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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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百六十話

マーモンドで活動を開始して幾日かが過ぎた。

簡単な仕事ではあるが戦闘訓練を終えた子供達は冒険者ギルドの仕事を行っている。

持ち回りでメンバー探しや育成のほうも手伝って貰っておりクラン経営は軌道に乗ってきたと言える。

ハリー王太師が持ってきた情報によると獣人族の村では相変わらずゴブリンの被害に悩まされているようだ。

希望者を募り遠征軍を組織して派遣することに決める。

引率役はミーシャと天ちゃんに頼み人数分の馬車を手配する。

ミリアーヌとラファエルはお互いに転移魔法と収納魔法を教え合っていたようで使えるようになったようだ。

ミーシャと天ちゃんが抜けたので幻術の魔法を使えるのが自分一人となったので当然訓練を受け持つ。

訓練を続けているとまねかねざる客がやってきたようだ。

ガラの悪そうな男達が屋敷に入ってくる。

「我。誰の許可取ってこないなことしとるんじゃ」

「冒険者ギルドにはちゃんと届けでを出していますよ」

「そんなこと聞いとるんじゃないわ。みかじめ料払えというとるんじゃ」

「それは困りましたね」

王国貴族として当然支払うわけにはいかない。

「子供がどうなってもいいのなら構わんがの」

男達は脅しの目的なのか武器を手に持つ。

「正当防衛成立ですね」

素早く男達の首に手刀を落とし意識を刈り取り捕縛してしまう。

子供の一人を衛兵詰め所に走らせ男達を監視する。

大慌てで駆けつけてきた衛兵はこちらの素性を知っていたらしく頭を下げてくる。

「ウィリアム卿この度はご迷惑をおかけしました」

意識を取り戻した男達は驚いて情報が違うなどとわめきはじめる。

マキート王国では貴族の権限が大きく当然恐喝や暴力行為を働けば厳しい処罰が待っている。

「背後関係を徹底的に洗ってください」

「わかりました。おい。連れていけ」

男達は衛兵達に囲まれて連行されていく。

「ウィリアムさんって偉い人なの」

子供達の疑問に曖昧に答える。

「これでも貴族籍を持ってましてね。今までと同じように扱ってもらえると助かります」

「うん」

「それでは訓練を再開しましょうか」

子供達に変な距離感を作られることなく訓練を続けた。

捕まった男達は王都で幅を利かせていたマフィアの一員だったらしく貴族に危害を加えたということで王国が本腰をあげて壊滅させられた。

子供に食料を与える代わりに悪事などを行わせていたことが発覚し国王陛下が激怒したのは言うまでもない。

末端の構成員までは捕縛しきれなかったようだが大きく治安が向上したのであった。

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