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十五羽 家畜(ニワトリ)冒険者ギルドに行く

久しぶりの投稿です。更新を再開します。


訂正、ミアを隊長から団長に変更しました。

妖精ちゃんは、日記を読み終わると下唇を噛み締めた。


「絶対、助けるから」


しかし、不意打ちとはいえ3人の冒険者がやられたのだ、自分達2人ではとても無理だ。


「冒険者ギルドに依頼をだしましょう、悔しいけど私達だけじゃ、無理だから… …」


妖精ちゃんも同じことを考えていたようだ。



冒険者ギルドか… こういう状況でなんだが、少しワクワクするな、

地球ではないからな。


俺たちは宿屋をでて冒険者ギルドへ行く。


しかしあれだな、外に出ればみんなの視線が凄い。

妖精ちゃんも俺の背中に乗っているのだが顔が赤い。

恥ずかしいんだろ!?恥ずかしいなら降りろよ!? 俺だって恥ずかしいわ!!


そういう俺の視線に気づいたのか、


「は、恥ずかしくないわよ!?」


際ですか…


周りからは「妖精?」「見たことない動物?魔物?」「背中に乗ってるのか?」とか色々聞こえてくる。


妖精ちゃんが「恥ずかしくない…」と泣きそうな声で言っていたのは聞かなかった事にしよう。


「みえてきたわ!」


冒険者ギルドが見えてきた、この村の建物でも結構でかい。

建物に近づくにつれ、武器をもった人たちが多くなっている。

大剣に片手剣、弓に杖、銃らしき物まである。


妖精ちゃんが言うにあれは 魔道銃 と言われる武器らしい、なんでも魔法を得意としない人でも弾を使うだけで、魔法のような属性攻撃が出来るらしい。

しかし完成したのは最近のようで、まだまだ欠点があるようだ、そのため使っている人もすくないと。


銃とはまた地球的な要素だ。

これを作った奴は地球人とかか?

形状も似ている。

まさかな…


そうこうしてるまに扉の前につく。


「それじゃあ、入るわよ?」


「コケッ!」

おう!



扉を開けるとチリンチリン と鈴の音と共に ガヤガヤした大勢の人で賑わっている。

俺と妖精ちゃんは少しその勢いに驚いた。


この村以外からも来ているのだろう。


これ俺が歩くと踏まれないか? くそ!こんな時に空が飛べたらッ!

しかし飛たらニワトリではない…飛べるニワトリなんて別の鳥だ!


そうだ、声を出しながら歩けばいいんじゃなかろうか。


「あそこにある受付所よ」


妖精ちゃんが指をさす方に女性が立っているカウンターがある、あれが俗にいう受付嬢だろう。


そうと決まれば声を出しならが行くのみ!


「コッ!コッ!コッ!」


「コッ!コッ!コッ!」


鳴きながら歩く。

案の定、みんな下をみて踏まないように歩いてくれる。

流石俺!みんなありがとう!


「なにいってんのよ?」


1人を除いては俺の意思を読み取ってくれている。


カウンターに辿り着いたはいいが、高い。


「私が行くわ」


こいつは飛べるんだった!

くそう!


「こんにちわ、依頼を出したいのだけど。」


「ご依頼ですね、まずはお名前をお伺いしてもよろしいですか?」


話しはじめたな、取り敢えずあそこだな。

でかい掲示板に紙がびっしりと貼られている。


その中で気になるのが一枚、高くてよく見えないが。

緊急! と、書かれている。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

〈緊急!〉

ローガンの森になんらかの異変が見られる、冒険者はCランク以上、騎士団と共に森の調査。


報酬 銀貨30枚


依頼者 アミ


ーーーーーーーーーーーーーーーー


ローガンの森の調査依頼か。


そろそろ戻ろう、一応妖精ちゃんにも見せておこう。


掲示板から離れ、受付所に戻る。


待てよ、妖精ちゃんの顔が引きつってる、あの顔はなにも考えずに突っ込んだはいいが、やはり行き詰まってしまい、あの時にもっと考えて行動していれば、と後悔してる顔だ。


不安を抱えつつ、妖精ちゃんの元に行く。


「あの?依頼の内容と報酬はどうしますか?」


「… …」


依頼の内容か、ローガンに囚われた少女を助けて欲しいとかか?

