百一話
周りの衛兵より立派な恰好をした男性がでてくる。
「ウィリアム卿はおられますか」
「私がウィリアムですが」
「親衛隊のアーレンと申します。この度は子供達の救出に力をお貸しいただきありがとうございます」
「お疲れ様です」
「後は我々が引き継ぎますので皆さまは王宮にお越しくださいとのことでした」
アーレンの指揮で建物の中に衛兵達が次々に突入していく。
「取りあえず冒険者ギルドに向かいましょうか」
衛兵に脅えている被害にあった少女にミリアーヌが優しく話しかける。
「ラムちゃんの妹達と貴方は私達といきましょうね」
子供達の歩調に合わせゆっくりとスラム街を抜け冒険者ギルドにたどり着く。
職員の案内ですぐに応接室に通されラムちゃんと妹達は抱き合っている。
「ラムちゃんずっと落ち着かなくてそわそわしてたんですよ」
感動の再会を眺めていると。
「師匠は少し部屋の外に出ていてくださいね」
有無を言わさず部屋を追い出される。
しばらく待っているとミーシャが出てくる。
「ウィリアムさんもういいよ」
部屋に入るとサイズが合っていないが綺麗な服を着た女の子が椅子に座っている。
「あの。助けていただいてありがとうございました」
「いえ。救出が遅くなりすみませんでした」
しばし沈黙が部屋を支配する。
応接室のセットを借りてストレスを和らげるハーブティーを入れて女の子の前に出す。
女の子は恐る恐るハーブティーに口をつける。
「おいしい」
「口にあったようでよかったです」
「それでは今度こそラムちゃんと妹さん達を家に送ってきますね」
ミーシャはラムちゃんの妹達の手を取って部屋を出て行った。
「それで貴方名前は」
ミリアーヌが優しく女の子に話しかける。
「カタリーナっていいます」
「ご家族はいるのかしら」
「家族はいません」
「それは困りましたね。心のケアも必要ですし」
「カタリーナさえよかったら私達と来ますか」
少し悩んだ後カタリーナは答える。
「ご迷惑じゃないでしょうか」
「子供はそんなことを考えなくていいんですよ」
優しく語りかける。
「男性はまだ怖いですか」
「ウィリアムさんでいいんですよね」
「えぇ」
「ウィリアムさんは大丈夫ですけど他の人はちょっと」
「そうですか。お腹が空いていますよね。職員さんにお願いしてこちらに料理を運んで貰いましょう」
「それでは私が手配してきましょう」
手持ちぶさたにしていたラファエルがそう言い出し部屋を出て行った。




