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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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百三十七話

「魔王か。それならばマキート王国より連絡は貰っているが信じがたいと言わざるをえんの」

「小物ですが既に二体程の魔王と思われるものと遭遇し討伐しております」

「なんと。そうであったか。ウィリアム卿の言を信じるとして備えさせることにしよう」

「軍備の増強にそれを支える物資の調達。お金がかかることになりますな」

「マッサーンよ。わかっているとは思うが独占せずに国内の商人に平等に手配するのだぞ」

「心得ております。信用のおける商人に利益を分散させます」

「ウィリアム卿達は今後どうする予定だろうか」

「貴国のイルムダンジョン区にて腕を磨こうかと思っております」

「イルムにか。近頃スタンビートが多発して治安がかなり悪化しておる。余計な心配かもしれぬが気をつけていってほしい」

「スタンビートがですか。もしかしたら新たな魔王がいるのかもしれませんね。その辺も含めて調査いたしましょう」

城を辞し必要な物資を街で買い足し街からある程度離れた場所から記憶を頼りにイルム地方に転移魔法で飛ぶ。

転移した森からイルムの街に向かう。

門番に冒険者カードを提示して街の中に入るとスタンビートの影響か寂れた印象を与えてくる街並みに出くわす。

情報を仕入れる為に冒険者ギルドを目指し街を進んでいくと地面に直接寝転がる人々なども目に入ってくる。

「師匠。治安が悪いとは聞いていましたがここまで酷いとは」

「そうですね。ここまで治安が悪いとは想定外ですね」

目的であった冒険者ギルドを見つけ中に入ると併設された酒場では多くの冒険者が昼間から酒盛りをしている。

受付に向かうと向こうから話しかけてくる。

「冒険者ギルドイルム支部へようこそ。本日は何の御用でしょうか」

「ダンジョンに関する情報が欲しいのですが」

「失礼ですがランクをお聞きしてもよろしいでしょうか」

無言で冒険者カードを提示する。

「失礼いたしました。現在はスタンビードを引き起こす程魔物に溢れる危険地帯となっております。この状況を利用して荒稼ぎをしている一部のパーティーはありますがスタンビード対策に強制参加させられるほとんどの方がご覧のように酒盛りしている状況です」

他のパーティーの目を気にしなくていいという以外は目新しい情報は手に入らなかった。

街に拠点を置くことなく早速ダンジョンの一つにアタックを開始することにする。

アイリとの修行で仲間達がどれほど強くなったのかを確かめるいい機会であるため今から楽しみだ。

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