奇々怪々?な恐怖
怪談、都市伝説それらは大体嘘か近代科学で解明することができる、しかし一部には本当に嘘でもないし科学でも証明できないことがあるのかもしれない。
ちなみに僕はオカルトはあまり信じていないほうだ。なぜならまだ自分がそのような体験を一度も体験していないのが理由だ。そのような類の話はよく聞くがやはりどれもこれも信憑性がなくいまいち信じられない。
しかい僕はある部活もどきに無理やり入らされたことで今までの自分の考え方をもう一度考えさせられることになった。
4月下旬、もうすぐ5月の午後とゆうこともあり窓から入ってきた風が生暖かいものとなっていた。少し暑いがクラス内明日からゴールデンウイークとゆうこともありクラスは遊ぶ予定についての話し合いで盛り上がっておりそれ以上の熱気で包まれていた。山に行くだの家でだらだらするだの友達同士での会話をみんなは楽しそうに喋っていた。
僕以外は。
今の僕の立場は別にいじめられたり、ハブられたりしてるわけではなく単純に僕は友達を作るタイミングを逃してしまったのだ。入学式に僕は運悪くかぜをひいてしまい最近の4日学校を休んでいまい、風が治った後にはもうすでにクラスの中ではグループが出来上がっており、今の状況に至る。
今思い出してもなぜあそこで風をひいてしまったのか本当悔やまれる。
心がブルーになると同時に窓からまた生ぬるい風が吹いてきた。今の僕にはこのくらいの温度がちょうどいいな。
僕が過去の過去のことを思い出し、外の景色を見ながら黄昏てると授業歌詞のチャイムがなりみんなソワソワしながら席へ戻っていった。
先生が教卓につき出席をとった後、長期休みでの注意やその話に割り込んで茶化す奴もいたせいでいつも通りに終わる時間が少しばかり過ぎてしまった。
はっきり言ってこのようなイベントは正直帰宅部や早く帰りたい奴にとっては本当に迷惑なのでやめてほしい。
帰りのHRが終わると同時に僕は席を立ち足早に教室去り、一直線に家へ向かっている途中でふとあることにきがついた。
『あれ体操着は?』
しまった、今日の体育で使った体操着を忘れていた。帰りのHRの茶番のせいで焦りか生まれてしまったか。
しかも体操着だ。教科書やノートだったら別にどうってことないが体操着は洒落にならない。
僕は今来た道を戻り再び学校へと戻っていった。
学校に戻ると案の定人気は少なく、電気はほとんど消されていて中は少し薄暗かった。少しだけ心細かったがとりあえず上履きに履き替え教室へと向かった。
放課後の学校はまるで別の世界に感じる。誰もいないくらい教室に窓から夕陽が差し込んでいるはずなのになぜか暗いく長く感じてしまう廊下。シチュエイションとしては何かが出てきても不思議じゃない雰囲気だ。
そう思ってくると無意識に足が速くなり、あっという間に教室に着き、速攻で自分の机にかけている体操着見つけた。体操着を見つけて少し安心したせいかさっきまでの恐怖心がすこしばかりなくっていた。息を整え、教室を出ようとした瞬間に当然後ろから誰かに肩を叩かれた。僕は不意を突かれ思わず『ファッ』とゆう我ながら情けない声を出してしまった。
『おっとすまんすまん驚かせる気は無かったんだけどな。』
振り向くとそこには担任の植松先生がそこにいた。
『う、、植松先生』
『はっはっは、ひどいな幽霊を見た顔しちゃってひどいなー、えーとよ、よ、、』
『吉中です。』
名前を覚えられていないのかよ、、ショックだ。
「そうそう吉中だ吉中だ。ところでなんでこんなこと一体何やってんだ。」
「忘れ物の体操着をとりに行っていたんですよ。」
そう言い僕は体操着を見せた。
