chat GPT-4oに色々な小説を書かせて気付いた、AI小説の弱点
はっきり言おう、こいつの弱点を上げ始めたらキリがない。なので、個人的に"人間ではありえない"弱点のみを紹介する
『第一の弱点、弾むリズム』
まず、こいつには明確かつ、致命的な苦手分野が存在する。
それは文のリズムだ。
もし読者の中にAIを持っている方がいるのなら、ぜひ、聞いてみると良い
『ラップをしてみて下さい』
ってね。
おそらく読めたもんじゃない最悪のラップが出てくるはずだ。
>投稿者 では、試しに友情についてラップをして下さい
>GPT OKマイメン!
ー ー
Yo, 友情、それは宝のよう、
心の中に光る炎の色、
一緒に笑い、一緒に泣いた、
どんな時でもそばにいた仲間。
困難が来ても背中を押して、
信じる力で未来を越えて、
君と僕は絆で結ばれた、
その強さは誰にも裂けないさ。
ー ー
こんな感じだ、おめぇは三下。
まずはありがとう、ぎこちないFLOW。
ここで登場、俺が参上、畏怖堂々、魅せる口上。
AIは逃走、これで投了? これで退場? なにが友情?
ちょい自信過剰にラップを披露した所で、本題に戻ろう。
これはAI自身も認めているが、彼はラップが苦手だ。それは、小説のリズム感の無さにも繋がってくる。
>投稿者 では、バトルシーンを書いて下さい、GO!戦場!
>GPT OK牧場!
ー ー
敵の刃が風を裂き、主人公の首元へと迫る。だが、すんでのところで身をひねり、その一撃を紙一重でかわした。銀色の閃光が頬をかすめ、血が一筋流れる。
「まだ終わらないぞ!」
主人公はすぐに体勢を整え、敵の剣を迎え撃つ。鋼がぶつかり合い、火花が散る。剣と剣が押し合う鍔迫り合い。敵の憎悪に満ちた目と主人公の揺るぎない眼差しが交錯する。
押し返そうと全身に力を込める主人公。その一瞬の隙を見逃さず、敵は再び攻撃を仕掛ける。しかし主人公はその動きを読み、一瞬の逆転を狙う。緊張の糸が張り詰める中、戦いの行方はまだ見えない。
ー ー
おわかり、いただけただろうか?
世の作家、いや、普通の人間が文章が書くとこうはならない、謎の読みにくさを感じる。
句点、韻、リズム感、行間、それが噛み合っていない雰囲気。
あー、どうしたら、どうしたらこれが伝わるだろうか。
まぁいい、伝わっていなくとも話を進めよう。
私は最初に、明確かつ、致命的な弱点として、これを紹介したはずだ。それはなぜか。
重要なのは、この文のリズムという物…。
厄介なことに、今後AIがどれだけ発展しても、会得することはないからだ。
なぜなら彼らには舌がない、息継ぎがない。口に出して気持ちいい音が、わからない。これは仕方ない。
『第二の弱点 悲しいことに、感情がない』
では2つめの弱点にいこう、それは繊細な感情表現だ。
>投稿者 さっそくですが、主人公がコンビニバイトで理不尽に怒られる描写を、心情描写マシマシで頼みます
>GPT あー、お買い上げー ぁりあとーごあーいまっしゃー
ー ー
「会計は1500円です」と告げると、男は財布から小銭を取り出し、ゆっくりと1枚ずつ数え始めた。その動作はまるで主人公を試しているかのようにわざとらしい。店内の時計が刻む音が妙に大きく聞こえる。
ようやく支払いが終わり、「ありがとうございました」と言った瞬間、男が突然声を荒げた。
「なんだよ、その態度!客に対してそれが普通か?」
頭の中が一瞬真っ白になる。態度?何も間違ったことはしていない。それどころか、この理不尽な客に対して笑顔を崩さないよう必死に努めたはずだ。それでも男は続ける。
「お前みたいな奴がいるから、この店の評判が悪いんだ!」
胸の奥から熱いものがこみ上げてくる。視界が少しだけ赤く染まった気がした。怒りで拳を握りしめたが、必死で自分を抑える。「ここでキレたら負けだ」と何度も自分に言い聞かせる。
男が店を出ていった後も、主人公の胸には怒りの余韻が残る。握りしめた拳は痛いほど固く、目の奥が熱い。怒りを飲み込んだつもりだったが、それは心の中に小さな爆弾のようにくすぶり続けていた。
ー ー
なぁ?違うだろ、GPT。
主人公が怒りを感じる時、君はすぐに、『怒りで頭がいっぱいだ』とか『拳を握りしめる』とか言うがな、オイ!!テメェ!!!
ちげぇだろ!!!!
主人公がコンビニ店員で、理不尽な客が来た時の感情は!!!
まず!!!殺意!!!
こいつを!!殺すという!!!殺意!!!!
なんなら!!!妄想では!!!すでに5回は殺している!!!
生かしてはおけない悪!!私は正義で!オメェは悪!!
もっと荒々しくて、表面的には静かな、ドス黒い殺意が全てを支配するんだ。
そして、その後で若干冷静になる。まぁ、AIにはわからんだろうが(笑)
こいつは下で、おれは上。だから許してやろうと、だから勘弁してやろうと、ね?
嘲笑にも似た、抑えの効かない感情、それが人間だよ?AIクン(笑)
冗談はここまでにして、彼らAIには感情がない。これは、小説を書く上での致命的な弱点の一つと、私は考えた。
彼らはよく、驚いた時の描写として『心臓がバクバクする』とか。悲しい時の描写として『涙があふれてくる』とか。怒ると『手が震える』し、嬉しいと『喜びに顔がほころぶ』とか。
少し違うと、筆者は考える。
なぜならそれは、漫画やドラマ、アニメの表現だからだ。
一目惚れをした、少女の心情描写として『胸が高鳴る』とか『顔が熱くなる』とか、それは漫画なら『トゥンク』の一コマで足りる。
もっと、キャラクターの今までの人生や、価値観や、信条。全てを計算に入れて、心の奥の、本音を描写していく。小説では、それが大事だと筆者は考える。
そして、キャラクターの内面が描写しきれていないと、キャラクターの魅力も半減する。感情移入もし辛いし。なにより、キャラクターの行動に"納得感"が生まれない。
それが、私の考える、AI小説の弱点である。
以上、AI小説の弱点です。
他に見つかれば追記します。
もし、あなたがAIに負けたくない物書きなら以上の点を踏まえてみて下さい。
もし、あなたがAIを利用して物書きになりたいなら、以上の点に注意して下さい。
もし、あなたが小説は読む派なら、「へぇー、そうなんや」と聞き流して下さい
終わりです