そうすると報酬はどうなんだ、報酬なしはまず依頼すら受けてくれる人もいないだろ、ましてや森の主ローガンともなればなおさらだ。


仕方ない、あの緊急依頼に頼るしかないか。


「コケッ!」


「な、なによ!今忙しいんだからあっち行ってて!」


お前は母親か!

それに忙しいってよりも詰んでんだよ!


「コケコケッ!」

取り敢えず、あの依頼を見ろ!


俺は掲示板と妖精ちゃんを交互にみる。


「な、なによ。なにかあるの?」


「あのぅ… 依頼の方は…」


「また来るわ!」


そう言うと妖精ちゃんは降りてきた。

受付所から「えぇ〜… …」という声が聞こえたが、妖精ちゃんは聞こえてないだろうな… お疲れ様です。


「で、掲示板になにがあるの?」


「コケコケッ!」

この緊急の紙だよ!


渋々と依頼を見に行くと、いきなり顔色を変え、依頼の紙を受付所まで持って行った。


「こ、これ!これ!受けるわ!!」


「ふぇ!?」


突然目の前に来た妖精ちゃんに驚く受付嬢ちゃん。


「申し訳ありませんが、この依頼はCランク以上の冒険者しか受けることができません。」


「じゃあ!冒険者になるから!」


「えぇ… 冒険者になってもCランクに上がるには早くて半年は一年はかかりますよ…」


「それじゃ駄目なよ!Cランクになるから!」


妖精ちゃん、言ってることがめちゃくちゃだぞ。

受付嬢ちゃんも「それはちょっと…」と困っている。


「それじゃ駄目なよ… …」


方法は無いわけではない、俺のスキル【華麗なる土下座】を使えばいける可能性はある。

しかしなぁ… こんな大勢の前で土下座はなぁ… …


「なにか方法はないの… …」


あぁ、心が痛い!


「なぁ、そこ邪魔なんだけど」


そうしていると、後ろに女性が立っていた。

猫耳… 猫耳じゃあ!!

赤い髪のショートボブ、頭には猫耳。


あぁ、眼福じゃあ…


「なんだ、こいつ」


ドコッ!


「コケッ!?」

痛った!こいつ蹴りやがった!!


「ちょっと!グリムになにしてんのよ!!」


おぉ、妖精ちゃんが俺を庇ってくれてる… …

正直言って全然痛くなかったんだ… …


「あ。アミ団長!」


「おぉ!クル嬢!今日もいいおっぱいしてるねぇー!」


受付嬢ちゃんの知り合いのようだ。

待てよ、アミってどっかで見たような…


「ちょっと!謝りなさいよ!!」


「ん?こいつらは?」


受付嬢改め、クルちゃんが困った顔をする。


「この依頼、こいつらも受けるのか?」


「それが… …」


先ほどの状況を説明する。


「私はミアだ、今回、森を調査する騎士団の団長だ。」


そうか!あの依頼に書いてあった依頼者か!


「Cランクでもない、それどころか冒険者でもない、参加は認められないな。」


「そこをなんとか!」


「無理だな」


即答か… まぁ、当然だろうな。

冒険者になるのにもなんらかの契約があるんだろう。

そしてCランク以上ってのが厄介な壁だ。


「どうしてそこまで、着いて来たがる?」


「ローガンの森で私の大事な友達が行方不明なの!」


「それなら尚更、私達に任せた方がいい」


ミアの言っている事は最もだ。

しかし、妖精ちゃんの考えもわかる、もし妖精ちゃんの幼馴染がローガンに操られているとしたら、妖精ちゃんなら目覚めさせれるかもしれない。

希望的観測だが、大事な友達の為だ。


仕方ない、動くか…


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