『そうか見つかってよかったな。そのついでと何だが先生の忘れ物の財布を取ってきてくれないか?。』
頭をかきながら先生は申し訳なさそうに行ってきた。
『え、僕ですか?」
突然何を言っているんだこの先生は僕は速く帰りたいんだ。ここは心を鬼にして断ろう。
『頼むどうしても外せない用事ができんだ。この通り。』
先生は両手を合わせ頭を何度も上げてきた。
「わ、わかりましたからもう頭を下げるのはやめてください!』
流石に大の大人がここまでするのは本当に急用のことだろう。それを見捨てるほど僕は鬼にはなれなかった。
『そうかありがとな!場所は視聴覚室だからよろしくな。見つかったら職員室に届けてくれ。それじゃあ。』
そう言い告げ先生は足早に去っていった。
しかし視聴覚室か、場所が場所だな。視聴覚室の場所は学校の一番奥の4階にあり2階のここからでもかなり遠いし面倒い。しかし引き受けた以上断るわけにはいかない。大体早歩きで行けばそう時間はかからない。
僕は視聴覚室に向かうことにした。
時間がだったせいか学校はますます不気味な姿へと変わっていった。夕陽は沈みかけ暗くあたりは物音がまったくない状態だった。帰れるなら帰たい、僕は心の底から植松先生を恨んでいた。奥の階段を登り4階の廊下を見ると奥の方に明かりがついているのが見えた。
なぜ明かりが?部活だとしても視聴覚室を使う部活なんて聞いたことがない。もしかしたら中に誰かがいるのかもしれない。けど誰が何の目的で?もしかしたら幽霊かもしれない。
そんなことを考えながらあるていると視聴覚室のドアの前まで来てしまった。ひとまず僕は深く深呼吸をして、ドアを叩いた。
『あのーすいません誰か居ますか?』
若干震えながらも声をかけてみた。するとドアの向こうからはひそひそとなにか声が聞こえてきた。声がやんだ瞬間にドアが当然開かれ、ドアからは金路の髪で片目を隠した同じ高校の生徒がでてきた。
『何かご用ですか!!?」
彼女の声はこの廊下の雰囲気を壊せるほど大きくそしてどっか抜けていた。僕は彼女の声に驚きまた『ファァッ』という本当に我ながら情けない声を出してしまった。
『あ、ごめん驚かせちゃって私は2年の宮本鏡、奥にいるもう一人の子は同じクラスの岡崎雅。自己紹介も済んだことだしとりあえず中に入って入って』
奥を見ると黒髪のロングヘアーの女の子が軽く会釈をしてくれたので僕も慌てて頭を下げた。
『あ、そういえばあなたの名前を聞くの忘れていたは。名前はなんていうの?』
『え、はい僕の名前は吉中守と言います。一年です。』
『吉中くんねよろしくとりあえず荷物を置いてここに座って。』
僕は彼女に流され彼女たちの向かい側の椅子に座り、体操着とカバンを後ろに置いた。
『ここに来たとゆうことは何か相談事があるのよね!」
宮本先輩はテーブル手を置き身を乗り出し僕に近づいきた。彼女の目は以上にキラキラしていて僕に何かを期待するような目でこちらを見てきた。そして隣の岡崎さんも目をきらきらさせていた。そんなにも先生の財布に興味があるのか、僕は早速先生の財布のことを話した。
『あのですね植松先生の財布を探しているのですが。』
『え?』
二人とも面食らったような顔して情けない声を出した。そしてその声で僕に話しかけてきた。
『財布って、、なに?』
『視聴覚室に忘れてきた植松先生の財布を取りに来たんです。』
『あーもしかしてあれのこと?』
岡崎先輩は割とすぐに状況を読み込んだらしく奥の机の上にある財布を指差した。一方もう一人の彼女はへなへなとその場に座り込んだしまった。
『なんだー階段の依頼人じゃないのか、がっかりしたなー。』
僕は彼女の言葉の意味がわからず呆然と椅子に座っていた。
