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ゴッ!!


鈍く重い衝撃と共に鮮血が飛散る。


「クソガキィ、、、大人を舐めてんのか」


「だ、だって!!出来ないよッ!こんなことッ!」


スモーク張りされた車の中で

男は目の前で泣き叫ぶ少年を殴っていた。


車の激しい揺れ方や漏れ出る怒声に

周りにいる何名かは既にこの事態に気づいていた。


だが、それでも「いい加減にしないかッ!」と割って入る者は誰もいない。


「子が親に。ましてやガキが大人様に楯突いてんじゃねぇぞ!」


また、新たな1撃が入る。



助けてッ!、、、何度その叫びをあげ

悲痛を訴えただろう。


だが、毎回帰ってくるのは「お父さんの言うことは聞かなくちゃ」そのひと言だけだった。


老若男女。近隣住民だけでなく

教師に警察、果ては児相職員までもが

同じセリフを吐く。


そうした経験を元に少年は学習する。


---勝てない相手には何もするな---



「・・・くん・・・・君!・・・・・主君!!!」


トリスタンからの気つけのビンタにより

思考が一気に現実へと舞い戻ってくる。


「しっかりなさい」


「あ、あぁ。すまない」


圧倒的な力に気圧され

過去の幻を見ていた様だ。



「とりあえずぅ。君らは誰だい?」


「お前の首を狩りに来た」


めいいっぱいの虚勢を張ってみたものの

手は震え、吹き出した冷や汗も止まらない。

思っていた以上に体は正直な様だ。


「あらあらぁ。威勢だけはいっちょ前だねぇ〜。関心するよ」


その様子に気づいているからか

上地の対応も中田を舐め腐っている。


「俺は【バッファー】この意味わかるかなぁ〜〜。【パワーゲイン】」



【パワーゲイン】

対象者へ筋力・筋量の向上を与えるバフスキル


被弾したのは先程まで

忠誠を誓っていた全裸の男



「か、上地、、、様?」


「せっかく裸ならさぁ。もっと見応え良くしないと〜」


ムクムクムクムクッ!


被弾後の効果スピードがかなり早い

男の体は一気に増強それた筋肉量により

元の3.5倍にまで体が膨らんでいく。


「がァァァァァァッ!」


強度や量が増した筋肉は全身の骨を粉砕し

内蔵を圧迫していく。


「ほらぁ。きれいな花火だよぉ。」


ポォンッ!


限界に達した男の肉体は

辺りに血を撒き散らしながら破裂した。


それでも、まだ神経が生きているからか

増強され続けた体は欠片になろうとも

ビチビチと跳ねている。



「これがS級。君は何級〜〜?」


「う、、うわぁッ!、、あああああああッ!」


惨劇を目撃した他の覚醒者達が

我先にと全速力でその場から逃げ出す。


「主君ッ!?」


その中には中田もいた。



「どけッ!あんなの、、、勝てるわけがねぇ」


レベルも上げた。戦闘経験も積んだ。

誰にもないスキルを手に入れ自信もついた。


だが、それでもあまりの力差に本能が対峙を拒絶する。


【ポンッ】

【緊急クエストが発生、、、戦いに勝利してください】

【成功報酬???失敗時死亡】


「くそ、、、ざけんなよ」


視界に映るウィンドウを払いながら

さらに逃げ足を加速していく



「はぁ〜〜。【リベル・フロア】」


スキルの発動と共に景色がぐにゃりと曲がる。


「やぁ。おかえりぃ〜〜」


「がはッ!」


いきなり中田の眼前に飛び出してきた

上地からのラリアット。


それにより走っていた中田の体は宙を一回転し

地面へと叩きつけられた。



「バッファーのスキル対象はねぇ。何も個体だけじゃない」


「クソがッ!」


・・・もうやるしかない。

逃げも隠れも出来ない以上、戦って生き残るかそれとも死か。

中田にある選択肢はこの2つである。



「まぁ〜まぁ〜。手加減ぐらいはしてやるさぁ」


冷や汗と動揺が止まらない。

それでも、やるしかないのだ。

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