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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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百四十四話

まだ日の昇らぬ時間に目を覚まし朝食の仕込みを始める。

匂いに釣られて目を覚ました人達にまだ少し時間がかかると言ったら自己修練を始めた。

仲間達が監督し何処がダメなのか丁寧に教えている。

日が昇る頃、野菜スープが出来上がり配膳していく。

食後の休憩を取った後は本格的に指導を開始した。

幻術で倒せるギリギリの動きを再現し次々と魔物を出現させる。

参加者は体力の限界になる前に下がらせ次の組みと交代させ実戦さながらの状況で訓練を続ける。

途中衛兵が現れ何か言われるのかと思いきや領主からの許可証を渡され非番の衛兵達が訓練に混ざり訓練効率が良くなった。

衛兵達の言い分では街を守る戦力を渇望しており自分達が出来ることをやっただけらしい。

協力的な衛兵達の手伝いもあって一個の戦闘集団が出来上がった。

練度はまだまだ足りていないが生存率はかなり上がったと思う。

斥候からの報告で街の中の鐘がなる。

スタンビードが発生した知らせらしく大人組は武器を手に気合を入れているようだ。

子供達には素振りを続けるように指示を出し十分な食料を渡しておく。

スタンビードに対応する彼らを支援する為に仲間達と共に街の外で構える。

押し寄せてくる魔物は弱いものが多く十分に対応可能だと鼓舞する。

怪我をした者はミリアーヌが傷を治し崩れかかった場所は一時的に仲間達が入ることによって体勢を立て直し疲労が溜まればローテーションをして休息を取らせる。

衛兵達も手慣れたように連携しており被害を最小限に抑え込んでいるようだ。

冒険者達の受け持ち区画は連携のれの字もないらしく体力が落ちたところを魔物に囲まれ忌々しそうに下がっていく。

幸いなことに怪我をしても彼らはポーションを十分用意しているようで体力が回復すれば突撃するのを繰り返しているようだ。

問題なのは訓練に参加していない強制招集された人達の区画だ。

崩れかかるたびに衛兵達の予備兵力が支援してなんとか瓦解しないように動いている。

襲撃は三日三晩続いたが街を守りきることに成功した。

迎撃に参加した人たちはその活躍を十分に評価されそれなりの金額を受け取れたようだ。

衛兵にならないかと声をかけられ衛兵になった者もいるが多くの人達が残留を希望して残った。

衛兵隊長から一つの集団として認知する為にクランを結成してはどうかと言われ残った人達に意見を求めると参加したいとの声が多かった。

冒険者ギルドにクランの申請を申し込み受理された。

こうして弱き人々を救い上げることを目的とした『栄光の暁』が結成された。

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