『鏡失礼よ、ごめんなさいね吉中君。私たちは怪明クラブとゆう部活をやっているのよ。』
彼女は呆然としていた僕に申し訳なさそうに優しく話しかけてきた。
『何ですかそれ?』
『怪明クラブは解の部分が階段の怪、つまりオカルト的な事件を解決していくクラブなのよ。』
僕は今の言葉に完全に半信半疑だった。オカルト的な事件を解決?なにを言っているんだこの人は大体こんな部活なんて聞いたこともないしとても胡散臭い。
『あ、今君胡散臭い奴だと思ったでしょ。』
すでき立ち直っていた宮本さんが見透かしたようにこちらを鋭い目つきで睨みつけてきた。慌てて僕は横に振り慌てて謝った。
『いえ全く疑っていません!』
『本当に?じゃあ今日やる怪奇実験に付き合ってもらえるかな。』
『はい』
僕は彼女の言葉に押されて二つ返事で引き受けてしまった。今日はなぜこうも不幸なことが続くのだろうか、僕は心の中で改めて植松先生を恨んだ。
『雅あれ作ってきた?』
『もちろんよほら!』
岡崎先輩がテーブルの上に置いた紙はなにやら文字が書かれていた
『今日はこっくりさんをやりまーす。』
こっくりさん、誰もが知っている一番有名な降霊術だ。一番上の真ん中に赤い鳥居を書き、左右には『はい』、『いいえ』そしてその下には五十音順を書けば儀式用紙の出来上がりだ。そして鳥居に十円玉を置き二人以上で十円玉に人差し指を置きながら『こっくりさん、こっくりさん起こし下さい。』と数回呼び続け、『こっくりさんいらっしゃるのでしたらお答えください。』と呼び、もし十円玉が『はい』のところに移動したら成功だ。その後に自分が知りたいことをこっくりさんが教えてくれるとゆうものだ。
しかいこのこっくりさんは無自覚に動く潜在理由や筋肉疲労など様々な説があるためこっくりさんを信じているのは大変珍しい。
『それじゃあ早速やりましょうか』
宮本先輩は財布から十円玉を取り出し鳥居の上に置き、鞄からスーパーで売られている普通の油揚げと紙パックのお酒を出して。
『なんですかそれ?』
これはこっくりさんのお礼の品よ。つまり私の気持ちよ、気持ち。』
そう言いながら彼女は油揚げを小皿に置きお酒をマグカップに注いだ。
僕がもしこっくりさんの立場だったらそんな安物でわざわざ出てくるのはごめんだ。それになぜ先輩がお酒を持っているのかについてはめんどくさくなりそうなので言わないようにした。
『それじゃあ始めるわよ。みんな十円玉に人差し指を置いて。』
そっと僕達は十円玉に人差し指を乗っけた。最初はこっくりさんなんて馬鹿馬鹿しいと思っていたがやるとなると本当に幽霊がやってくるのかもしれないとゆう不安がこみ上げてきた。心臓の音は段々と早く大きくなっていき、額にからは冷汗が出てきた。
『こっくりさん、こっくりさんおいでください。こっくりさん、こっくりさんおいでください。』
静かな視聴覚室の中で宮本先輩の声が広がった。
『こっくりさん起こしになったのなら返事をしてください。』
そう言うと僕達の十円玉は勝手に『はい』の文字のところに向かった。僕は一瞬肩を震わせたが、これはきっと無自覚に指が動いているだけなんだと思いこの現象に耐えていた。それとは対照的に僕の向こう側の先輩方は目を輝かしてワクワクしていた。
『こっくりさん何か質問してもよろしいでしょうか?』
十円玉は『はい』のところをまわっている。これはオッケーサインなのか。
『じゃあ吉中君何か質問してもいいよ。』
『え、僕がですか‼︎?』
『ええそうよ、これは吉中君がオカルトを信じさせるためにやってるんだもん。』
本当に何かを考えているんだこの人は嫌がらせにもほどがあるだろ。いきなり質問と言われても考えていないしどうすればいいのだ。
