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駅前に冒険者ギルドが出来ていた  作者: 光晴さん
異世界で過ごす連休
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第118話 岩石ゴーレムの討伐




結論から言えば、大輔たちは彼女らを助けることに同意した。

見捨てて、高木さんと一条さんからあれだけ恨まれたのだ、もう二度と軽はずみな行動はするまいと心に誓っているのかもしれないな……。


俺が彼女たちの依頼の手伝いを言い出してから、ようやく彼女たちの名前を聞くことができた。


まず、彼女たちのリーダーをしているのが、アンジェラさん。

年齢は22歳独身。

種族は女ドワーフで、見た目中学生にしか見えなかった。

もしかしたら、俺の妹の凜の方が大人に見えるかもしれん。


髪の色は赤みがかった黒。動きやすい革鎧を装備して両手剣を使っている。

最後まで、岩石ゴーレムと対峙していた一人だ。



次に、リーダーと同じく岩石ゴーレムと対峙していた、ルースさん。

年齢は23歳独身。

種族は女ドワーフで、こちらも見た目中学生だった。

アンジェラさんとは幼馴染だそうで、村から同じ日に出てきて冒険者になったそうだ。


髪の色は青みがかったグレー。こちらも動きやすい革鎧を装備し両手剣を使う。

アンジェラさんと攻撃スタイルが似るのは、剣の先生が同じなためらしい。



次は、俺たちに助けを求めた、エヴァさん。

年齢は16歳独身。

所属は人族で、こちらは年齢通りの身体をしている。


アンジェラさんとルースさんとパーティーを組むきっかけは、ギルドからの紹介だったそうだ。

ダンジョン探索を主にするなら、パーティーをと紹介されたらしい。


髪は金髪で、ローブを纏っていることから魔法使いだと分かる。

主に後方から魔法で攻撃したり、支援したりしていたようだ。



最後は、他のダンジョン探索者のパーティーに助けを求めた、サラさん。

年齢は16歳独身。

種族は女ドワーフで、ルースさんの親戚なのだそうだ。

サラさんが訪ねていくと言っていた人は、ルースさんだったわけか。


髪は、青みがかった紫で、こちらも中学生ぐらいにしか見えない。

装備は、動きやすい革鎧にメイスを持っていた。

治癒魔法が得意なんだそうで、この間初めて村から出て来たそうだ。



「サラさんが訪ねた親戚って、ルースさんだったんですね」

「はい、そこでパーティーに誘われて……」


こうして、俺たちのパーティーにアンジェラさんたちが入ることで1つのパーティーとして、依頼達成まで一緒に行動する。




▽    ▽




アーティーを組んでから、第十一階層を歩いていると進行方向の角から岩石ゴーレムが出現した。


岩石ゴーレムの高さは五メートルぐらい。

岩石ゴーレムの中では、強い部類に分類される大きさだ。

……これは、採取できる鉱石に期待ができる。


「おお!いきなりの大物だな!」

「悠太!気配察知のスキルを使えよ、戦闘準備ぐらいできるぞ!」

「そういう大輔は使っているのか?」

「無論だ!」


そう言って、大輔は佐々木と一緒にパーティーの前に出ていく。

そこへ、アンジェラさんとルースさんも出てきた。


「大輔、佐々木はいつも通り足を中心に!アンジェラさんとルースさんも岩石ゴーレムの足の関節を攻撃してください!」

「ゴーレムの足の関節を?倒すんじゃないの?!」

「いいえ、文字通りこかして攻撃します!

エヴァさんは、アンジェラさんたちに支援魔法を!悠太たちは攻撃を開始してくれ!」


俺の指示のもと、遠距離攻撃担当の悠太、神田さん、内村さんが攻撃を開始。

その攻撃をうっとおしそうに、ゴーレムが左手で庇う形になった時、大輔と佐々木と俺がゴーレムの足元へ飛び込み攻撃。


それに続けと、支援魔法をかけ終えたアンジェラさんとルースさんが俺たちが攻撃している反対側の足へ攻撃を開始する。



ゴーレムは、足元をウロチョロと攻撃している俺たちを、顔面攻撃してくる悠太たち以上にうっとおしそうに空いている右手で払うように攻撃する。

が、なかなか当たらずむきになって攻撃するように。


そして、ゴーレムの右手がゴーレムの前から後ろへ振るわれたそのタイミングで、左足の関節への攻撃が通り、岩石ゴーレムの左足の関節に大きなひびが入り、ゴーレムはそのまま後ろに大きな音ともに倒れた。


「今だ!攻撃を顔に集中!核を打ち砕け!」

「はああぁあ!」

「うおおおぉ!!」


俺と大輔と佐々木は、いつものように攻撃場所をすぐに、岩石ゴーレムの顔面へと移行した。

が、アンジェラさんとルースさんは、ゴーレムが倒れたことに驚き、すぐに行動できなかった。


顔面を守っていた、ゴーレムの左腕が持ち上がり、顔面を直接攻撃している俺たちに襲い掛かる。

さらに、ゴーレムの右手も加わり俺たちに襲い掛かる。


「うおっ!あぶねぇ!」

「康太!右を頼む!」

「大輔が、左を黙らせるのか?!」

「ああ、ゴーレムは関節が弱点だからな!」


佐々木が、顔面攻撃を続けている中、俺は大輔とは反対の右腕の肩の関節へ攻撃を開始する。

その時、アンジェラさんとルースさんの姿が見えた。


「アンジェラさん!ルースさん!腕は任せて、顔面への攻撃をお願いします!」


アンジェラさんたちは、戸惑いつつも頷きゴーレムの顔面攻撃に参加する。



アンジェラさんとルースさんが顔面攻撃に参加して一分後、岩石ゴーレムの顔の眉間の奥にあった核の破壊に成功する!

すると、岩石ゴーレムの動きは完全に停止し、見る見る砂になり崩れていった。


「……キャッ」

「おっと……」


崩れる岩石ゴーレムの顔面に足をとられて、尻餅をついてしまうアンジェラさんとルースさん。

そのまま、崩れていく砂はダンジョンにのまれるように消えていった。





今日は、ここまで。

次回は、依頼の内容。








第118話を読んでくれてありがとう。

次回もよろしくお願いします。

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