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駅前に冒険者ギルドが出来ていた  作者: 光晴さん
お試しの冒険者ギルド

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第10話 掲示板の反応




悠太は、俺もリア充になりたいと、エルフの職員のシャーリーさんを連れて、防具を選びに行ってしまった。

憧れのエルフの女性と二人きりで、自分に合った防具を選ぶのもいいだろう。


一方で、日向さんと新城さんは、エルフの職員のシンシアさんと今度は武器選びへ。


自分のスキルと相談し、シンシアさんの意見も参考にするんだろう。

こうなっては、俺のやれることはない。


どうしようかと考えていると、この武器防具の部屋の出口そばの机の上にタブレットPCの姿があり、悠太たちが武器や防具を選ぶ間、暇になった俺は、タブレットPCでネットを見てみることにした。



実は、この世界でも地球のネットにつながるのだ。

もちろん、電話もつながるから連絡し放題だ。


だが、繋がるのはこの冒険者ギルド、ナブト支店の中だけ。

だから、俺たちのような地球から来た冒険者にだけ、ネットカフェで利用するように解放されている。


もちろん、このギルド内で繋がるのだから、ギルド職員が利用することもある。

ネット通販も利用されていると知った時は、驚いたが考えてみれば、地球にも冒険者ギルドの受付があるんだから利用できて当たり前だよな……。



「さて、この冒険者ギルドのことが載っていた掲示板があったな。

俺も、それを見て夏休みに興味本位で登録したわけだし……」


タブレットを操作し、ネットにつなげると目的の掲示板を探す。


「………っと、見つけたけどアクセス数がすごいな」


掲示板サイトとしては大手だったが、ここの所アクセス数が伸びているようだ。

俺が見た時は、そうなかったんだが……。


「おいおい、ここの動画が他の動画サイトに上げられているか……。

多分、これが原因だな……」


この掲示板には、動画も載せられていて、それが動画サイト大手のサイトに投稿されていた。

これ、削除されるのかな?




127:名無しの冒険者さん


昨日逝ってきたぞ、冒険者ギルド


そして、美人受付嬢に勧められるまま登録したぜ!


〈画像1〉〈画像2〉〈画像3〉


撮ってきてやったぞ、喜べ!



128:名無しの冒険者さん


よくやった!


本当に美人の受付譲なんだな……



129:名無しの冒険者さん


それで、誰に告ったんだ?



130:名無しの冒険者さん


そんなことできるかよ!


まわりに、何人か狙っている奴らがいたのに!


だが、俺は見つけてしまったw


〈画像〉



131:名無しの冒険者さん


な、何だと……



132:名無しの冒険者さん


僕、行きまーす!



133:名無しの冒険者さん


これは狐耳ジャマイカ!


それに、あのシッポのフワフワ感!


さ、さわりて~~っww



134:名無しの冒険者さん


俺も逝ってくるわw



135:名無しの冒険者さん


この画像で、また登録者数が増えるとは……


ならば、爆弾を投下してやろうww


〈動画1〉〈動画2〉



136:名無しの冒険者さん


エ、エロフだと!


どこだ!どこにいるんだ!



137:名無しの冒険者さん


く、〇〇駅前では遠すぎて登録できない……


何故俺は、こんな地方に生まれたのか……



138:名無しの冒険者さん


分かる、わかるぞ同士よ!


俺も地方だからな……



139:名無しの冒険者さん


ああっ!エロフに会いてぇ~!!



140:名無しの冒険者さん


魂の叫びを聞いたww



141:名無しの冒険者さん


受付嬢も美人、狐耳の人も美人、エルフも美人ww


これは、冒険者ギルドの罠だなw




「これって、いつの画像や動画なんだ?」


掲示板の画像の狐人族って、ドロシーさんのことだろうな。

顔を隠すこともせずに載せるとは……。


それに、動画のエルフ二人の女性は、少し加工してあるな。

本物のシンシアさんとシャーリーさんは、もう少しオーラがある美人だし……。

動画のエルフは、美人は美人なんだけど、驚きの美人というほどでもない。


やはり、実際目の前で会ってみないと本物のすごさは分からないものなのか。



ところで、地球さんの機械とかがこちらの世界にある理由が知りたいだろう?

前に悠太から質問に出ていたが、その答えを教えよう。


それは、魔道具の『無限鞄』を利用することだ。


この無限鞄には、時空魔法の空間拡張が付与されていて、俺たちの持っている『アイテムボックス』のスキルに近いものだ。

だが、それなら『アイテムボックス』を利用すればと考えるが、それはできないのだ。


なぜなら、地球では、こちらのスキルが一切使えないからだ。

俺も何度も、スキルが使えたらと考えたけどな、地球ではスキルは使えない。


そこで、『無限鞄』の出番だ。

更衣室で、こちらの服に着替える時に言ったが、付与魔法の効果は地球でも持続する。

そのため、無限鞄も地球で使うことができるのだが、冒険者ギルドから持ち出す冒険者はいない。


なぜなら、面倒なことになるのが分かっているからな。


無限鞄に物を入れて、異世界へ転移。

そうすると、異世界で地球の物を取り出し使うことができる。

ただ、時間停止はないから、食品は取り扱い注意だ。


また、ネット通販が利用できるのも、この仕組みを利用するため。

ネットが利用できている原因は、残念ながら今の俺では分からなかった。

分からなかったが、利用できるのだから文句はないだろう。


この環境のおかげで、ここのギルド職員はみんな清潔になっているのだから。



「お~い、康太~。

どうよ、俺の雄姿は。カッコいいだろ?シャーリーさんの見立てだぜ?」

「おお、かっこいいんじゃないか?」


「何かおざなりな感想だが、まあいい。

今の俺はすこぶる機嫌がいいのだ~」


シャーリーさんと二人で、防具を選んでいたからな。

デートみたいで、楽しかったのだろう……。




今日はここまで。

次回はいよいよ、外へ……行けるといいな。






第10話を読んでくれてありがとうございます。

次回もよろしくお願いします。

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