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玻璃の微笑(修正版)
蜜より甘き秘め事は
妖し虹彩の奥に
濃闇に紛れたる蝋燭の
陽炎と貴女の白貌を映す
仄暗き紫煙に慰撫され
照る朱唇は二人の関係を
揺さぶり絡み合う
されど
その熱は渇いて無言で
離れた先の漏れたる
熱き吐息こそが
私と貴女だけの真実
慟哭の祈りにも似て
怨嗟の呻き声にも似る
貴女の矜持は一途で
果てしなく高い
私など到底及ばない
だからこそ尋ねる
なぜ私と会い
睦言を重ねるのかと?
貴女は私に
嫣然と優雅に笑む
まさに玻璃のごとく
透き通った微笑みは
どこまでも翳を写す
悲哀に満ちていた
※表現を修正して再投稿




