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駅前に冒険者ギルドが出来ていた  作者: 光晴さん
冒険者への依頼

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47/120

第47話 明日の予定は…




神様が、この世界の文明を発展させるために異世界との交流をね……。

でも確か、十の大陸って……。


「エマさん、他の大陸も地球のどこかと繋がっているんですか?」

「いいえ、他の大陸は、また別の地球のような世界と繋がっているわよ。

いろんな文化を取り入れたいとか考えておられるようだから……」


ん~、ということは、宇宙、もしくは世界そのものが違うのかもな。

いろんな世界なら、俺たちの地球とは違う地球と繋がっていたり?


……考えれば考えるほど、怖くなってきたな。


別の大陸のある町の冒険者ギルドからは、地球とは違う世界への道が開いている。そこを潜ることができたなら、俺たちはこの世界を通して別の世界へ移動できるというわけだ。


もはや、異世界は一つではない、と言っているようなものだな。



「コータ君、もしかして別の大陸のこと考えてる?」

「え?!」

「……やっぱり、でも大丈夫よ。

このことを企画した神様たちも、創造神様もその辺りの対策はとっているらしいわ」


……どうやら、俺の考えている異世界移動はできないようだ。

さすが神様、俺の考えることはすでに対策済みか……。


「……ところで、何の話で神様の話までなったんだっけ?」

「獣人の親子がどうなのったのかでしょ?」

「そうそう、そうだった……」


獣人の親子のその後から、この町の闇組織から神様の話に行ったんだったな……。

それにして、この町の周りには盗賊がいなかったんだな……。

それで、依頼掲示板に盗賊の討伐依頼がないわけだ……。


そんな会話をしていると、この部屋のドアをノックする音が。


――――――コンコン。


「はい!…どうやら、精算が終わったようですね」


エマさんは席を立ち、ドアの側にまで歩き開けるとギルド職員の男性がいる。

そこで、何か会話をして布袋を1つ渡した。


そして、俺たちを確認すると、軽く一礼してドアを閉める。


「お待たせ、今回の依頼の報酬と、魔石の買取の精算が終わったわ。

まず薬草の買取だけど、一束銅貨三十枚。

全部で十束あったから銀貨三枚になるわ。


次に、魔物ゴブリンの討伐、その証の魔石八個。

魔石は依頼を受けていれば、一個銀貨一枚だけど、受けてないから一個銅貨五十枚になるわ。

それが八個だから、銀貨四枚。すべて合わせて銀貨七枚です」


そう告げると、エマさんは布袋を俺たちの前に置いてくれた。

その布袋を受け取る日向さん。


「う~ん、この金額だと分配することができないから、パーティー資金として貯金するかな?」

「それしかないかな~」


日向さんと竹原さんが、報酬をどうするか決めている。

でも、パーティー資金はいい考えかもしれないな……。


報酬も受け取り、気になっていた親子のことも聞けた。

そして、神様の情報も聞けた、これで終わりだな。


「それじゃあ、宿に帰るか?」

「そうね~」


悠太の提案で、解散となった。

みんなで、相談室を出ていくとき、俺はエマさんに近寄りお願いをしておく。


「エマさん、獣人親子のその後とか、その背景の犯罪組織とか、また教えてくれませんか?」

「コータ君は好奇心旺盛ね~。

まあ、いいわよ。でもすぐのすぐ事態は動かないと思うから少し日にちが経ってから聞きに来てね?」


「はい、よろしくお願いします」


俺は頭を下げて、お願いしておいた。

これで、この事件の今後が分かるかもしれないな……。




▽    ▽




「「「カンパ~イ!」」」


今、俺たちは、宿の食堂で祝杯を挙げている。

ゴブリンという魔物と戦い、無事に生きて帰れたこと。

他にも、町の外に初めて出て無事に帰れたことなど、祝うことがたくさんあったようだ。


ただ、この祝杯に俺と悠太は、日向さんたちの近くの席で見守っているだけだ。

いっしょに参加して、祝杯を、とはならなかった。


今も、いろんな料理を食べて、おいしい飲み物を飲んで、楽しそうに話をする彼女たちの側で俺と悠太は夕食を口にしている。


「日向さんたち、よくあんなに飲み食いできるよな~」

「おいおい悠太、何か思うところでもあるのか?」


「いやな、明日には地球に帰るんだろ?俺たち」

「まあ、もともと二泊三日の予定だったからな……」


悠太は、自分の目の前にある皿のサイコロステーキを、フォークで転がしながら愚痴を言ってきた。


「何か俺、やり残したことがあるんじゃないかって思うんだよ」

「やり残したこと?この異世界で?」

「ああ、まだ行ってない場所もあるし、会ってみたい人もいるし……」


そういえば、悠太は図書館とか行ったことなかったな……。

あと、女性の奴隷とかと会ってみたいとか……。


明日は三日目、地球に帰るのは午後からだし、午前中は図書館で勉強の後は、奴隷商で奴隷の見学もいいかもな……。

買うわけじゃないし、エマさんに頼めば見学のための紹介状とか出してくれるかも……。


「それなら悠太、明日は図書館に行こうぜ~」

「図書館?……そういえば、まだ行ったことなかったな。

薬草採取の時、迷惑かけたから……いいぜ、行こうぜ、図書館」


よし、明日の朝、ギルドに来てエマさんに聞いておくか……。

奴隷商の見学のこと。




今日は、ここまで。

次回は、異世界滞在3日目だ。







第47話を読んでくれてありがとう。

次回もよろしくお願いします。

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