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駅前に冒険者ギルドが出来ていた  作者: 光晴さん
強者の責任

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第84話 目標レベル達成




俺たちが、オークダンジョンに潜るようになって五日が過ぎていた。

すでに、俺のレベルは百を超え、一番レベルが低い、シスターのソフィアさんでさえ九十に達していた。


やはり、地球の冒険者にはその本人や同じパーティーを組んだものに、レベルが上がりやすくなる何かがあるものと推測できた。

おそらく、危険な異世界で生きていけるようにとの神様の配慮だろうが、恵まれ過ぎているような気がしないでもない。


冒険者ギルドで、名前を教えないという条件のもと地球の冒険者の現在の最高レベルはいくつなのか質問したところ、レベル九百が最高だと答えてくれた。


現在の俺がレベル百三、先は長そうである。

何故なら、オークダンジョンでのレベル上げが難しくなってきたからだ。


「真之介さん、何が入ってました?」

「これは……ポーションだね。

魔力を回復してくれる、マナポーションが五本だ」

「……この階層の宝箱にしては、貧相ね…」


今、俺たちは二十五階層のボス部屋でオークジェネラル他ナイトオークなどを倒したところだ。そして、現れた宝箱だったが中身がさっきのものだったと。


俺たちは五階層ぐらいまでで、レベル上げをしていたのだが戦っていて気が付いた。

ある時期から、レベルが上がる人が限られていることに。

そう、いつしか今回初参加でパーティーを組んだ者しかレベルが上がらなくなっていた。


そのため、俺たちはさらに潜ってみることにした。

そして潜ること十階層でのオークとの戦闘で、俺を含めた他のメンバーのレベルが上がり始めた。

これは、戦闘で適正レベルがあるってことなのではないか?


その考えにいたった俺たちは、どんどんダンジョンを潜っていく。


そして、レベル百を超えた階層が二十三階層だったのだ。


「ここで休憩して、次の階層へ進みましょうか」

「そうね。

特にソフィアさんとシャーロットさんは、だいぶ疲れているようだしね……」


傍から見ていて、シスターの二人はかなり疲労がたまっている様子。

この部屋は、ボス部屋だから俺たちがここにとどまっている限り次のオークの魔物は出てこない。

休憩するには、うってつけだろう。




▽    ▽




みんなで、まったりと休憩していると悠太があるものを見つけたと騒いでいた。

一体何を見つけたのか聞くと、『転送陣』だそうだ。


このボス部屋の入り口からすぐの場所に出たらしく、中に入ればダンジョンの一階層へ飛ばされるのではないかと、騒いでいる。


「悠太、その転送陣の行く先って分かるの?」

「『鑑定』したら、『転送陣 第一階層まで』と出たんだよ。

康太たちも鑑定してみれば、分かるって」


そう悠太が促すので、俺たちも鑑定スキルを使うと、確かに『転送陣 第一階層まで』と表示された。

しかし、真之介さんたちの鑑定スキルでは、『転送陣』とだけ表示されたそうだ。


これは、知識量の違いなのだろう。

図書館で知識を得ている俺たちと、地球の知識のみの真之介さんたちの違いだな。


「それで、どうする?

この『転送陣』でダンジョンを出るの?」


市原さんがこの後どうするか聞いてくる。

みんなはまだ、体力的に大丈夫だが、問題はシスターの二人だ。


十分ほど休憩していたのだが、ソフィアさんもシャーロットさんも疲れがとれているとはいえないほど怠そうだ……。


時刻は、午後三時十二分。

二日間もこのダンジョンに潜っていたのだし、ここはダンジョンを出た方がいいだろうとの提案で、転送陣を使うことにした。


「それじゃ、みんな転送陣の上に……」


日向さんの先導で、全員が転送陣の上に乗ったことを確認すると、日向さんが転送陣に魔力を流し、転送陣を発動させる。


そして、俺たちは一瞬のうちに、二十五階層から消えた。




▽    ▽




足元の転送陣の光がだんだんと無くなると、俺たちは、周りの景色がさっきまでと違うことに気が付くようになる。


どうやら、確かに転送されたようだ。

周りは、オークダンジョンの壁があり、目の前に木製のドアが存在していた。


「……どうやら、無事に転送されたようだ」

「……みんな大丈夫か?全員いるか?」


みんなで人数を数えてみるが、十一人全員いるようだ。


当初の目的であったレベル上げはうまくいき、俺を含めて何人かはレベル百の大台になっている。

シスターたちもレベル九十はあり、孤児院村を守るには十分なレベルといえるだろう。


とにかく、今日、明日は休みにしてシスターたちの体力の回復に専念することにした。


「すみません、私たちが足を引っ張って……」

「気にしないでください。どこかで休息は必要です。

ちょうどよかったんですよ。

明後日から、また頑張りましょう」


謝るソフィアさんに、真之介さんが励ましていた。

シスターたちを宿に送り届けると、俺たちは冒険者ギルドでオーク素材の換金をお願いすることに。


ダンジョンに潜り始めてから、今まで換金に行かなかったから、魔石をはじめ、解体魔法で手に入ったオークの素材がアイテムボックスに入れっぱなしなのだ。


魔石だけでも、かなりの値段で買い取ってもらえるかもしれない。

俺たちは、ワクワクしながら冒険者ギルドポック村支部へ向かった……。





今日は、ここまで。

次回は、オーク素材や魔石の換金です。







第84話を読んでくれてありがとう。

次回もよろしくお願いします。

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