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老賢者は始祖になる  作者: 髙龍


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百三話

馬車は問題なく王宮に進み中庭で降りて内部へと進んでいく。

内部には執事とメイドが待機しており出迎えてくれる。

「ウィリアム様は国王陛下と宰相がお待ちでございます。他の皆様は部屋にご案内させていただきます」

皆と別れて執事の後を追っていくといつもの応接室に通された。

部屋の中には書類を片手に国王陛下と宰相が話し合いをしている。

「国王陛下。宰相お待たせしてすみません」

「ウィリアム卿よく来てくれた。まだ第一報なのだが今回の相手は王国中に根を張るマフィアの王都支部で間違いない」

「以前から手を打とうにもその後の展開を考えて手を出せずにいた一派です」

「全面的に奴らとは争うことになるかもしれんが問題はこれだ」

国王陛下はテーブルに置かれたペンダントを示す。

「魔王信奉者達が持つペンダントですか」

「これを連中の幹部と思われるものが身に着けていた」

「単純にその者だけなのか組織全体が魔王信奉者の隠れ蓑になっているのかが問題ですか」

そのとき扉をノックして衛兵が入ってくる。

「失礼いたします。アジト内に魔法関連と思われる書物があり我々だけでは判断できずお持ちしました」

「ご苦労。下がってよいぞ」

衛兵は書物をテーブルに置いて下がっていく。

「我々は魔法関係には疎い。ウィリアム卿何かわかるだろうか」

置かれた書物に目を通していく。

「これは悪魔召喚に関するものですね」

「悪魔召喚だと。でも何故奴らがこんなものを」

「誘拐された子供達と合わせて考えると上位の悪魔。つまり魔王をこちら側に強制召喚するつもりだったのではないかと」

「なるほど。そこに繋がるのか」

通信用の水晶を取り出しセバスチャンに繋げる。

『セバスチャン。聞きたいことがあるのだが』

『何でございましょう』

『悪魔の中に子供が好きなものはいるか』

『子供の肉が大好きなど変態の上級悪魔がおります』

『そうか。情報に感謝する』

『失礼いたします』

「ウィリアム卿は悪魔を使役しているのですね」

「気分を害されたなら申し訳ない。借りに召喚されていたら厄介なことになるところでしたね」

「召喚されていたら王都の被害は甚大なものになっていたであろうな」

「領主達にも気を配るよう通達いたしましょう」

「魔物の討伐に魔王信奉者の捕縛。そのうえ犯罪組織への対応か。兵士達には苦労をかけるな」

「それが彼らの仕事ですからな。休暇がしっかり取れるように厳命いたします」

「ウィリアム卿もご苦労であったな。よく休んでくれ」

「それでは失礼いたします」

国王陛下と宰相に挨拶し侍従の案内で部屋に下がった。

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