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還る旅

孤独の故郷(ふるさと)に別れを告げ

空の旅に出る

背中の翼を勢いよく広げ

空へ遠くへ

風と鳥は友だち

自由に()けて


空と世界は

想像以上に高くて広い


飛び続けていると

鳥が「さようなら」と鳴いて離れていく

太陽はもうすぐ眠るために

地に沈んでいく

真っ赤な夕焼けの中を

僕はさらに飛び続けるんだ


いつしか夜になる

一気に空気が凍えて

透明な夜空が顔を出す


眼下に見つけた明かりの乱舞

大きな街の照明と建物

僕がいた故郷にはなかった

人の発展のすごさ


でもね、きっと

星の煌めきは見えない

月の白貌もその繊細な涙も

彼らは知らないだろう


世界の果てに

神が暮らす永遠の地がある

白翼族はそこから生まれ

外界で過ごし

故郷と呼ぶ白き山脈に暮らし

死んだらまた神の地に還る

そのために死期を感じたら

空の旅に出るのだ


白翼族は

もう、僕だけしかいない


どれだけの日数を飛び続けたか

ようやく目指すものが

上空に見えてきた

光芒の地──美しい神の地(魂の故郷)


死んだ両親に会いたくて

孤独でも安息だった故郷を捨てて

僕は空の旅に出たんだ


もっともっと高く高く

限界まで翼を羽ばたかせ


明りも何もない漆黒の天空

太陽が容赦なく僕を燃やす

それでいい 翼も体も心も

このすべてが燃やされた時

僕は本当の意味で還る


神の地に還り

僕は両親と再会した


父と母はただただ

僕を抱きしめてくれた

もう独りじゃない

ここには家族も友達も

みんながいる──永遠に

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