父と母が起きた
モルドレッドとクロスが訓練からもどると、ミリアが出迎えてくれた。
ミリア「お父さんとお母さんが目を覚ましたわよ。よかったね。事情ははなしてあるから行ってきなさい。」
モルドレッドは、その言葉を聞くと、両親のもとに走った。
ドアを開けると、ベッドの上にすわる両親の姿があり、モルドレッドの姿を見て驚きながらも笑顔になった。
リック「モル生きていてよかった。今まで辛かったな。気付くのが遅い父ちゃんを許してくれ。」
リン「あなたが元気そうで良かった。」
モルドレッドは何と言って良いかわからなかったが、胸が熱くなって、両親に抱きつき、大声で泣いた。
モル「父、母、大好きだよぉー死ななくてよかったよぉーあと心配させてごめんなさいぃー」
モルドレッドは泣く。
自分の気持ちを伝えながら。
そんなモルドレッドの姿を見て、リックとリンも涙を流して喜んだ。
しばらくして、3人が落ち着いたころ、クロスとミリアが部屋に入ってきた。
クロス「はじめまして。ミリアから話は聞いてると思うので、詳しい説明はしない。あんた達が動けるようになるまでの一週間くらいは、ここにいて面倒を見る。あんた達は早く体を治せ。」
ミリア「クロスの言うとおり、早く体を治して下さいね。」
クロスとミリアは、それだけ言うと、部屋を出て行った。
モル「今日は3人で寝ようよ!」
モルドレッドのお願いをリックとリンは嬉しそうに笑いながら、
リック「モルは甘えん坊だなぁ。でも、久しぶりに一緒に寝るか。」
リン「モルったら可愛いわね。そうね、皆で一緒に寝ましょ!」
三人は、一緒の布団に入ると、三人はお互いの温もりを感じながら、眠りについたのだった。
翌朝、モルドレッドが起きると、クロスとミリアが起きて朝ごはんを作っていた。
モル「おはよう!」
クロス&ミリア「おはよう。」
クロス「3人でゆっくりできたようだな。父ちゃん母ちゃんに朝飯持ってくれ。そしたらモルも朝飯食べろ。」
モル「分かった!」
モルドレッドは、両親に朝ごはんを持って行った後、自分も朝ごはんを食べた。
クロス「俺はお前の両親に話すことがあるから、お前は外でミリアと一緒に遊でろ。」
クロスは、モルドレッドにそう言うと、クロスは両親の部屋に入って行った。
モルドレッドは、クロスに言われたとおり、外のミリアのところに行った。
クロスがリックとリンの部屋に入ると、二人とも起きていた。
クロス「モルの事で話がある。少し良いかな?」
リック「どうぞ。あの子がどうかしましたか?」
クロス「もう気付いてると思うが、モルは絶望が希望に変わり、これから大きく変化すると思う。だが、モルのスキルは頑丈だ。心に変化があってもスキルが変わることはない。だが、モルは見て気づいてしまった大切なものを守るあなた達の強い姿に。」
クロス「モルはあなた達の姿に憧れ、何としてでも、手を伸ばすだろう。でも、あなた達の強さは、本当の命懸けだった。死の変わりに相手を倒すという決意だった。モルも同じ決意をしている。二度とこのようなことにならないように。でも、モルのスキルは、頑丈だけなんだ。攻撃力や防御力等の力の上がり方は、一般人以下だろう。このままだと、モルは理想が高いがためなの死ぬぞ。モルを死なせたくなかったら、心を鬼にして何でもやらせろ。普段の遊びから始まって、魔獣や人と戦うための訓練、料理、掃除等何でもだ。モルが一人立ちできるかはあなた達にかかっている。モルが死なないためにできる事はすべてやれ。モルが死なないために。俺達が旅立つまでは俺達が鍛えるから安心してくれ。あんたも片腕で戦えるようにしてやるから早く体を治してくれよ。俺達が旅立った後は、モルを鍛えてやれ。」
リック「そうですね・・・。モルのためにできる事をやらなくてはね。」
リン「そうね。まずは体を治さなくちゃね。」
クロスは両親ね部屋を出て、モルのところに向かった。
クロスが外に出ると、ミリアとモルドレッドが徒手空拳の訓練をやっていた。
モルに会ったのも何かの縁だし、モルを死なせないため、鍛えられるまで鍛えてやろう。