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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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百五十話

休憩をする間もなく魔物が押し寄せてくる。

撤退するにしても余力がなければ難しい。

「今相手にしている魔物を倒し終わったら撤退しましょう」

仲間達から反対の意見はでず手早く戦利品を回収した後中層まで撤退する。

「ここまでは追いかけてこないようですね。交代で仮眠を取りましょう」

短期間だが新しい実をつけているのに気が付き十分な休息を取った後手分けして果物や薬草を採取しながら上層まで進みそのままダンジョンを後にした。

「下層の魔物ラッシュに困りましたが収穫は上々ですね」

「果物と肉も沢山取れましたし子供達喜んでくれるでしょうか」

和気あいあいと街に向かっていると衛兵達と遭遇する。

「ウィリアム卿お疲れ様です」

「これから間引きですか」

「街の防衛を任せられるようになりましたから積極的に間引きを行うと方針が決まりまして」

今までは間引きを行っている間に他のダンジョンがスタンビードを起こす可能性もあって慎重になっていたのだろう。

「今度またご一緒させてください」

「こちらこそお願いします」

挨拶をして別れ街まで戻ってきた。

戦利品の売却の為に冒険者ギルドを訪れた。

「冒険者ギルドへようこそ本日のご用件はなんでしょうか」

「素材の買取をお願いします」

「それではこちらを持って奥の買取所へお願いします」

買取所へ向かうと担当の人がひきつった笑みで迎えてくれる。

「あんたらか。どうせまた大量に素材を持ってきたんだろ」

「そう言わずに忙しいのはいいことですよ」

使わない素材を中心に指定された場所に出していく。

買取所の職員総出で査定を行ってくれる。

「マッサーン商会が買い取ってくれるからいいが羨ましくなる収入だな」

文句をいいつつも買取票を渡してくれる。

受付に戻り買取票を渡して無事換金を終えて間借りしている区画に向かうと残っていたメンバーが拠点が完成したことを知らせてくれる。

皆で手分けして拠点への引っ越し作業を行う。

無事に引っ越し作業を終え拠点の完成祝いということで宴を行うことになりその日は大いに盛り上がった。

翌日飲みすぎで二日酔いになっている大人達もいたが仲間達と手分けして魔法の適正を見ていく。

仲間達も手慣れたもので育成を任せても大丈夫だろうと判断して少しでも戦闘力を上げるために戦利品の装備やマッサーン商会から仕入れた子供用の防具に付与魔法をかけていく。

一通りかけ終わった時には周囲は暗くなっておりずいぶんと集中していたようだ。

アスカ皇国産のお茶を入れて伸びをする。

仲間達はアイリとの戦闘訓練を経て強くなったが数で押されれば疲労する。

疲労した状態で強者の魔王と敵対すれば取り返しのつかないことにもなるだろう。

数には数で対抗するしかないのだと改めて実感する。

クランメンバーの育成は順調と言えるが果たして間に合うだろうかと思ってしまう。

間に合わせるしかないのだと自分に言い聞かせた。

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