓練する特別な方法があるとのことで竜王とのワンツーマンで魔法の制御を試みる。

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