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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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百三十五話

眷獣を召喚すべく精神世界で会った碧の龍をイメージする。

魔力はかなり持っていかれたがカグラの血を吸ったことで強化されたのだろう召喚に成功する。

「これは見事な龍やね」

召喚された碧の龍を見てカグラは感心したようにつぶやく。

「この短時間で我を召喚できるようになるとはな」

「一つ疑問があるねんけどな。西洋出身であるウィリアムはんの中に何で東洋の龍が住んでいるんやろな」

「それは私も気になりますね」

「なんだ。そんなことか。宿主殿の血筋の中に東洋でも凄腕だった陰陽師の血筋が流れておる」

「陰陽師とは」

「西洋でいう所の魔術師やね」

「凄腕だったということは国元でも生活には困らなかったはずですよね」

「探求心の旺盛な奴でな。西洋の魔法と東洋の陰陽術を組み合わせた魔法理論を構築するのを楽しみにしておった」

「侍連中にもおるねんけど危険な海を渡ってまで己の探求心を優先するタイプだったんやね」

こうして話している間にも凄まじい魔力が持っていかれる。

長時間行使するのはまだまだ難しいようだ。

「宿主殿。召喚を繰り返して馴染めば消費魔力は徐々に減っていくとは思うが無理はしないことだ」

それだけ言うと碧の龍は姿を消して中に戻っていった。

「ウィリアムはんの修行も一息ついたし眷属の子達もそろそろ限界やろうしな。修行はこれで終わりやな」

カグラが手をパンパンと叩くとそれに気付いたアイリが凄まじい勢いで寄ってくる。

「お姉さま御用でしょうか」

「修行はここいらでしまいや。長時間の相手ごくろうさんな」

「もったいないお言葉です」

「修行終了を祝して宴会でも開こうと思うねんけど準備してな」

アイリは心得たとばかりに収納魔法から豪勢な食事を次々と出していく。

食事の匂いに誘われた仲間達もぞろぞろとこちらに寄ってくる。

「わぁ~美味しそうな料理ですね」

「料理はたっぷり用意してあるよって。遠慮せずにたべーね」

カグラと酒を飲みかわしながら料理に手を伸ばしながら久々の食事に喜んで手を伸ばしている仲間達をみる。

みんな疲れているようだが存在が濃くなったように見える。

楽しい宴会はあっという間に過ぎ去るもので別れの時がやってくる。

「全員間違いなく強くなってるよって。次会う時も全員とまた会えるのを楽しみにしとるで」

カグラに促され闇に足を踏み入れ気が付けば泊まっていた宿屋の一室に全員で降り立っていた。

夢だったのかと錯覚しそうになるが体内にある眷獣の気配が夢ではないと告げている。

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