第5話
第5話
[寮長、降臨]
今日は、寮の年間行事である球技大会のオリエンテーションが行われる。主になんの種目をやるのかを決めるのだか、寮生のみんなは食堂に集まっているのに、寮長である木嶋先輩が来ない。来るまでは何もできないので俺は、スマホでアニメ関連のニュースを見ている事にした。
ーーーー10分後ーーーーー
バーン
食堂のドアがいきなり開いたかと思うとドライアイスの煙がブアーとドア周辺を覆う。(近くに先輩の取り巻きが演出をしている)そして
木 嶋 先 輩 が 降 臨 し た
まるでどこかのアイドルみたいだ。そんなことを気にせず、
「よしじゃあ何をやりたいかこの紙にかいてまわしてくれ!」
そう言って副寮長の碓氷先輩が紙をまわし始めた。みんな次々書いていく。全員が書き終わり木嶋先輩が目を通してから碓氷先輩がホワイトボートに種目を書いていく。バスケ、サッカー、野球、ハンドボール色々書かれていく中、木嶋先輩の顔がニヤついた。どうしたのだろう。そして書かれた種目を見ると
『キンボール』
ナンダコレ?と最初は思った。なので直ぐにクグると
大玉転がしに使うぐらいの大きさのボールでバレーのようなことをする競技だった。一応木嶋先輩がニヤついた理由はわかるアレだボールを和訳して小学3年生に聞かせたらめっちゃ興奮して連呼されるやつだ。たぶん誰かネタで書いたのだろう。しかしそれでクールな見た目の木嶋先輩がニヤつくとは思わなかった。そんなことがありながら普通に野球に決まった。オリエンテーションが終わり、みんな自分の部屋に帰り始める。
「おい川西!」
俺も帰ろうかと思った矢先だった。木嶋先輩が呼び止めた。何でしょうそう返すと、
「おまえバスケ部だったよな、あのドMは今どんな感じだ?」
ん?あのドM?嗚呼…高坂先輩の事か。別に元気ですけどとまた返す。
「そうか、あいつに言っといてくれ学校外での変態行為は控えろと」
いや。木嶋先輩なんで俺に言うの?あの人が変態と分かっていて!あれか入寮式の時に半目閉じてたから?
そんなことを考えてていたため。『疑問だ』というのが顔にでていたのだろう。気が付いた木嶋先輩が続けていった。
「俺は、バスケ部ではないがあいつの古くからの友達
なんだ。俺から言ってももうあいつは聞かなくなっているんだ」
え?だから何?と言いそうになったがなんとか堪える。俺は寮長に逆らうのは得策ではないと悟り機会があったら言っておきますといいその場を切り抜けた。
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その夜
たぶん木嶋先輩が、高坂先輩の話を振ったからだろう高坂先輩が、
「かぁわあーにしくぅーん」
といいながら地面を這って近づいてきて
「踏んでよおおおお」
と叫びながら飛びついてくる夢を見た。
後日談:木萌君によるとその時俺はかなりうなされていたらしく呻き声で起きてしまったらしい。
第6話に続く
やっぱり名前考えるのは難しい。