永久の刹那
虚でいいから
あなたが息づく世界に
ただ寄り添っていたい
そこには私の望むすべてが
優しくあるから
あなたのすべてを
私の心に映し感じさせて
あの頃のように
穏やかな日々を
ただ繰り返していたい
だから
どうか消えないで
この命が尽きるその時まで
あなたの傍にいさせてほしい
◇
偽でいいから
あなたが息づく世界に
ずっと寄り添っていたい
もう二度と
こんな瞬間はないと
わかっているから
私はあなたを深く愛す
あなただけを愛する
もう一度 誓いを交しましょう
私とあなただけの優しい幻には
遠い昔の面影が陽炎のように揺れる
私たちの影は熱くたゆたう
太陽と月がまばゆく輝き
私たちの心に
確かな鼓動と愛の灯をもたらす
あなたは私をそっと抱きしめて
愛の口づけを交わす
待ち望んでいた 永久の刹那
二人だけの静かな結婚式
祝福は
星々の煌めきと虫たちの歌声
そして──
あの頃と同じように
小さな家で一緒に暮らす
何てことはない日常が
とてつもなく儚くて
とてつもなく幸せで
日々
あなたとの繋がりを大切に想う
お互い胸の中に
小さな不安を隠しながら
いつか終わりが来ることを
二人で怯えながら
終わりがないことを 一途に夢見て
胸を締め付ける喜びと
疼くような愛を
永久の刹那に深く秘める




