宗教
今年の息子の自由研究は、ペットボトルで作った船だ。
年々作品が大きくなっている。
どうやら息子、自分が乗れる物を作りたいらしい。
去年はダンボールで車を作った。
ダンボールを切るのが大変で、途中で小さくなった。
今年は楽々ペットボトルが切れる。
大きな物も作れちゃう。
けれどペットボトルが集まらない。
お隣のおばちゃんが、キレイに洗ったペットボトルをくれたりする。
おばちゃんはゴミがなくなり、息子はペットボトルが手に入りwin-winだ。
お互いにお礼を言い合っている。面白い。
おばちゃんのくれたペットボトルは、キレイに洗って乾かしてあるけど、我が家で出たペットボトルはまだ乾いていない。
息子、少しでも太陽さんに近い方がいいと思ったのか、両手で持ち、頭の上に掲げて立っている。
10分経った。
「ママ、手がダルいんだけど、下ろしていいかな?」
……置いておけばいいんじゃないかな?
息子、考えた。
500メートル先に、いとこちゃんが住んでいる。
いとこちゃんは日中両親が仕事でおらず、おばあちゃんが来てくれている。
でも、おばあちゃんは遊んでくれない。
いとこちゃんは退屈だ。
息子、首から起動させたままのスマホを下げて、遊びに行くことになった。
「ママがいない時は、ポケモ◯が出てきても触ってはいけないよ」
「わかってるし〜」
たまごを孵化させるだけだが、楽しいらしい。
ならば、行くがいい!
いとこちゃんの家まで、往復1キロ。
帰ってきた息子、両手にペットボトルを持って掲げて歩いている。
息子の後ろ、いとこちゃんもペットボトルを掲げて歩いている。
いとこちゃん2といとこ君まで一緒だ。
……ペットボトル教、入信者4名です。
もうアヤシイ宗教にしか見えないよ!