しばらく考えていると先輩方がこちらを見つめ無言の圧力をかけてきたので僕は咄嗟に頭の中に浮かんだ質問した。
『こっくりさん明日の天気はなんですか?』
十円玉は滑らかに動き『は』と『い』の文字にについ。
『どうやら明日はあれのようね。』
『あの先輩。』
僕は弱弱しく声をかけた。
『どうしたの吉中君?』
『怪奇現象についてのことは謝りますのでそろそろ終わりにしてもらえますか?』
僕の本音をはっきり伝えた。はっきり言って明日の天気なんて天気予報で見ればいいし、なによりこの空気があと数十分つずくなんてとても耐えられない。ここはさっさと誤って速く帰ろう。
『そうね怪奇現象も見れたし次の質問で最後にしましょうか。
僕は少し安し大きなため息を出した。
『じゃあ最後はも吉中君頼むわよ。』
『最後も僕ですか‼︎?』
『これは吉中さんの怪奇現象を信じる為だから最後はやっぱり締めは主役じゃなきゃね』
本当に今日はついていない、どうやら本日は厄日のようだ。そんなことを思っているとふとある質問の中に浮かんだ。
『こっくりさんこれから僕に不幸がことが起きますか?』
十円玉は上に向かっていき『はい』の文字のところに向かっていった。自分の中でうそぱっちだと思っていても流石に僕の血の気が引いていった。
宮本先輩が声を荒げ立ちながら叫んだ。
『それはなんですか‼︎?』
視聴覚室にその声が響き、埃が落ちてきた。そして十円玉は今度はゆっくりと移動した。わ、す、れ、も、の、忘れ物と移動し僕ははっと気がついた。
『先生の財布だ』
僕は植松先生の財布の件をすっかり忘れてしまった。危うく僕は財布を取りにまたこの薄気味悪い視聴覚室に向かわなければいけないところだった。
『いやー良かったね、もう一度視聴覚室に戻らなくて、こっくりさんにちゃんと感謝するんだよ。
こればっかりはこの人達に感謝しなければならない。いやそもそも先輩達がいなければこんなことにはならなかったとツッコミたかったがここは何も言わずに我慢した。『こっくりさん、こっくりさん本日はありがとうございました。おかえりください。』
十円玉は無事鳥居に戻りこっくりさんは終わった。それと同時にみんな十円玉空手も話し、僕はどっと疲れがきた。
『どうこれでかいいをしんじてもらえた?』
僕は声を出さずに黙ったまま首を達に振った。忘れ物の件は驚いたけど、やはりぼくには信じられなかったが反論してこれ以上ここにるのはごめんだ。
『じゃあ吉中さんも疲れていらっしゃるのでそろそろ帰りましょうか。』
『そうね帰りましょうか。』
僕は忘れないように財布を手に取り鞄を持って先に視聴覚室を出た。
しばらくたってこっくりさんの紙を持ってる岡崎先輩と油揚げを食べている宮本先輩と一緒に帰った。
行きとは違い三人で帰るだけあってそれはど恐怖心はなかったそれどころか宮本先輩の怪奇現象話がうるさく怖いどころかうるさいくらいだった。それから僕は先生に財布を渡し、帰り道にある分かれ道で別れることになった。
『明日も部屋にいるからきてもいいよー!』
『気が向いたら行きます。』
僕は何があっても行かないだろうけど社交辞令としていった。
『帰りに幽霊にあったら聞かせてねー。』
本当にどうしようもない人だ。僕は呆れながらも乾いた笑いでその場を去った。
先輩方と別れた僕は宮本先輩がいった怪奇現象とは遭遇せず無事家についた。
家に着くとご飯を食べた後風呂に入りすぐに布団の中に入った。
布団の中で今日あった出来事を振り返った。振り返っている中で僕は布団を払い起き上がった。
『体操着を忘れた、、。』
かくして僕は明日もう一度あのふざけた部活に向かうことになった。